秋新聞完全燃焼伝へれど/吉村昭「関東大震災」 続き


「おくさん、読みたかったものですよ」
いやぁー巻頭の井端の談話が、「えぇーその話、落合野球と関係あるようなないようなー!」という感じで微笑ましかったですよ。
吉村昭の「関東大震災」、夢に出てきた。今は震災直後、人々がパニックになり多くのデマが流れ、「朝鮮人を殺せ!」となり、実際に多数の朝鮮人が暴力を受け、殺害されているところ。雇い人の朝鮮人を「彼らは善良だから」と警察に保護してもらおうと移動している最中に、殺害された人の話とか。自警団が乱立して、関東の言葉を話せないだけで朝鮮人と判断され殺されちゃった日本人の話とか。火も怖いけど、やっぱり人が一番怖いのか。
各所で人々を恐怖に陥れたもののなかに、塀等に記された奇妙な符号があった。その数はきわめて多く、A、12a、2P(中略)などという洋文字を使ったものや、ヤ、ケ、ヤヤ、ヌという片仮名文字、●、●、●、●、●、●、●、など多種多様であった。
これらの符号は、たちまち流言の絶好の対象になった。人々は朝鮮人が社会秩序を破壊する符号として使用しているのだとかたく信じこんだ。それらの奇妙な符号は、「殺人すべし」「放火すべし」「毒薬を投下すべし」「爆弾を使用すべし」などをあらわす暗号として恐れられたのである。
しかし、それらの符号は、牛乳配達、新聞配達、糞尿処理業者が得意先の各家々を識別するために白墨等で記していたもので、朝鮮人とはまったく関係ないものであった。日頃眼にしていたはずのそれらの符号が、流言によって特殊な意味をもつものとして考えられたということは、大震災と同時に日本人が異常な精神状態におちいっていたことをしめしている

いやー全然笑えないねー。311当日のTLを思い出すだけでも、全然笑えない。とりあえず、落ち着け、普段からよく周囲を観察しておけ、ってことだと思うわー。ねー。

2 COMMENTS

khaki

いばちんはもう、書きたいことがありすぎて何を書いていいのかわかんなくなって迷走しちゃった、って風情でかわいらしいですのう。
こうして、保存版の東京中日スポーツがたまっていくのでした。あの完全試合リレーとか、昌のノーヒットノーランとか、昌の200勝とか、昌の最年長完封とか。

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