私が子供だったころ、それは太平洋戦争が終結してからまだ三十年も経っていなかった時代。ちなみにいまから30年前の1998年って、「となりのトトロ」とか「ダイ・ハード」とか「AKIRAが」が映画になったところですからね! いまじいさま達が「バブルの時はよかったのぅ」と懐かしむのと同じ時間の長さなのです、ご年配の方にとっては戦争の記憶が決して遠いものではない時代だったのです。ちびまる子ちゃんもそんな時代を生きていたんやで。
さて、私のばあさまの家の納屋の奥の古い古い箪笥に、把手が布になっているものがありました。ばあさまは「把手は戦争に出したんだよ」といってました。子供心に直感しました、「そら負けるわ」。「松脂をとって戦闘機のガソリンの原料にした」という話を聞いたのもこのときでした。どうやって松脂から作るのかと当時は不思議に思いましたが、いま思えばバイオマスの一環、Wikipediaに詳細な製法が書いてある、すげえ。
というわけで、「足らぬ足らぬ工夫が足らぬ」でなんとか乗り切ったつもりになる日本、次の五輪では「メダルの材料が足りないので、みなさん家庭の中のものを出してください!」という掛け声がかかりました。「まぁっ、ここまでお金がないとは!!」と一瞬思いはしたけど、わたしは都市鉱山の可能性というものを強く信じており「すごく日本らしくてええですやん、この企画! この技術、将来、きっと輸出できますやん」と賛成してる派です。というか、あの戦争から80年近く経ったいまでも「運用でカバー」信仰が力強く残っているのがすごいです。進歩よ・・。
家電リサイクル法が敷かれてからより一層家庭では処理しにくくなったパソコン、ハードディスクだけ抜いて筐体だけになっているけど捨てどころなく困っているノートパソコン、家の中に何台あります? 生まれてこの方、何台のケータイ買いました? 使ってないハードディスク、眠ってません? 使い切る前に新機種に移行しちゃって置き去りにされた可愛そうなデジカメもありませんか?
これ、全部引き取ってもらえますのん? タダで? まじで? 役所やdocomoに持っていけば引き取ってもらえるの? しゅごい!!!
詳細情報はこちらです。
「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」について
持ち込み先
1.docomo
2.プロジェクト参加自治体等 我が新宿区は回収受付中!
3.宅配回収 個人向け/法人向け
いやぁーこのプロジェクトに一体いくらのお金をつぎ込んでいるのか、それならさっさと金属買ってきたほうが早いような気がしないでもないですが、わたしたちがカリカリと動かしたハードディスクの欠片がメダルに生まれ変わって、アフリカ大陸のどこかの家の壁に飾られるとかロマンありますやんー。
さぁみなさんもガンガン処分するのです! なんかこう、今回の東京五輪(というか、五輪を自分の住んでるところでやること自体生まれて初めての経験ですが)(長野五輪もありましたけど)、ケチるポイントが違うよなっていう事案が多いように思いますが、面倒なゴミをタダで処分できるなら素晴らしいことですので(いや、それもわたしたちの税金でやってるわけで・・・)、処分できてスッキリ、税金の使いみちにモヤモヤ、とはいえひとまず、みなさまもレッツ処分。
あ、フィルムカメラは使える金属が少ないそうなので、こちらのカメラ屋さんにお願いします。
オリンピックの貴金属回収が進まないからか、家電28品目無料回収始めた、というツイ読んで、28品目リストに「フィルムカメラ」とあるのを見つけて泣いている。
不用なフィルムカメラはカメラのヤマヤへお願いいたします。
メダルになる貴金属少ないです。— カメラのヤマヤ@小平市学園東町 (@camera_yamaya) 2018年8月29日