八万で買ったコートに金かけて/若気の至りで買ったコートをオネゴロウにリメイクした話

昔々、ヤング・ウカ耕作の時代の話じゃよ。過分にゴージャスな素材のコートが欲しくてほしくてたまらない時期があり、それを買い、ぬくぬくと楽しく冬を過ごしておりました。が、しかし、形が古くなってきたのと、どうもこういう素材のアイテムを愉しむには私はまだまだ修行が足りないのではないか、と思い至り、8年ほど着るのを楽しんだ後、思い切って一昨年リメイクしました。リメイクをお願いしたのは千代田区アドレスの業者さんで、「えっ、あのっ、すみません、買ったお値段よりもリメイク代が高いんですけど・・・・あ、いえ、すみません、すみません、セレブの殿堂みたいなサロンにあたいみたいなのが顔出したのが間違いだったんです、ごめんなさいごめんなさい!」という葛藤があったものの、仕上がりには大変満足し、うふうふと着用しておりました。えぇ、買ったお値段よりも高いリメイク代だったのは勉強代だと理解したのですけれども。

それから3年、しかし残布がまだまだしっかりとあり、なにか他に作れないかちらと別のリメイク業者を探すことに。そうしましたら、新潟県某所の業者さんが見つかり、残布を床に並べて写真を撮り「これだけの布があるのですが、これを使ってアイテムAとBとCが作れないでしょうか」とメールを。「ほほぅ、たくさんございますね。布の方向がありますのでAとBは作れると思いますが、Cは無理かも」「ではAとBの見積もりくださいますか?」「AとBなら●●円、ここから生地が十分に余りCが作れそうならそこで再見積もりでよろしくって?」「オッケーでございます。そちらに送ってよかですか?」」「もちろんですともー。Cがあるかも、という前提で先にAとBを作らせてもらいますね」「Cがない場合でも大丈夫ですか?」「気にしないでください、大丈夫ですよー」というわけで私からの第一報のメールからリメイク品の到着までわずか一ヶ月! 生地の特性上超繁忙期だったと思いますが、なんたる素晴らし対応! 

この業者さんがウェブデザイナーさんだとしたら「AとBは必ず作りたいけど、Cは予算と納期の都合で割愛するかも。AとBは必ず見積もりだして、そこまでは払うけどさ。でも、もう一度念のためいっておくけど、Cもあるかもっていう淡い期待はしないでね。あとAとBも、こちらの素材如何ではできないかもしれないけど、できないなりになんとか納品だけはしてね」というあんまりよろしくない条件だったのに気持ちよく対応してくださいました。梵天丸もかくありたい!!!

出来上がったAとBは、サイズも丁度よいし、生地の特性がよく生かされてて素敵。Bなんか持ってるだけでうふうふしたくなるお楽しみ物件に変貌。しかもお値段が、3年前にリメイクお願いしたところの1/4で済みました済みました済みました、2アイテム作ったのに1/4で済みました済みました済みました。あれだな、最初の業者さんは、千代田区アドレスってのも多少あったやもしれないけど、コートをバラす作業が大変だったんだな、あと多少ご無理なお願いをしていたんでしょうな。人生日々勉強でございます。

Cを作るほどの残布はやっぱりでなかったので、結局AとBだけで今回は引き上げたんですが、新潟県某所のこの業者さんには引き続きいろいろお願いしてゆきたいと思います。だいじなことなのでもう一度いいますが、人生日々勉強です、ね。


後日談です。1/4のお値段のお仕事、大変申し上げにくいがやはり仕上がりがあらっぽかったかも。前回はかなり無茶なお願いをしていたのだなということも理解しました。荒っぽいなりに、自分がいま着たい「カジュアルすぎないけど、エレガントでもない、さりとて気張っているというわけでもなく、しかししっかりとぬくくて嬉しい、うひひひひ」というファッションにはしっくりくるので、それなり以上に重宝しておりますが。適材適所!、というところですわね、おほほほほ。

顧客はサービスを買っている―顧客満足向上の鍵を握る事前期待のマネジメント

2 COMMENTS

いち

わ~、そんな素敵なことが!
今度見せてね!
……そうか、1/4でしたか……。

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ukasuga

う、うん・・・1/4・・・。お勉強代です。
今回はクラッチバッグと使いやすいサイズのマフラー作ったの。
クラッチバッグは、中に紙の芯が入ってればよりよかったかな。でも満足。

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