ニャーと鳴くジャガー キモノミチ2008!

対決 巨匠たちの美術対決
この夏の見る見る絵画2008!
長沢芦雪の虎図を見に行く!
前、和歌山に行ったとき、無量寺まで見に行こうかと思ったのだけど、南紀白浜からのあまりの遠さに断念。東京に来てるってんなら行かない手はないわよねー!
しかしなぜ夏にはこういう日本画の企画が多いのかしら?
私が思うに、日本人が日本人らしい季節を一番感じるのは夏ではないかと思うの。もっと正確にいうと、江戸っこがより江戸らしさを感じたくなるのは、夏ではないかと。冬の年越しの風情なんかもいいけど、あれは年の変わり目の習慣のようなもので、夏の風物はわざわざ現代から掘り起こしている印象を受けます、私の主観ですけど。着物はハードルが高いけど、浴衣ならトライできるかな、っていう敷居が低くてもかまわないのが夏のよいところ。冬のものはなんでも素材が決め手になるから、やっぱり手を出すにはなかなか大変。そんなことを考えているうちに、キモノミチに関するひとつの光が見えてきた。
以下、私が考える理想的なキモノミチ
1.夏に浴衣を着てみる-そのとき浴衣用の下着と帯板、下駄、秋冬にも使えそうなバッグなども揃える。帯は思い切って、2~3万のミンサーの半巾帯を買う。帯は気に入った色を入念に選ぶこと。夏にはちょっと厚ぼったく感じられるかもしれないけど、浴衣に締める分には問題ありませんし、あとで大活躍するかもしれませんから。
2.浴衣を着てでかけてみる。下駄は結構イケるかも、和装の足裁きも嫌いじゃないわと感じることができたら次のステップへ。
3.秋口に木綿の着物を買ってみる。値段も手ごろな木綿の着物、仕立てあげてお金がかかっても最大5万円くらい。安いところだったらもっとお手ごろに手に入ります。帯は夏に買ったミンサー四寸。そろえる襦袢もそんなに神経使うことはありません。すそよけはともかく、ゑり華さんの大嘘つきを一枚、一番お手ごろプライスの袖を用意して、着物を着ることを楽しんでみる。すそよけはまぁどっちでもいいですよ、えぇ、秋口だったら。ざばざば歩かない限り、特に問題ないのではないでしょうか。えぇ本当は一緒に持っていたほうがいいんですけど、今はまだ馴らし運転だと思って。
4.木綿の着物を着てみて、「イケル!」とふんだら次に正絹か紬の着物に挑戦。帯もおそるおそる買ってみる。この段階では賛否両論あるかと思いますが、まずは古着屋屋さんで、トータルで5万円以内で揃えてみる。ミンサー八寸で練習着になるようなものを見つけられればラッキー! ポリエステル・正絹・紬といろいろございますが、この三つは着付けの苦労がそれぞれ違います。正絹はつるつるたるたるなのでもたもたしていると引きずったように見える着付けに見えます。ポリエステルは経験が少ないのでなんともいえません。紬は生地本体に力があるので、比較的楽かも。でも木綿の着物とベクトルが一緒なので、正絹に挑戦してみたいと思う乙女心を止めるすべを私は知りませんわ。この着付けの差は、ピアノとオルガンの鍵盤に実際に指をおいたときに得られる感触の違いみたいなものです。
コートもほしいけど12月の東京なんてまだまだ暖かいんだから、手持ちのストールでしばらく我慢、我慢我慢!
5.年があけて、呉服屋さんの冬のバーゲンが始まった頃に、初めての着物を仕立てに行ってみる。
その招待状をもらえるように、夏から秋にかけては目当ての呉服屋さんに足を運んでおくこと。その間は小物を買っておつきあいしていきます。2000円の足袋や1500円のたとう紙とかそういったこまごまとした消耗品や、間違いのない長年使えそうな2万円台の帯締め・帯揚げなんかを買うことにより顔を覚えてもらう。そしてシーズンがきたら、ちゃんとしたものを、自分サイズできちんと仕立てる。冬のボーナスを一部つっこむならこのタイミング。
おばちゃまの店員さんだと、「色無地を買うべき!」「小紋柄を買いなさい!」「紬だったら大島紬よ!」みたいな決め付けをしてくるけど、自分が本当に好きで、なにがあってもこれなら手放さないだろうな、という一枚を心をこめて選ぶ。高い買い物なんだから妥協しなくていいのです。でも訪問着や付け下げは、洋服で言ったら背中ががばーっと空いたドレスと一緒なので間違っても一枚目に買わないように。あれは余裕がでてきてから買う着物だと思います。帯も思い切って買っちゃえ! でも自信がない人はその着物のイメージを頭にたたきつけ(写メっておく手もございますが)、いろいろなお店を歩き、捜し求めるのもいいと思います。
そして一通り揃って仕立てあがるのが2月半ば頃でしょうか。まだまだ寒い、けれど日差しがどんどん長くなる、春を迎える季節です。新しい着物でおでかけするのが待ち遠しくなると思います。あぁなんて合理的!
って、なんでこんなことを書いたかといいますと、この週末各所で浴衣子女を見かけたのですが、ひとこといってもよかですか?
 帯板を入れよう!
 みんな腰まわりがヨレヨレだよー!
 もったいないよう!
お母さんとか教えてくれないのかなー? 着物はなるべく面で構成するようにしたいので、帯板一枚でぐっとしっかりきっちり感が高まると思います。そして夏に買った帯板は、秋の木綿の着物を着るときに役に立つのです。あぁ合理的! 

5 COMMENTS

MI子

まったくです!
現代の豊満な胸を持った若い女子たちが、
帯の上に巨乳がのってて、
帯板入ってないから
帯の上がぐにっとなってるのを見ると
「ノオオオオォォォ!!」と叫びたくなります。
せっかくかわいくしてるのに、
その心意気はかわいいのに、
しょったれたおばちゃんになっとるやんか~!!
…って感じです。
ところで、そういうのを見たとき
直してあげるべき?

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よっし

あああ!
あのグニッとなってしまっている女子達は、姿勢が悪いからとか、和装なのにウェストのクビレをアッピールしようとしてとかではなく、帯板の有無だったんですね…。納得!
昨年には左前で死人みたいになっちゃってる女子を六本木で見ました…。
カップルだったので教えるのは止めました…。
私も夏の間に浴衣を着て何処かに行きたいデス…。

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さよ

カップルで浴衣・左前・・・が男子の方だった、というのを目撃したことがございまする~。
うーん、本とかネットとか見て着てるはずなのに、なんででしょうねえ。
「5箇条のキモノミチ」、知り合いのお嬢(今月浴衣デビュー済。くびれてしまう帯を自覚して悩んでいるので前途有望とみた!)に教えてあげてもよかですか?

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ようこ

ああ。
私の着物道は、理想の効率的パターンとなんと反していることか。
着物の本を読んでそれを真に受け、色無地から買っちゃうし。しかも相場がわかんないからムダに高いもの買ってしまって、挙句に気に入らなくて安く売ってしまう羽目になるし。もともとリサイクルショップで買ったのがせめてもの救いです。
袷のシーズン二期目、秋の陣、初挑戦なので、上記のパターンをぜひ参考にいたします。

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スガ

キモノミチ、ならびに帯板問題がこれほどまでにみなさんのココロをキャッチできたとは! なんかもうちょっと具体的になるようにまとめてみたいと思います。

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