母のいない子が集まりし夏の庭/宮沢りえ「湯を沸かすほどの熱い愛」

湯を沸かすほどの熱い愛 通常版 [Blu-ray]

天才子役現るっ!!!! いじめられっ子の女子高校生役をやった杉咲花ちゃん(高畑充希さんに似てるなーと思ったら、とと姉ちゃんで彼女の妹役をやっていたのですか!)もよかったけど、愛人の連れ子役を演じた伊東蒼ちゃんがすごくよかった。あれは小さな安藤サクラですよ、昭和で言ったら乙部のりえですよ、伊東蒼ちゃん、恐ろしい子!!! その他、主人公の宮沢りえが頼った探偵の娘役をやったお嬢さんも可愛らしくて芸達者でした。

地方都市の銭湯を舞台にした物語。母親がいなくなる/いない話でねぇ、もうね、お母さん役の宮沢りえが台所から大声で放つ「ごはんだよ!」という声で、私の中でなにかの糸がぷつんと切れてしまい、そこから先はメソメソ泣きながら鑑賞しました。

しかし、あんなに美しかった宮沢りえがあんなに倍賞千恵子感みなぎる容姿になるんだなー(宮沢りえでさえああならば、いわんや一般人をや!)とか、ちょっと悪ぶりたいお年頃の松坂桃李のイメチェンっぷりとか(柳楽優弥かと思ったよ)、意外とポテンシャルがあるのではと伺わせる笑福亭鶴瓶の息子の駿河太郎とか、みなさんほんとにがんばってらっしゃる。宮沢りえの夫役を演じたオダジョーが永遠にオダジョーで安心した。そしてタイトルがオチになるという、あぁまさか、途中からももしやと思っていたのですが本当にタイトルがオチになるという、えぇ、もう、続きはDVDなどでどうぞ! 

ギンレイホールで、今週金曜まで。

流血と美女と子供と走るデブ/映画「チェイサー」

チェイサー [DVD]

あらすじはeiga.com から。
04年に韓国で実際に起きた連続殺人事件をベースに、殺人犯と元刑事の追跡劇を緊張感たっぷりに描き出した犯罪スリラー。
元刑事ジュンホが経営する風俗店から、女たちが相次いで失踪を遂げる。やがて店の客だった青年ヨンミンが容疑者として逮捕されるが、証拠不十分で釈放されてしまい……。
韓国では観客動員数500万人以上を記録し、大鐘賞の作品、監督、主演男優賞など6部門に輝いた。L・ディカプリオ製作によるハリウッドリメイクも決定している。

こええよ。これが実話っていうところが本当に怖いですよ、韓国映画!!!! 2003年から2004年にかけておきた『ソウル20人連続殺人事件』を下敷きにしていま・・・すが、えーっと20人・・・連続殺人しちゃってるの・・・犯人・・・・怖いよ! ほんと怖いよ!! そしてレオナルド・ディカプリオがリメイク権を? ぬーん、君は「インファナル・アフェア」でディパーテッドな前科があるからなー。

韓国映画名物の湿度が画面からはみ出してきそうなクライムサスペンス。主演はキム・ユンソクとハ・ジョンウ。
主人公を演じるキム・ユンソクは昔は西島秀俊、今は円広志って感じのおじさんですが、ほんとに昔はきざな西島秀俊みたいなルックスだったんですよ、この映画では既に目鼻立ちのくっきりした円広志になっちゃってるんですけど。
共演のハ・ジョンウさんは韓国人らしいお顔立ちのイケのメンなんですが、Wikipediaのプロフィール写真、もう少しいい写真にしてあげてもよいのでは・・・。 最近ですと「お嬢さん」にも出ているそうですじゃ・・・あぁ見はぐりましたよ、「お嬢さん」! 
面白かった・・・とても面白かった・・・面白かったけど実話なのかと思うと楽しめない・・・。くわえて警察組織の間抜けぶりときたら君ら!!! 脚本がバタバタしてるのか、こういう狙いの脚本なのか判別しかねるほどの間抜けっぷりですよ! そして実際にも犯人を何度か取り逃がしたという、ほんとに間抜けなんだな、君ら!
女優さんたちが美人揃いなの。子役もかわいこちゃん、一番出張っている娼婦役の人も大変な美人、刑事役の彼女も爽やかで味があって美人、蓮っ葉なチョイ役の娼婦さんたちもみなさん大変すてきなおみ足の持ち主、足フェチの殿方にもおすすめできる逸材揃いです。この点も含めておすすめです!
現在、amazon プライムでしたら無料で見られます。韓国映画由来の湿度にどっぷり浸りたい方ぜひー! 

あぁ、それにしても見はぐってしまった「お嬢さん」。どこかで必ずや見てみたいと思います。
The Handmaiden

春ですが家族の狂気の物語/映画「エル・クラン(原題 El Clan)

エル・クラン [DVD]

こちら、映画見た直後の私の感想です。

 

あらすじはeiga.com から。
「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」などを手がけたスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが製作を務め、アルゼンチンで実際に起こった身代金誘拐事件を「セブン・デイズ・イン・ハバナ」のパブロ・トラペロ監督により映画化。第72回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した。
裕福なプッチオ家は父と母、5人の子どもたちと幸せに暮らしていた。ある日、二男が通う学校の友達が誘拐され・・・

ぶっ飛んだ映画でした。実話なのに、テロリストの話なのに、人が実際に死んでいるのに、エンディングで実際に人が自殺を試みたりするのに、最後の最後は賑やかすぎるコメディ映画のように畳み掛けるようにして終幕。文字通り、口あんぐり。凄惨なシーンがあるのに、効果的な音楽や声の使い方がポップでおかしい。シリアスで非道な話なんですよ? でもどこかおかしい。一族のパパの美しく澄んだ青い瞳の狂気がおかしい。そんなことはまったく知らず、「裕福な暮らしをさせていてくれる素敵なパパ!」だと思っている彼の娘達がまぶしい、アルゼンチン美女たちがまぶしい。主人公の妹役の女の子がホットパンツ姿で登場したときには、ギンレイホールの客席から「足ながっ!」という声が本当に聞こえました、ザワ、ザワザワ。

制作の一人に「ボルベール」のアルモドバル監督、だから美人のキャスティングに容赦がなかったのですね、わかります。監督は1971年生まれのアルゼンチン人パブロ・トラペロ。2015年作品。南米の映画って、なかなか凄まじい話が多くてよいですなー。興味がある方是非!

これも面白かったで、オムニバス映画。
人生スイッチ [DVD]

これもアルゼンチン映画、勇気をもらいましたよ。
ルイーサ [DVD]

ボルベール~♪ この黒髪と黒い瞳にノックアウトさ☆
ボルベール<帰郷> (字幕版)

肝心なところで寝落ち春映画/映画「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(原題 GENIUS)」

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ [DVD]

ギンレイホールで。あらすじはギンレイホールのサイトから。
2015年/イギリス映画/英語/104分 監督:マイケル・グランデージ
敏腕編集者パーキンズの元に無名の若手作家トマス・ウルフの原稿が持ち込まれる。その才能を見抜いたパーキンズは出版を約束し、膨大な枚数の原稿を編集して処女作をベストセラーに導く… カリスマ編集者と37歳で生涯を閉じた天才作家のベストセラー誕生秘話と、波乱に満ちた二人の友情と闘いを描く実話!

黒く髪を染めているけどこのチャーミングな鼻っ柱を持つ美人、ニコール・キッドマンよね、ふむ、わかる。
この忍耐強い仕事好きな編集者は、コリン・ファースね、キングスマンであり英国王のスピーチね、これもわかる。
で、この作家、「天使よ故郷を見よ」を執筆したトマス・ウルフを演じているのは・・・えーっとジュード・ロウに見えるんですけど、頭髪が中高年ヴィクトル化してなくもないんですけど、ぎょろぎょろした不審者みたいな目なんですけど、顔の骨格もゴツゴツ角ばっているんですけど、これってもしかしてジュード・ロウなんでしょうか、すっごくジュード・ロウっぽいんですけど、ジュード・ロウってもっと美麗な存在じゃなかったでしたっけ、ジュード・ロウなんでしょうかー!!!!!

そして迎えたエンドロール、彼はやっぱりジュード・ロウでした。ガタカのときの優秀な遺伝子を持つ青年はどーこーにー!
ガタカ (字幕版)

映画の上映中、首をガックーンとさせて寝ている人が多数見受けられ、「あー、結構みんな寝てるんだなー」などとスクリーンとともに眺めていたらわたくしも一緒に眠りの都へ。映画でいうと「そこ見落としたら意味ないですやん!」な起承転結の「転」のところですやすやと。あらあら、もう、私ったら。

さて、物語の主人公の敏腕編集者マックス・パーキンズのWikipediaはこちらから。『華麗なるギャツビー』のフィッツジェラルドや『武器よさらば』のヘミングウェイ、そして本作品の『天使よ故郷を見よ』のトーマス・ウルフらをベストセラー作家に導いた人。こういう人がいて、アメリカ近代文学が成立したのかと思うと、感慨深く鑑賞しました、途中で寝ちゃったんだけど。

天使よ故郷を見よ (下巻) (新潮文庫)