見てきた。とてもじわじわときてる。
たまらないですね、アイルランドの島。
ドミニクが「いいもの拾った!このカギ付きの棒、なんにつかうんだろー」っていうの、もう、さぁ!!!! マーティン・マクドナー監督、もうさぁ!!!
コリン・ファレルってあんなに眉毛が太かったでしたっけ? メイク?
舞台となったアラル諸島
イニシェリン島のモデルとなったのは、アラル諸島のイニシュモア島・イニシュマーン島・イニシィア島のうちの一番小さなイニシィア島らしい。三島のうち東端に位置し、人口は300人、アイルランドの西岸の大きな街ゴールウェイから直線距離で40km、一番近そうな本土の街ドゥーリンへも9km。
この島は司馬遼太郎の「街道をゆく」でも取り上げられている。アイルランドの観光ガイドを見てみると、このゴールウェイから飛行機による日帰りツアーがあり、現地ではレンタルサイクルと馬車で観光できるとのこと。いつか行ってみたい、登場人物たちがどうしてもすれ違ってしまう石垣で囲まれた一本道を歩いてみたい。約5500年前から人が住みだしたといわれるアラン諸島には、古代ケルト人が作った遺跡が多く残されており、この石垣もそのひとつらしい。
古代ケルト人・・・大変な思いを・・・!! フィッシャーマンズセーターもこの土地の生まれ。「ここで暮らすのは自然環境的にも厳しいのだろうなぁ」と鑑賞中、何度も思いました。北海道より北に位置しているようですが、メキシコ暖流のおかげで雪は滅多に降らず、夏の最高気温は16℃、冬でも氷点下になることはめったにないそうな。なんというか、おだやかだけど起伏が少なそうですね。とはいえ島なので、一日の中の天気の移り変わりが激しく、島の人は「一日に四季がくる」というそうです。そういう環境だと知ると、主人公の妹シボーンの絶望も想像がつく。
今年のアカデミー賞の作品賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・作曲賞・監督賞・脚本賞・編集賞にノミネートされています。終演後、シアターをあとにするご婦人たちの「よくわからなかったけど、犬とロバがかわいかったわねぇ」「かわいかったわねぇ」という感想の声も聞こえました、うん、それも率直でいいと思います! みなさまもぜひ!