夢十夜


実家に帰ったら畑だった場所にコンクリート打ちっぱなしの建物ができていた。私のために両親が建ててくれたという。隣の家に尾崎紅葉が引っ越してきたというので、ご挨拶に出向く。尾崎紅葉さんのうちの隣は太平洋。金色夜叉の像が立つ浜辺が見える。春の海を眺めることのできる二十畳くらいの質素な和室で、尾崎家秘伝のまぐろ漬け丼のレシピを教わる。まぐろ漬け丼の上に錦糸玉子を散らしたら、ちらし寿司になってしまった。「はて、どこで間違えたんじゃろうか」と先生。
そこで目が覚めた。
ちなみに尾崎紅葉先生のビジュアルは紅花染めの新田先生のお顔でした。
ゑり華のみなさんと沖縄染織探訪ツアーに行くことになった。出掛けにウカを預けなくちゃと別れた恋人を呼び出しそいつの車に猫を押しつけてから出発。羽田空港18時45分那覇行きの便に乗らなくちゃいけないというのに、浜松町で車を拾ったのが18時15分。タクシーの運転手さんに「間に合うかしら」「お客さん、どこ行きの便に乗られるんで?」「6時45分の那覇行きです」「お名前は●●さん?」「あ、そうです」。なんでも空港のシステムが刷新され、チェックインを済ませていながらも(ほら、今はWeb チェックインができるじゃない)飛行機の離陸30分以内に空港に入っていない人間の名前のリストが、羽田空港半径5km以内にある公共交通機関に通達されるようになったんだそうだ。そんな話を運転手さんが教えてくれる。ぼんやりと聞きながら、どうしてさっきの男の車で空港まで行こうと思いつかなかったんだろうと考えていたら、運転手さんが声をかけてきた。「大丈夫ですよ。今、カウンターに連絡しますから。道も空いてるから間に合います」、そして車は首都高速を滑るように進んでいく。
そこで目が覚めた。なに、これ、新手のブレードランナー?

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