春光やネットショップはどこまでも

先日、着物を着たときのこと、「ウカちゃまは、たとう紙の匂いが好きなのよねー。これ嗅ぐとおかしくなっちゃうのよねー」などとニヤニヤしながら、またたび吸ったような状態で足元でゴロンゴロンしているウカ様をよそ目に出かけました。数時間後、たくさんのお酒をいただいてゴキゲンで帰りました。玄関のドアを開けました。猫ちゃん、まだ擬似発情モードのままでした。「あらあらどうしましょー」とまだほろよい気分のわたくし、するするりと着物を脱いでいると猫ちゃんもやってくる、そして私が脱ぎ捨てた山状になった玉那覇先生の帯の上にじっとすわり「よっこらしょっ」とマーキングしようとするではありませんか! ふんぎゃー! ここはやめてー!、白足袋でスライディング、逃げる猫、被害にあったウールのコート(帯はセーフ)、あんぎゃー、まぁよいコートはクリーニングに出せば・・・と思って振り返ると猫ちゃんがいない。寝室の掛け布団の上で「もー、邪魔ちないでよ! マーキングし直しますね―」とじょわーっとしている。やられた・・・・。やられました。

で、厳寒期の候、とにかく早くお洗濯してくれるところをネットで探しました、見つけました、オーダーしました。オーダーした次の日に「この袋にお布団入れてね」というパックが届き、早速ツメツメし「ごめんなさい、猫が粗相しました。ご面倒おかけしますがよろしくお願いいたします」と書き添え、届いたその日のうちにクリーニング屋さんに発送し、その後ひらっとハノイへ、帰国した夜はまだ布団が届いてなくて家中の毛布をひっかぶって暖房つけたまま寝て、次の日、綺麗になった布団が帰ってきました。素晴らしい! なんて素晴らしい!!! ディ・モールト! 

・・・素晴らしいんだけど、クリーニングが終わった布団を梱包してあるパックに大きくこんな注意書きが貼り付けてある。

「このお家には猫ちゃんがいます。配送業者のみなさま、どうぞドアを開けるときは、猫ちゃんが飛び出さないようお気をつけくださいませ」

うーん・・・・・そこまで・・・そこまで書くのかな・・・・。

ここでもし猫が飛び出したとしてもそれは飼い主の過失、配送業者さんが責められるものではないです。もしそのようなことがあっても、私は配送業者さんを責めたりはしません。むしろヤマトのSさんとIさんだったら「こらー、ウカちゃん待ってぇー」と一緒に名前を呼んで追いかけてくれるはず。いえいえ、そうじゃなくって、猫が粗相したのは当方の個人情報ていうか隠匿しときたいこと、これは私とクリーニング屋さんとのひめごと☆、これはこれ、それはそれ、で「猫がいる事実」をもとに「猫注意の張り紙」を荷物に括りつけるのはアリかナシや? うちは大家さんに「猫いますねん」「ほな敷金もう一ヶ月分マシマシで」と契約しておりますので、猫ちゃん情報が漏れ出るのはぜんっぜん問題ないですが、そうじゃないご家庭の場合はどうなさるんざましょ。そういえば、某大型ドラッグストア風ネットショップでは、ニャンとも清潔トイレを買ったとき、「猫のトイレとわからないようにして欲しい場合はこの欄にチェックを」という注意書きがあったなー。これはもしや、シュレーディンガーの猫の壮大な社会実験!?(← シュレーディンガーって言ってみたかっただけ)

今回は「親しみ」を超えた「馴れ馴れしさ」と感じてしまったのだけど、顧客との距離感は適切に、自戒自戒!

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