午後3時半の開業と同時に、近隣の銭湯に久々に行ってみた。流しでごしごし頭を洗っていると、隣にいた年配の女性に話しかけられる。
「ここの窓、開けてもいいかしら?」
「どうぞ、どうぞ。ここのお湯は熱いですからね」
その後、彼女は私に話しかける。
終戦記念日が間近だ。
私は、今も空襲の記憶を持っている。
このあたりも髄分をやられた。
私の子や孫は、この思いをちっとも理解してくれないが、
このことだけは未来に伝えていかなければならない。
どうしてこんなせまい地球で人々は憎みあうのだろうか。
うんうん、わかります、わかります。本当に、どうしてこんな狭い地球で、人々は憎みあい、殺しあうのでしょう。ビールが宗教であれば、ビールが基軸通貨であれば、こんな争いは起きなかったでしょうに!!!
そのご婦人をひらりとかわして、お風呂を出る私。リネンのさっぱりとした洋服に着替えていたら、別の刺客が!
あら、あなたステキな服を着ているわね。
どこの? あぁ無印良品の?
今の若い人はいいわねぇ、私たちの時代はものがなかったから。
私も着てみたいわ。えっ、もう、無理よ、こんな年だから。
あら、そうサイズがあるの? うーん、どうしようかしら。
その彼女もひらりとかわして、渋谷までおでかけ。カサヤンヌとお茶。あぁだこうだと喋ったあと、半蔵門線でおうちかえうー。青山一丁目駅で乗り換えたら、隣からナイジェリアとかケニアとか、アフリカン・アフリカンな男性が声をかけてくる。
わー、君、すっごくかわいいね!
超かわいい! まじかわいい!
この近くで暮らしてるの? 僕もそうだよ!
うちまで送るよ! 送らせてよ!
わー。わー。わー。しかし、私も、
生娘ではございませんので、ひらりと身をかわす。
うふふ、わたし、よんじゅっさいだけどいいの?
と、にやりと指を四つ立て、上にさばを読む。
そしたら、遠くアフリカの大地からやってきた彼、
ふぉーてぃーーーーーー!!!
と絶叫しながらどこかにひらりと身をかわしやがる。
何歳だと思ってたんだよ!
とまれ、そんなこんなで、人生のどこで役に立つかわからない程度に、モテモテの一日でございましたことよ。
ひらりひらりと美しゅうございますわ。
蝶のように舞い、蜂のように刺す!
それでこそ麻布十番の女(ひと)。
歳で人を見るようじゃ、まだまだ青いね。
それにしても、そのカリスマを少し分けてほしいです。
「ふぉーてぃー」って、そういう扱いを受ける年なんだなあ・・・と、ちょっと寂しくなる誕生日の3日前でした(^^)。
でも、実際、そのアフリカン・アフリカンな人が何歳かもわかりませんでした。外国の男性に声をかけられると、「もっ・もしかして、かの地では御曹司だったりして?」などと自分の心の中にいやらしい考えが頭をもたげてきていやんなります。ですが、「結納金が牛20頭でも困るしなぁ」という心配を思い起こさせる土地の方ばかりにモテます。いやぁーーーー。