刺繍をしていただけなのに/恐怖!!猫ちゃん刺繍糸誤飲大事件の巻

この記事のまとめ

このページを見てくれる方が多いので要点をまとめておきます。

・猫が60cmの刺繍糸3本組を飲み込むのを目にした。
・口を開けさせるがもう糸は見えない。飲み込んでしまったようだ。
・獣医さんと相談しつつ、うんち解析作戦を実行することに。
・飲み込んだ翌日とその翌々日、猫のうんちをかきわけて調べた。
・うんちっちの中には人間の髪の毛も入っていて、
 長いものを頻繁に飲み込んでいることを知る。
・翌々日のうんちにくるっとまとまった状態で糸が出てきた。
・ラッキーだった。70万円のうんちとしてしばらく見つめた。
 ※開腹手術の場合、手術30~50万、入院10~20万とのこと。

飲み込んだ刺繍糸はDMCのふっくらとした木綿の糸で、これが強度のあるミシン糸だったら事情は違っていただろうとあとから獣医師に聞かされました。糸の誤飲で手術する場合は、開腹手術となることが多く、入院日数など計算しても地方で50万、都内で70万くらいの治療費が必要となるようです。みなさまご注意を。

なお、DMCの刺繍糸とは、以下のようなものです。かなりふっくらしていることがわかりますでしょうか。

猫ちゃん 刺繍糸誤飲事件

それは4月7日深夜0時15分のことでした。わたくしが楽しく愉快にはぐれメタルちゃんの刺繍をしていたときのことでした。机でニヤニヤしながらちまちまチクチクしていたら寝室から猫ちゃんがやってきたのです。

なおはぐれメタルの完成図はこちらです。

「おくさん、そろそろ一緒に寝ないですか? ねえねぇ・・・はっ、なんなんですか、その楽しそうな細長ーーいものはなんですか? ははーん、こいつといるほうが私といるより楽しいというのですね。そんな細長いものの一体どこが楽しいというので・・・たっのっしー! 細長くて頼りないもの超たのしいーーー!」と糸くずで遊び始めたのです。

かわいい姿じゃのうとニマニマ見ていたら、彼女は、糸をハムハムと咥えだしました。あら、危ない、早く取り出さないと・・・と指を伸ばした瞬間、その糸がつるつるっと喉の奥に送り込まれてしまったのです。

 !!!

 糸! 飲んだ!!

 うちの猫、糸飲んじゃった!!!

あとで知りましたが、猫の側に飲み込むつもりはなくてもザラザラした舌が運び込んでしまうのだそうです。なんてこったい!!!

その後は頭をクラクラさせながら「猫 糸 誤飲」で検索し、恐ろしい誤飲事例を読み漁った。タコ糸とか(痛そう!)、釣り針とか(死んじゃう!)、ネズミのおもちゃとか(やばいよ!)、パーカーの紐とか(あんなに太いのに)を飲み込んだ猫ちゃんたちの様々な事例・・! 獣医さんのサイトでは、長い糸が小腸で絡まり開腹手術した話が何件も。手術後に猫の体から取り出されたヨレヨレの赤い刺繍糸の写真を見て、ゾッとした。

動物の医療保険サイトでは、この種の治療は、吐かせる・内視鏡・開腹手術などの治療方法があると紹介している。内視鏡手術は日帰り可能で70,000円~。開腹手術の場合は30万+入院7日間で20万、都心の病院だと+10万みておけ、とのこと(だから保険に入っておけと)。「あそこの口座のあのお金使うか」と貯金を下ろす算段をして、自分の布団の上で一緒に寝ている猫の頭を撫で続けた。自分がしでかしたことの恐ろしさに心臓がバクバクし、明け方にようやく眠りについた、明日うんちっちしたらほぐして中身を確認するのだ、と心に誓いながら。

第一回うんちっち

4月7日14時。第一回うんちっち。

その日の夕方、ラテックスのゴム手袋をして、新聞紙の上にうんちっちを置き、割り箸でもってうんち分解作業開始。運の悪いことにちょっとゆるめうんちっちだったので、生き物の息遣いがマスクを通過してくる感じ。
しかし、猫のうんちっちにこんなに繊維が入っているとは思いもよらなかった。これは猫の毛・・・なの・・? これ、私の髪の毛に見えるんだけどどうなんだろうとブツブツいいながら解す。今回のうんちっちにはそれらしいものが見つからず。残念。

動物のお医者さんのアドバイス

4月8日 この日はうんちっちなし。心配。知人の獣医さんが電話で相談に乗ってくれたので、そのときの会話のメモ。

・レントゲンにも映らない糸は本当に厄介。人間の長い髪を飲み込んで小腸の開腹手術をしたこともある。ミシン糸なんかもひょっとすると死に至る。飼い主さんはよくよく注意するように。
・モノが出るまで一週間はうんちっちを分解して中身を確認するように。
・毛玉ではなく、食べたものを吐くようだったら病院に連れていくサイン。

このとき「大丈夫ですよ、糸が出てきますよ」なんて気休めめいたことを一言も言われなかったので、相当の覚悟をしました、反省も。

第二回うんちっち。

4月9日 朝4時。

キッチンで猫が「水を出せ-」と鳴いているので猫専用の蛇口をひねってあげた。水を飲んで満足した彼女は「私のっ、体のなかからっ、なにかが目覚めつつ有るの! なにかしら! これはなにかしら!」とリビングを走りまわり、その後いそいそと廊下のトイレに出向きザッザッザッと音を立てなにやらすっきりしたあと、再びリビングに戻り「ねえねえ、私のなにが目覚めたか、飼い主興味ない? 興味ない? うんちっちだったのー!!! 私のうんちっちだったのーーー」とまた喜びダッシュ。ひとしきり走り終わった後、布団の上にやってきて「はー疲れた! 顎の下、ずっとカイカイしてくれる? そしたら私、気持ちよく眠れるから!」とゴロゴロ甘えだす。あなたのように生きていければ本当に素晴らしいことだと思うわ・・と朝5時頃、私もようやく眠りにつく。寝不足マダム。

その日の夕方、うんちっち分解作業をおもむろに開始。この日のうんちっちは早朝にしたものも含めて二個。中身はほぼ繊維で、それをうんち成分がコーティングしているような固めのうんち、なんというかうんちっちによる繭。

今日はやけに繊維が多いな-と一個目の分解が終わり、二個目に取り掛かった。二個目のうんちに出てほしいなーと祈りつつ、分解を始める。そして・・・

 あたりでした! 大当たりでした!!!

 あたりは二個目の方でした。

私が見失った糸3本がそのままセットになって、きれーーーーーいな状態で、このまま刺繍に使ってもいいようなヨレもない色落ちもないきれーーーーーいな状態ででてきました。猫ちゃんの体の神秘よ! すごいーうちの猫すごいー、よくぞ、あのまま出してくれました。ほんっとこの糸、そのまま刺繍できるくらいにきれいだよ!

七十万円のうんち

出てきた糸を写真に撮ろうかとも思いましたが、ラテックスのゴム手袋越しにニギニギしたあとうんちとともに処分。そのあと猫を猛烈に抱きしめた。「ふぎゃーうるせーババァ近寄るな」って殴られましたが本当に嬉しかった。自分の不注意が原因とはいえ、猫のうんちの力に感謝した。だってこのうんち、70万円相当ですよ? 手術・入院・通院でそれくらい覚悟してましたもの。素晴らしいうんちですよ! 褒めていいうんちですよ、食べていいオソマ的な!!

獣医さんに結果をLINEで報告したら「ラッキーでしたね。以後注意するように」という淡々とした返信が届きました。とても反省しています。しかしよかった、ほんとうによかった。うんちは偉大。アシリパさんや姉畑先生の気持ちもよくわかりました。うんち偉大、うんちいだーいーーーーー!!!! (リビングを駆け回りながら)みなさまもご注意くださいませ。

 

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1 COMMENT

いち

あわわわっ、そんな恐ろしいことになってたのね!
私も洋裁する時は最新の注意払ってるよ。
ちっちゃい布切れ(5mmだとしても!)飲み込んだら
えらいことだもんね。

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