新色の5番卒業お祝いに/イブ・サンローランは口紅にカプサイシンを入れてるのか/百貨店の店員さんもいろいろ/げに恐ろしき新宿砂漠

春から社会人の姪っ子が某資格試験のために東京にきた。そんな彼女から「試験終わったらデパコス買いたいので、一緒に行って下さい」という丁重なLINEをいただいたら出掛けぬわけにはいきません。「お友達も一緒です」、構いません構いません。新宿駅で合流して混雑している伊勢丹を避け、高島屋に行ってみた。

 


彼女のお目当てのYSLの口紅は狙っていた色が品切れ、どこかピリピリした立ち居振る舞いの店員さんに「この品切れのシールが貼ってあるのは、もう在庫ないんですか?」とお尋ねすると「はい、在庫がないものは品切れです」という変な日本語を耳にし、えっえっえっ、高島屋の店員さんってこんなにピリピリしてるの? あれー? YSLがピリピリしてるの? いやいやいや、こんなかわいい女の子が二人、これからもしかしたらすごく長いつきあいの顧客になるかもしれない女の子が二人、少ないお小遣い握りしめて真剣な買い物しにきているのに、そういう日本語しか出てこないの? ひるんでしまったお嬢さん二人の前にでて「この近くでこの色がありそうなお店はないですか?」と訊ね、少しなにか調べるような素振りを見せたのち「小田急さんならあるかもしれません」の一言を引き出した。ねー、ほんとー、どうしてそんな不機嫌なのー?

 


YSLは他の店で買うことにして、今度はかわいい容器のポールアンドジョーでファンデーションを買う彼女。かわいいお顔立ちの女性店員がふっきげんそうーーーに明らかに面倒臭そーーーーうに接客を。「私のかっわいい姪っ子のデパコス高島屋デビューを割と台無しにしてくれてるなー彼女」と通路に立たされたままのわたくしは腕組みしながら見守っておりました。京都大丸のポールアンドジョーの買い物につきあったことあるけど、もうちょっと楽しげ&親しげ&丁寧だったような気がしたよ?

 


「買い物が終わったらもう一生会うこともないと思って我慢してたけど、ほんと店員さんが怖かった」とぼやく姪っ子を慰めながら、次は彼女のお友達がお目当てにしていたクリニークへ。
ここはよかった。担当女性がよかった。「おっ!社会人デビューかな?スターターキット買ってってもらうよー!」という心の声が聞こえたりもしたけど、ついでに心の腕まくりもちらちら見えたけど、最後まで積極的に優しく丁寧な接客してくれた。彼女たちのお肌に対する真剣な悩みに「どーんときんしゃい!」と頼もしく対応してくれた。素晴らしい、接客業の鑑だ。
一緒に肌診断してもらった姪っ子も予定じゃなかったのにうっかり購入してしまい、「お買い物が楽しかった!この人からまた買いたいなーって思った」と。「こうやっていろいろ試せるんだから、通販より店頭で買ったほうが得な感じもするね。自分に合うものがじっくり選べるし」とも。よーしよし、姪っ子、いい体験をした! お買い物ってそういうものだよ! そういう感想を抱かせてくれる接客をしてくれた担当女性さんに感謝します。

 

高島屋をあとにしてお目当てのYSLのリップを探しに次は京王百貨店へ。
店頭に行ってみたら二人のお目当て色がそれぞれ残っている。「そうか、お客の年齢層が違うから、売り切れる色が違うんだな」と感心したのち、試着?させてもらう。「ドゥフフフフ」というショップ店員さんによくある妙な笑い方をする若い女性が担当してくれましたが、彼女も親切で根気よく丁寧に接客してくれた。
二人とも目当ての色が微妙に似合わなくて、似合っているんだけどベストな買い物じゃなくて、それは本人たちも担当女性も私もなんとなく感じ「???」と首をかしげているところに、担当女性がお目当ての色から少しずらしたものを提案してくれた。オレンジ味が強かったので少しブラウンに振ったり、赤みが強かったので透明感がある色に振ったり・・・。それがまたベストチョイスで、彼女たちの肌によく映えて、初々しい表情にさっとひと塗りしただけで大人っぽくしてくれる、そしてそれがまだ「大人っぽい」としかいいようのない危うさで、人生でこんな瞬間に立ち会えて「わーわたし、いますごく尊いものみてない? あの小さかった姪っ子ちゃんもとうとう社会人デビューするんだねぇ」という謎の感動に包まれました。本当にかわいらしい・・・。

あと「唇をふっくらさせるために、YSLのリップにはカプサイシンが入っている」という情報を入手し、少々のけぞりました。食い意地が張ってるばかりに食べ物関連でいつも失敗する夜廻り猫の「わかるちゃん」みたいにかぶれたりしないの? 

夜廻り猫(3) (ワイドKC)

 

さて。東京駅から新幹線に乗って彼女は帰ったんだけど、その前に筑紫樓でフカヒレラーメンで卒業祝いした。ピータンを前にして固まったり(これは食べていいオソマだから!あぁっ、もう、この瞬間を切り取って額装して壁に飾っておきたい!!)、「もう入らない」と言っていた割に杏仁豆腐とマンゴープリンを平らげたり。若いお嬢さんが放つキラキラしたものを一身に浴びさせていただきました。ありがたい、尊い! 姉ちゃんすごいなー、こんな素直で礼儀正しい子に育て上げて。ほんと尊敬するわー。

 

以下、まとめです。
・高島屋の接客は当たり外れが大きい。クリニークの人がいなかったら悲惨な高島屋経験になってしまったと思う。よかったよ、ほんとクリニークにT中さんがいて。
・京王百貨店、店員さんがおだやかで優しい。
・体感的に三越の人もキリキリした人少なくて過ごしやすい。

日本橋の高島屋でも比較的トンチンカンな対応されたことがあるんだけど、こういうのって百貨店の体質なのかなー。三越は客層が安定してるから店員さんも穏やかになるのかも。京王はそれよりももっと高値安定(年齢が)しているから?

みんな、ほんと、人にやさしく、おたがいに。

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