バットマン ダークナイト、評判高いっすね

故ヒース・レジャーのジョーカーの演技がただならぬものなんだそうです。
以下、今日のJMMから。
『from 911/USAレポート』
第366回 「ジョーカーなるものとの戦い」冷泉彰彦
 ハリウッドの大作映画としては『タイタニック』や『ロード・オブ・ザ・リング、王の帰還』に比肩する、いやもしかしたらそれ以上の興行的な成功に至るかもしれません。既に「もう見たか?」ではなく「キミは何回見るつもり?」というような表現がネットにはあふれており、リピーターが劇場に殺到するという10年に一度の現象が動き出しつつあると言って良いでしょう。
 肝心の映画のクオリティに関してですが、犯罪映画として、いやそれ以前に娯楽映画として前代未聞の質にまで高められた傑作であることは間違いないでしょう。前作の『バットマン・ビギンズ』もなかなかの出来でしたが、この『ダークナイト』を見てしまうと、あれは単なるバットマン映画だった、そのくらい本作は傑出しています。理由は簡単です。クリストファー・ノーラン監督と、ヒース・レジャーという二人が「ジョーカー」という究極の悪を映像化してしまった、その一言に尽きるのです。
(中略)
 やがて初期の予告編映像などを目にするようになった私は、その確信を更に強くしました。予告編の中での「ジョーカー」は殺気と死相の漂う「ただならぬ」形相を既に見せていたからです。そして、ようやく本編を見ることができたとき、私は打ちのめされました。ヒース・レジャーという人は、28歳の人生の最後に燃え尽きるようにして「悪とは何か」ということをスクリーン全体にブチまけ、そのまま駆け抜けていったとしか言いようがありません。実はレジャーはもう一本、テリー・ギリアム監督との作品を残しているようですが、この『ダークナイト』も遺作であり、そして恐らくは『ブロークバック・マウンテン』と並ぶレジャーの代表作として永遠に記憶されることになるでしょう。
(中略)
この『ダークナイト』でのレジャーは観客に対して直接対決して来るのです。「アンタは善が正しいと思っているが、それは本当なのか? そもそも善などというモノがあるのか? お前さんも偽善者ではないのか?」という問いをこれでもかと、突きつけて来るのであり、その「怖さ」は比較になりません。既に物故者としてオスカーの助演男優賞(もしかすると主演男優賞?)は確定的」という言い方があちこちでされていますが、これも当然だと思います。
 それにしてもレジャーのジョーカー役にかける執念は大変なものがあったようです。ジョーカー役といえば、1989年の映画『バットマン』(ティム・バートン監督)におけるジャック・ニコルソンの演技が一つのスタンダードになっていますが、このイメージをいかにして越えるのか、それがレジャーにとっては大きなカベだったそうです。そこで約4ヶ月間にわたって「ジョーカーの日記」というものをつけながら、レジャーは「究極の悪であるジョーカーは何を感じ、何を考えるのか?」ということを文章化する作業、そして同時にニコルソンの発声法とは違う自分なりの「ジョーカーの喋り方」を見いだすための試行錯誤を繰り返したのだそうです。その時期は、丁度、婚約者のミシェル・ウィリアムス、そしてミシェルとの間に生まれたお嬢さんとの「別離」の喪失感にさいなまれていた時期であり、レジャーはその苦悩も「ジョーカー」のキャラ開発の作業に叩きつけていったのでした。
 その結果として、恐ろしいまでのジョーカー像を創り出すに至ったのですが、同時にレジャーは極度の不眠症に悩まされる中、複数の医師に処方された薬を重複服用する中で事故死に至ります。正に命と引き替えの役作りということになってしまいました。

まさかそれが原因で亡くなったとは・・・。とにかく俄然見たい気持ちが高まってきました。まるで単行本未収録の幻の亜弓さんではありませんか! あわせて先代ジョーカー、ジャック・ニコルソンとのエピソードも興味をひきます。
悪である「ジョーカー」を演技するにあたって、彼の中でどんな思いがあったのでしょうか。かつてジョーカーを演じたジャック・ニコルソンとヒースレジャーの間にこんなやりとりがあったそうです。ヒースの亡くなった22日は映画PRでロンドンにいたジャックは、パパラッチに取り囲まれ、パパラッチからヒースの死を告げられ、コメントを求められた。するとジャックは「俺は警告したんだ」という謎の言葉を残していた。 (From ABC振興会
これは睡眠薬のことだけではないと思うのです。。しかしこの記事の数行後の、『出演を渋っていたジャックに、以後製作されるバットマン映画からジャックの出演の有無に関わらず5%の収益を得るという超特例の契約をし、出演に合意した』という記述に、やるなージャック・ニコルソン、という思いを新たにいたしました。
バットマン・ダークナイトは8月9日劇場公開!

6 COMMENTS

カヲル

事前情報が欲しくないので
ちゃんと読んでませんが、
予告を見て、これは!!!
と思わせる予感がしますよね。

返信する
スガ

本当に今から楽しみです!
むー公開日に見たいなー。
今からイッキミしておこうかしら。

返信する
ナガ

でも、ジョーカーの話だから、
最初の1作だけ観ればいいと思うよ。
ウチにあるよ、と思ったらレーザーディスクだったよ。ゴメン

返信する
スガ

うぇーん、ナガ姐さん、第1作目がツタヤになかったよぅ。見たいなぁ見たいなぁ。カヲルちゃん持ってないかなぁ?

返信する
ナツヲ

や…やばい…です……
六本木ヒルズで夜中上映1本目(24時から)のを見て、卒倒して、したまま見終わって、夜中上映2本目を見て、外に出たら外もう明るかったです。(6時半)
×「もう見た?」
○「何回見るつもり?」 
↑これほんとでしたよ、ねいさん……知り合い全員と1回ずつ見てもいいほど、とにかくすごいわけで……
わーん (何泣きなのか不明)

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください