黒の万筋、だと思い込んでいた着物は、薄水色の万筋でした。あれ?
黒の般若の帯。
ちょっとの距離をタクシーで移動。話の接ぎ穂で「銀座はきらきらしてていわよねぇー」なんて口にしたら、「あれ、おねえさん、銀座じゃないの?」と運転手さんにいわれ、えーとあうー期待を裏切っちゃいけないと思い、「あっ、今日はお客さんのおつきあいでこっちまできたから」と答える私、あーうー。降りるときに大きなお札しかなく、小銭を手のひらに並べたのだけど、「いいよ、いいよ、おねえさんみたいな人にいつもがんばってきてもらったからさ」と笑顔で数十円オマケしてもらう。
人生のそこかしこに希望という名の灯台と、誤解という名の岬があるのだよ、うん、そうよそうよ、きっとそうよ。そんなんなのに領収書もらっちゃってごめんなさい。