谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のをんな」

猫と庄造と二人のをんな (中公文庫)

中公文庫版で! 電子書籍なのに安井曾太郎の挿絵付き! お買い得ぅ!

あらすじはAmazonから、新潮文庫版を。
一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

物語の主役と成る猫は鼈甲猫の「リヽー」、リリィちゃん。猫に花の名前のリリィとつけるあたりで溺愛っぷりがわかるってもんです。鼈甲猫ってどんなネコかと思ったけど、サビ猫のことなのかな? 竹内栖鳳の「斑猫」の柄行が近いのかしら? サビ猫なら私の姉が飼ってるのがそういう柄の猫で、言われてみれば確かに鼈甲柄、言われて見なければ錆柄、うむ、言葉とは奥行きがあり美しいものじゃて。まぁこういう男を平成の世に具現化すると、「誰も寝てはならぬ」のハルキちゃんになるんだよね、うん。

誰も寝てはならぬ(16) (ワイドKC モーニング)

早速ウカちゃまで実写化しなくっちゃね!! 庄造役は加瀬亮がいいなぁ。これを昔、若い頃の森繁久彌が演じたんですってね。たいそう愉快な作品だったでしょうね。


週末、ラブホテルが連なる街のどまんなかで魔女会したー。どうやら算数が苦手なお店らしく長居したのにお手頃で、たいそう楽しい夜になったものです。タクシーが拾えずに激しい車争奪戦になってる交差点を深夜一時過ぎに横切り(次の角を曲がればぐっと拾いやすくなるのです)、景気がよくなったのかちら、などと。どうなの? よくなってるの? それともあの交差点だけの特殊事情?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください