絶望した!持ち上げ過ぎな社会に絶望した! /犬の漫画 ふたつ


上野動物園にて。
サルの勢力図についての図解。キャッチコピーが効いてます☆
国会議事堂版も見てみたいよNE★

今、私がこの文章を打っている机に面した窓から、東京湾上空の積乱雲がもくもく見えています。ものすごい勢いで発達中。うぉぉぉーあの中で泳いでみてぇーーーと子どもごころ爆発中です。

HUBのお客さんが少ないのは、六本木界隈で仕事していた外国人が一挙に母国へ戻ったからではないか、という意見を頂戴しました。なるほどねー。

今日の漫画。
村上たかし『星守る犬
全世界が泣いた! 帯にコメントを寄せた重松清も泣いた! 私も泣いた! 『漫画アクション掲載時に大きな反響を呼び、単行本化が待たれていた』という内容のことが帯に書かれていました。犬は人間に近すぎて、一緒に暮らすのはちょっと無理かなぁ・・・などと思ったりもした。
いや、うちのウカ様も最近なんでか愛情表現が犬っぽくなってきていてちょっと不安なんだが。だって帰ってきたら、まずやることは5分くらい私の顔をなめることですよ。れるんれるんべろんべろんべろんざりざりざり、舐めているのはナメシの作業で、あとで噛みやすくするための行為かもしれませんが。

谷口ジロー『犬を飼う』。
都心からはちょっとはなれた沿線の駅で、古い一軒家に住む子どものいない主人公夫婦。彼らは年老いた犬タムと一緒に暮らしている。そのタムが旅立つ日まで見守った中篇。上の「星守る犬」を読んだあとなおさらか、犬と暮らすのはちょっと辛いのかも・・・とトドメを刺された。
動物病院の待合室で、年配のご夫婦が、歩けなくなった老いた柴犬を抱きかかえているのに出くわしたことがある。包帯を巻かれたおなか、あえぐような息遣い・・・見ているだけで胸がきゅっとつかまれるような光景。犬は社会性が強すぎて、つらい。
さて、物語の夫婦は、その後、ペルシャ猫を飼うことになるのだが、谷口先生の手にかかるとペルシャ猫もただのもっさりした珍獣にしか見えず、そのリアルな絵柄にまた味があると感じないわけでもない。
この夫婦は、さらに、その後、親の再婚を受け入れることができない、複雑なお年頃の姪っこと夏休みに一週間だけ一緒に過ごすことになる。
・・・・あれーなんだろう、この既視感! 
保坂和志の『カンバセイション・ピース』? 
空気感と時間の流れるスピードがすごく似通っている!
ほぼ日ウェブサイトで『カンバセイション・ピース』発売前後(2003年)に、保坂和志さんとのインタビューが掲載されていますが、それがなかなか興味深い。
カンバセイション・ピース。
保坂和志さんの、小説を書くという冒険。

よく言われているように、ぼくも、いまの文学の世界には有能な人材が来ないと感じているし才能の多様性にも欠けていると思っています。
この人って意外と毒舌なんだと思うわ。猫好きに毒舌家って多そうだけど。あー、でも愛のない毒舌って耳にしても全然面白くないし、頓知も利いてないし、ひねりもないし、ぜんっぜん面白くないから私は苦手です。
あ、そうそう、その動物病院でご一緒したワンちゃん、後に商店街でご夫婦と仲良く散歩している姿を見ることができました。よかったねー、犬もよかったけど、ご夫婦にとっても。

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