あなたにはそれくらいで十分ね

昨日のロシアっ子事件は私なりにかなり衝撃だったんだけど、ここ数日に起きた別の「アワワ」は話。

日比谷の某国ホテル、上層フロアの喫茶ラウンジのトイレにて。
用を済ませて喫茶室に戻ろうとしたら、身なりはいいけどセンスの悪いおばちゃまたちが3人組がトイレの出口を塞いでる。ちょっと避けてすすっと出ようとしたら、おばちゃまが突然移動を開始しあけびか山葡萄の蔓で編んだかごが私の腿にあたり、その日おろしたばかりのストッキングがピシーっと伝線した。なんと言ったらいいのか自分でもわからなくて「あなたのかごで私のストッキングが破れたのですが」と伝えたら、彼女は目を丸くして「あっらー」で終わり。のんびりした印象の女性だったのでこれはもう処置なしってやつかなと思い、踵を返したんだけど、あれはどうすればよかったのかしら。

喫茶室に戻ってこの顛末をお友達に話したら「おばちゃんたち、話に夢中だったのね! 年取ったらああなるのよ、私達の未来よ!」とのこと、その帰結も切ないっす。


「また私、若いって言われちゃったぁ」って喜んでるおねえさまがいたので、「他に話題が見つからないってことじゃないすか、何も引き出せそうにもないっていうか」って言いそうになった自分がいて、どうどうどう、落ち着け落ち着けと自制した。

とかくこの世は世知辛い(自分もなー)。

ようこそ極東の島へ!

打ち合わせ祭りの今日、最後の打ち合わせが終わりつつある頃、Mさんから「いま、銀座ー、お茶しないー?」とメール。仕事終わらせてスキップしながら銀座へ移動して合流。先日、私の業病・鞄病の打ち止めとなったバッグを、彼女も色違い・サイズ違いで購入し、『では、私はちょっと勝負感の高いブーツがほしいので靴屋さんにご一緒いただけませんかのぅ』と靴売り場へ移動。事件はそこで起きた。

そこはうなぎの寝床を90度回転させたような横長の店で、試着用にあつらえられたゆったりめのスツールが島続きに並んでいて、そこにはロシア人の若い家族が。店舗の一番奥の飛び石スツールに三十代の奥様、店舗入口の飛び石スツールに買い物袋をたくさん下げた旦那様がiPhoneでずっと仕事の話をしてる。一番長く連なる島続きスツールには4~5歳の男の子が靴を履いたままぴょんぴょん飛び跳ね、専有してる。靴を買おうとしている日本人の客は私たち以外にはなく、あらあら困ったものじゃのぅと思いながら最初は気にも留めてなかったのだけど、ちょっと気になるブーツが見つかり試着してみることに。

ロシアのちびっ子に「ごめんね、ここ使いたいからどいてね」と話しかけても、「なにいってんのこのアジア人?」という顔で一向にどこうとしない。「いや、ここ、あなたの家じゃないから頼むから跳ねるのやめて」と伝えると(日本語で)、右手に持っていたおもちゃのピストルの銃口を私に向けて「バーカ」と言った(ロシア語で、多分、あれはバーカという単語なんだろう)。

「あぁん、このガキャア、人様におもちゃとはいえ銃口向けるとはどういうことやねん」と父親に問い詰めようとしたらiPhone握りしめたまま会話をやめない。カッチーンとなにかが切れる音がして、ふんぬと立ち上がり、母親の姿を探すと、彼女は大変厳しい顔をしてこちらを見つめている。そして私に向かってすっと目礼し、自分の息子を呼び寄せる。

「お・・・おぉ、静かになるんならいいんじゃ、のぅ、広能」とブーツの試着を始める私たち。静かになった店内に、店員さんもやっと近寄ってきて(いままであなたは一体どこでなにを・・・・)「サイズお出ししましょうか?」と声をかけてくれる。ようやく普通に買い物ができるわい、とテンションあがりはじめた私達二人の耳に、しばらくしてからちびっこのえぐえぐ泣きが聞こえてきた。母親が「明日のディズニーランド、あなたはホテルでお留守番よ(ロシア語で)」という声も。さめざめとしたえぐえぐという泣き声は全然やまない。私とMさんは「日本人は決して怒らないって思って今まで旅してきたのかしらねぇ」なんてのんきに話しながら、先ほどの問題は解決したものと思い「あらやだあなたそれ素敵よ」「あなたこそー」とキャッキャウフフ。

しかし静かになったもんですなぁ、と思っていたら、私の前に、涙をボロボロ流しながらかのロシアの息子がやってきた。あらら、これはなに、と慌ててしゃがみ込み彼と目線を合わせる。

 「スミマセン、ゴメンナサイ、モウシマセン(日本語で)」

日本語で謝罪してきたーーーーー! 「もーこういうとこでゲロ吐いちゃダメ! 『ごめんなさい、もうしません!』は?」「にゃー」というウカちゃまとの展開と一緒だ!!!

「うん、大丈夫。もう怒ってないけど、ああいうことはしちゃダメだよ(日本語で)」とこたえる。母親のほうを見ると、彼女はまだちょっと険しい顔で「(こっちは)ダイジョブデス、スミマセン(日本語で)」と返してきた。そのあとエグエグ息子は、iPhoneパパの前に歩み寄り「ごめんなさいごめんなさいもうしません、いい子でいます(ロシア語で)」と謝り、パパは「ふむ」と話を聞き、なにか喋ってる。どんな内容なのかは、その表情からはさっぱりわからないし、試着したいブーツを店員さんが準備してくれたりしていたので、彼らのことは即座に視界から消え、その後、しばらくして振り向いたこの家族はすっといなくなっていた。

私は、何をあんなにカチンときたのだろう。
おもちゃとはいえ銃口向けられたこと? 
ロシアのちびっこに「バーカ」と言われたこと? 
子供の振る舞いに無関心でiPhoneでしゃべり続けていた父親に? 
まぁその全部だわな。
母親はいいです、お互いで親指をグッとさせたいくらいです。

Mさんとはその後、餃子屋さんで夕食をした。食事の後半、「私は何にあんなにカチンときたのでしょうねー」とふと思いついて質問してみた。

「うーん。まぁ、おもちゃとはいえ人に銃口向けるような子は、将来そういう機会がきたら必ず他人に銃口向ける子に育つから、こうやって東洋のおばちゃんに叱られたことはいい抑止力になるんじゃないの?」

そうかー、そうだといいねー。そして明日、彼らがディズニーランドで楽しく遊ぶといいな。そして、「怒るときは他人にしっかり怒る人がいる、あの極東おばちゃんみたいに!」という彼のトラウマが形成されるといいなー、などと思ったりした。

しかし、バカにされてる言葉は、言葉がわからなくてもキチンと通じるってホントですねー。どういう対応が正解だったのかいまだに悶々としてる、正解なんてないんでしょうけれども。「すみれファンファーレ」のロシアからの転校生ソンチェフ君はあんなにいい子なのにー!!!!

すみれファンファーレ 4 (IKKI COMIX)

木蓮の江戸友禅を思い出す/高畑勲『かぐや姫の物語』

かぐや姫の物語 ビジュアルガイド (アニメ関係単行本)

「仕事の山・・・超えた?、かな・・?」と時計を見たら午後6時50分、「えっと、今日、レディースデーだったよね」とTOHOシネマズのサイトをチェックしてさっとチケット買って、「そうよ、私は、目の下にクマを作った小人さん、みんなが夜中に寝ている間にせっせと手を動かし、あーら不思議、『ウカヌマさん、リニューアル終わってたんだー、おつかれさまー』と翌日昼間に声をかけてもらう、そんな目の下にクマをつくった小人さん!!! 素顔では山を降りることはできないのよー!」というわけでマスクして地下鉄に乗って、標題の映画を銀座で見てきました。

 近頃の劇場公開のアニメってのはこんなことになってるのかー!!!

事前に素晴らしい絵の作品だと聞いておりましたが、ほんとうに・・・すごい。。まだちっちゃいちっちゃいタケノコな姫ちゃんがニコッと笑い、季節が進み、春になり、ぱぁっと木蓮が花開く場面、私の今日の一番よい画面はそこで終わりました、開始10分とかです。

あの木蓮を描いた訪問着が・・ほしい・・・江戸友禅で・・昔見た・・・いまでも値段覚えてる・・・あの木蓮の訪問着・・・・なぜ買っておかなかったのか・・・・・、なぜあの木蓮の・・・控えめな友禅の・・・あの訪問着・・・着ていく場所がなくったって、あれは持っていればそれだけで幸せになれる一枚だったのではないか・・・・、人生でそんな着物に何度出会えることじゃろうか、あぁ、どうして買わなかったの、あたい、バカバカバカ、あたいのバカー!! そんな後悔がぐるぐるぐるぐる回っておりました。ビジュアルブック買って、塩瀬の帯にいつか描いてもらおう・・・そうしよう、そうしよう・・・。

声優が豪華、橋爪功と仲代達矢がよかった。作品の核となる地井武男さんの声がいとおしすぎる。捨丸兄ちゃんが割りとひどい。肩パッド帝、悪くないです、橋爪功のありもしない法螺話のくだり、あれ、ずーっと聞いていたかった。嫁入り前の娘さんがご覧になったらマリッジブルーになりそうな映画ですね、捨丸兄ちゃんがひどいし。原画展やることがあったらぜひ見に行きたいものです。綺麗だった。

あの雉のシーン、よくできてるよね。雉ってあのように動く。

板谷バカ三代など

板谷バカ三代 (角川文庫) やっぱし板谷バカ三代 (角川文庫)

kindle で変なところを押して間違って買ってしまってダウンロードされたのでぐぬぬぬーと読み、読み終わったのでその続編も購入してぐぬぬーと読んだ。同じ日本の同じ時代にすごい一家がいるものだなぁ、と。漢字もろくに読めない筆者の弟のセージ君、それでも仕事をちゃんとやって人生謳歌してて意外と立派。続編は、板谷家を構成していた家族がひとりふたりと世を去っていくお話。というか筆者ご自身も脳の病気で死にかけて復活する。いろいろな人生がある。この本に収録されている人生の幅が広すぎてついてくのが精一杯でした。

初天神これでお金がたまります

昼間読んだ野呂さんの本のことをちょっと考える。

「オレってこんなに稼げるんだけど、基本的にザルだったからさー、全然貯金できなくってさ、テヘペロ (・ω<) 、あ、でも今はこんなに貯金体質になったから大丈夫! 君もオレの編み出したメソッドで貯金体質に変わろうよーできるってー大丈夫ー」という本を読むと、むむむー、となります。わかる、わかる、そのメソッド、素敵! 実践するとすごくよい結果になるのもわかる! なんとなく想像つく! ですが、なんというのかしら、もともとの「稼ぐ力」のステージが違いすぎて、参考になるようなならないような。 こういう「オレ、もと外資でー夫婦で年間三千万くらい稼いでいたけどザルで、(*ノω・*)テヘ 、あ、でも、いまはライフスタイルコンサルやっててこういう本書いて世の中に役立ってるんですよ」みたいなのをちらりと読んだりすると、本当に地道に生活している人たちのなんと美しいことかと心震えたりする。 お金に頼らずかしこく生きる 買わない習慣

この本の「この商品を買った人はこんな商品も買っています」の欄がすごい、同じようなテーマの本がずらりと並んでる。一冊買ったらそれで満足しようよ、と思うのだけど、同じ本を何冊も何冊も買ってしまって、それで安心してる人もいるんだろうな。いやいやいや、そこで何冊も買ってる時点で、ね、なにかおかしいって気がつこうよ!(私もか?) 

年収200万円からの貯金生活宣言 正しいお金の使い方編
その点、地道なファイナンシャル・プランナーの横山さんはすごいと思う。実例が生々しすぎてものすごく参考になる。正座して平謝りしたくなる感じです。根本的に見直したい人は、横山さんのご本が参考になると思います。