長羽織

※ナガと「ごめん、こぼしちゃったよぅ」「やめてー!」などと叫びながらご披露する二人羽織という名前のお座敷芸のことじゃないよ。
ザクザク歩いてザクザク移動したがる私みたいな人間にとって、塵除けとなる羽織は大変便利なアイテムです。
暖かいけど、実はなにかとほこりっぽいこれからの季節に向けて、もういっちょ仕立て上がりのものを買おうと思ってるところ。
きちんといい着尺を吟味して選んで仕立てるわけではないので、持っている着物のイメージと乖離しまくりの柄ものの羽織を買おうと思ってます。いずれ、いい着尺で、かわいい遊び紋を入れて仕立てようとは思ってますが、その前に、ほれ、牛首紬の支払いだとか米沢紬の支払いなどが待ち構えているものですから。結城紬の支払いは先日終わりました。あぁ、心の解放区・・・
今度の長羽織はちゃんと正絹のものにします。塵除けなんだから化繊でもいいじゃんーと心の中では叫んでいるのですが、化繊の羽織を着ていたとき、さる呉服屋の【お兄様】に「なんすか、このぺらっぺらのかしゃっかしゃは?」といわれたもんですから。きぃぃっ。
※私は、かつて、その方にもっとひどい暴言を吐いているのでおあいこです。
ところで。
余計なお世話だと思うのだけど、日本橋高島屋の呉服売り場の売り子の人たちって、見ていて心配になるくらい商品知識もないし、その上やる気もないみたいだけど、大丈夫かしら。
昨日、移動の途中でちょっと時間が余ったので寄ってみたときのこと。「仕立て上がりの羽織はありませんか?」とたずねたところ、「これしかありませんよ」と紳士ものの売り場に連れて行かれました。久々にわけのわからない対応を味わいました。旦那様の着物を買いに来たご夫人に見えたのかしら? それとも、ただ単に私が男に見えたのかな? やる気ないよなー、ほんとうに。

ひな祭りの日の着物。
なにがおきても全然惜しくない紫の縮緬小紋。
しかし帯が貧乏くさいと親が無用な心配をしそうだったので、塩瀬の石楠花の帯。
帯締めは、紫と白のグラデの品のいいもの。
帯揚げは、一張羅のように、しっかりと厚手の、紫に桜が散るもの(同系色で失敗)。
「おまえはお金の使い方をまったくしらない」と母に言わしめた化繊の長羽織、だってだってだって特急に乗って、タクシーに乗って、エルグランドに乗って、ランドクルーザーに乗って、新幹線に乗ったんですよぅ。化繊でもない限り、あたしゃ心配で心配で。
狐の襟巻き。
親と会うときは、あまりにも貧乏くさい装いでも心配されるし、かといって華美に走ってもさらに心配されるので、ころあいのよい格好をするのがいつも難しいのです。「もーいつも同じものを着て! ・・・でも帯は違うのね」くらいが、親としては安心な「娘の稼ぎ具合」ではないかと思います。

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