気がつけば私はすっかり猫の人


月曜は動物病院に取材にいってきた。「採血用のネコちゃんたち、すっごく獰猛なのよー、うちの子たちなんて、いつもシャーってやられてるんですの」と院長夫人が。しかし私が入った瞬間、3匹いる採血用ネコちゃんたちがキャットタワーから全員降りてきて、なんだなんだ、こいつはなんだとフンフンしたあと、「ごろるにゅぁーん」と甘えまくり。「あらっ、どうしたのかしらこのコたち!」
その後、採血用のわんちゃんもいるんです、と別の部屋に通されました。「すっごく人懐こくて賢い犬なんですよー」とくだんの院長夫人が。しかしドアを開けた瞬間、うぉんうぉんわおんわおんがうるるるるー。「あらっ、どうしたのかしら、この子ったら!」 
えぇー、わし、そんなにネコくさいん? ネコくさいのん?
週末、両親の確定申告つけに実家に帰ってきた。両親の見たいテレビにつきおうて、普段みないチャンネルを見たりしたんだけど、あれだ、うん、あれだ。土曜夜NHKのドラマ、白川郷を舞台にした「家で死ぬということ」、作中の高橋克典みたいな境遇の人たくさんいるんだろうなー。西田尚美がすっかりNHK女優としての貫禄を!すばらしい!しかし、老親を看取る話を親と見るほにゃららさが、ちと切ない。高橋克典のことを母親が「金太郎の人でしょ? 金太郎の。こういう仕事もできるんだ」と何度も感心してたのがおかしかった。
父親は思い出話をたくさんしてくれた。山津波にあって人が一瞬にして大勢死んだときの話とか、泥の中から助けだした子供が腕の中で息をひきとった話とか、その親も一緒に流されてしまい、天竜川の太平洋側河口近くで遺体がみつかった話とか。父親がまだ二十代のころの災害。彼にとってはそういう点で昨年の津波がぜんぜんひとごとじゃなく、海がなくても自然と水の怖さを知っている人で、私もそれを聞いて育ってきた。しかし、水は命の源泉でもあるわけで。あぁ。

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