南へと、話せば長くなりますが/目指せ南大東島!二泊三日社員旅行の巻  中編

前回までのあらすじ。

『一年お疲れ様でした慰労旅行』の当初の計画では、沖縄でホエールウォッチングと美ら海水族館の観光満喫プランやーというものでしたが、沖縄の海にクジラがやってくるのは12月から3月までと発覚し、別の計画を練る必要に迫られたウカやん。土曜沖縄南部観光、日曜南大東島へ移動し現地で地底湖探検やら満天の星空やらを楽しみ、翌月曜午前発のフライトで正午に那覇に戻り、15時55分那覇発の便で東京に戻るという全く別のアクロバティックな旅程に変更。

南部観光では斎場御嶽の定休日に涙、観光タクシー運転手さんのダジャレ攻撃に心から食傷、牧志の公設市場ではボッタクられ、少々ぐったり気味の旅の二人。翌日曜の朝の南大東島行きのDHC8の機内に乗り込んだものの、三回のプロペラ停止と二回の警告音に騒然としはじめた機内。さぁどうなる、ウカやん! ついでに今後の日本経済は! イエレンたんは利上げに踏み切れるのか! そしてW嬢に笑顔は戻るのか!

などと騒然としている最中、二回鳴った警告音からこの機材で運航するとはとても思えず、機内待機の間、別の行き先を探しておりました。いま、午前10時半。免許はあるけどまるで運転してないのでレンタカーという普通の手段がない私(しかも朝からカフェラテと間違えて泡盛飲んでた)(詳細はまたのちほど)。公共交通機関で行けるどこか別の素敵な場所、そしてそれはバスで那覇から2時間かかる本部の美ら海水族館といった開発されまくった場所ではなく、もっと身近な手付かずの自然が残る土地があるのではないかと思い、泊港のフェリーの時刻表を調べていました。『頼む、この飛行機、もう欠航になってくれ』と心のなかで祈りながら。機内はのんきな観光客が1/3、あとの2/3は仕事などで明らかに現地に乗り込む必要がある人達。列はさんだ隣の席の男性は、南大東島日帰りフライトを楽しむ予定だったようで、一時間も機内待機していたらその分現地滞在時間も大幅に削られてちょっとプンスカしてるご様子。お気持ちはわかる! お気持ちはわかるけど煙がプスンと出るような飛行機で、海上を360kmも飛ぶのいやじゃないですかー、などとやってる間に、またお迎えのバスがやってきて、機内からぞろぞろ降りる私達。

「ひょっとしたら飛行機飛ぶかもしれへんので、ひとまずバスラウンジで待っててくださいな」とグランドホステスの方がアナウンス。しかしそろそろ午前11時、午前中に次の行動へ移れるか移れないかで旅の成果に大きな違いが出てくることは間違いない。ラウンジで待ちながらW嬢にこう宣言いたしました。

慶良間諸島の座間味に行きます。座間味ならまだ船で移動することができます。午後1時に泊発の便があります。帰りの飛行機に間に合うフェリーが座間味午前10時発で滞在時間が少々短いのが残念ですが、それでも行く価値はあることでしょう。」

「ざまみってどこですか?」「慶良間諸島です、那覇から遅い船で2時間、早い船で1時間です」「慶良間諸島って?」「ダイビングしたり海の中潜ったり若者がナンパしたりナンパされたりするアクティビティ盛んな島です、私も実はよく知りません、行ったこともありません」

そう、実はウカやん、大のフェリー好き!(なんだよ、フェリー好きって・・・)船はいい。乗っている間の身動き取れない感じと、海と空しかないところをまっつぐ突っ切って行く様が気持ちいい。

あたしゃもう南大東島は諦めた、心を切り替えることができたらあとは欠航のアナウンスを待つのみ、と思った瞬間、W嬢の携帯電話が鳴りました。通話が終わったW嬢から「今日の午後予約していた地底湖探検のおじさんからでした。南大東島の空港にはもうこの便が欠航になったって表示されてるみたいです」と告げられる。よしゃ、欠航になったれなったれ、マイルも現金も戻ってこい、戻ってこい、と念じてる午前11時15分ころ、白いジャケットのグランドホステスから「機材が調達できないため、この便は欠航になりました。お客様にはご面倒おかけしますが、発券カウンターで欠航手続きをしてください」のアナウンスが。あのDHC8機は今後どうなっちゃうのかしらとちょっと心配になりながらも、よっしゃー次行くで次!と欠航手続きへ勢い良く移動。

欠航手続きを済ませ全額返金されることを確認した後、昨日のタクシーを近ツリさんでお願いしたというだけのご縁で近畿日本ツーリストのカウンターを頼り「座間味に行きたいんですが、フェリーの時刻表はありますか」と相談を。受付の綺麗な担当の女性がフェリーのウェブサイトのページを印刷してくれました。私がiPhoneから見ていたページは夏日程の時刻表で、近ツリさんが出力してくれたページは11月の日程の時刻表。よくよく見ると泊発は午後3時じゃないですか。あぶねえあぶねえ!

ここでとりまとめますと、座間味へ行く船の時刻表は以下の通り。

那覇発-座間味着
09:00 - 09:50(高速艇)
10:00 - 12:00(フェリー)
15:00 - 16:10(高速艇)

座間味発 - 那覇着
10:00 - 11:10(高速艇)
14:00 - 16:00(フェリー)
16:20 - 17:10(高速艇)

現地滞在時間が2時間削れるのは痛いなと思った私。午後の座間味発の便に乗れればかなり時間に余裕ができるが、14時発のフェリーでは15時55分のフライトにどう考えても間に合わない。座間味でギリギリまで滞在できれば本当に行く価値があるものの、24時間を切る現地滞在では、まるで泡盛を延々と静かに部屋で飲むためにわざわざ船にのるようなものではないですか。それならば往復の船賃分をホテルに当ててもいいくらいじゃないですか。那覇発のフライトを遅いものにできれば全てがうまくいくんだけれども、だけれども! 思案した後、「ちょっとJALのカウンターに行ってきます」とまた3階の発券カウンターに戻り、那覇発の飛行機を後発のものに振り替えれないか交渉してみた。

「南大東島往復をする見込みで那覇発の帰りの便をとっていた(ちょっとウソ)。しかし欠航になり急遽、予定を変更することになった。あ、もちろん機材不良というのはえぇよくあることです、よくあることですとも! しかし欠航になってしまうとは、あぁ残念だ。とても残念だ。しかし、ここで、もし、帰りの那覇発の便が少しでも遅いものになってくれると、当初予定が変更になっても問題はないのです、むしろより豊かな沖縄滞在ができるのです! JALさんへの恨みなどちぃっともございません、『琉球エアーコミューターさん、がんばって!』でございますよ! JAL大好きです、ほんとうに好きです、ねっ、大好きなんですよ☆ あとはわかるよね、わかっていただけますよね?」とクレーマーにならない程度に交渉してみた、うん、多分、クレーマーとは取られてないと思う、なんとなくそうじゃないかな、うん、ギリギリいけるよね。
そうしましたら「席の種類がクラスJ(1000円払うだけでウヒヒな座席になる素敵システム)から普通席に変わってしまうのですが、18時40分発の便に空席がありますのでそこに振り替えましょうか?」とご提案が。ありがとうございます、渡りに船! 波平さんにもフネ! 「当社都合のことですので、余分な料金はかかりません。おともでマイルのまま振り替えますね」とのこと。よっしゃー、ありがとう! ありがとうね!!! それならば座間味発の最終便の高速艇にも乗れるではありませんか! なんて素晴らし日程に!

てなわけで、帰りの飛行機を最終便にしてもらったわたくし、勝利の雄叫びを上げながら近ツリのカウンターに戻り、南大東島の宿をキャンセルし、受付の女性に「私が今年の夏行ったところなんですけど、綺麗でよかったですよ」と座間味村のおすすめ民宿を教えてもらい、予約までしていただきました。もうみんな優しいですよ、沖縄の人たちってば! そしてタクシーを拾い泊港へ。大きな荷物をロッカーに置き、高速艇の切符を買い、出発までの2時間、首里城へ観光にいこうという話になりました。

改めて別のタクシーを拾い首里城へ移動。沖縄のタクシーも客席にスマートフォンや携帯電話の充電ケーブルがぶらさがっております。空港で情報収集のためスマホを使いまくった二人は充電し、タクシーの運転手さんと「話せば長くなりますが」とことの顛末を話し3人でゲラゲラ笑いながらショートドライブ。泊港から首里城までタクシーで1180円。「20円のお釣りはいいですー、あ、でもレシートください」と精算したふたり。運転手さんに「じゃ、あとは楽しんでね」と声をかけてもらい、首里城に入ったのです。そう、僕たちは知らなかったのです・・・このあとあんなことが起きるなんて・・・・。

長い文章になりすぎ業務に支障がでそうなのでここで一旦終了!
沖縄らしい風景満載の癒やしの後編へ続く!!!

2 COMMENTS

ukasuga

終わりましたー。トラブルがある旅のほうが絶対記憶により濃く刻まれますよね。泡盛がある国でのトラブルは楽しいものですな。

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