ピュアなのは男もわたしも同じです/田房永子「男しか行けない場所に女が行ってきました」

男しか行けない場所に女が行ってきました

エロ雑誌ライターの女性が「男にしか行けない場所」に取材してきたお話のあれこれをまとめたエッセイ。こういう冷静で淡々としたエッセイにまとめられたことにより、私は初めて、「あぁっ、私も男と同じくらいピュアで、商品としての女に無自覚だったのかも」と天を仰いだりました。このピュアというのは馬鹿という意味です。

岩谷テンホー先生は偉大だなぁと土日に東スポをしみじみと読んで、間に挟み込まれた「うわーお!」なページを、まるで日経新聞の金曜夕刊の映画欄を読むようにじっくりと冷静に眺めたりしてます。そのとき、私の頭は、ほんとうにおっさんのそれになっていて「うははは、けしからんことですな、のぅ!」などと素で反応していたのではないかと思われます。先方はファンタジーを売っているのでございます、買う方はそれをファンタジーだと思っていないだけの話でございます。ウィッス。わー、わたしってば、このファンタジーを鵜呑みにしてたのかもしれない・・・おなじ女ながらひどいな、それだけ脳天気に、異性から恐怖を感じるような目にも遭わずにここまで平和に幸せに過ごせてきただけかもしれませんが。

このエッセイの中で「サラリーマンに『風俗とか(あるいはキャバクラとか)にいくんですかぁ?』と聞くと、『仕事相手とおっぱいパブになら行ったことがある』という返答が多い」というくだりがあった。あぁ私もその経験がある。あれは「風俗に行くほどと思われても困るし、まるっきり行かないような固い人間だと思われても困る、しかし武勇伝面するほどのこともない、仕事相手と行くにはちょうどよい距離感が保てると女性にも想像がつくであろうおっぱいパブなら無難だろう」という紳士の気配りメソッドなんですって。なるほどー、なるほどなるほど!! ってアホかー!!! 

しかしこの本は読んでいて男性は面白くもなんともないことでしょう、映画「さよなら渓谷」と同じくらい、男性としては面白くもなんともないことでしょう、真木よう子のボインは見えそうで見えそうで、しかし正面からは一度も拝めませんし。

さよなら渓谷 [DVD]

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