秋袷亭主元気で留守がいい/コメ兵で買い取りしてもらったお話

(クラブティー) ClubT 米兵 Tシャツ(オレンジ) M オレンジ

「次のシーズン前には出す、次のシーズン前には必ず出す!」と思いながらも3シーズン寝かしてしまったダウンジャケットやら、バーゲン会場でついカッとなって買ってしまったものの現実社会ではあまりにも役に立たない未着用プルオーバーなどを買い取ってもらいに、すんずくのコメ兵まで行って来た。ダウンジャケットは5シーズン前のものなのに人気ブランドものなので4500円に、プルオーバーも買値の半額で値がついた。うむ。なかなかの結果です。コメ兵さん、ブランドタグに弱いから、ほら、うふふふ(失礼な物言い)。

さて、隣のブースで同時に買い取り査定してもらっている奥様がすごかった。クロコダイルの大迫力なハンドバッグ、ホニャラーラのシルクのブラウス、ホニャルのパンツにハイヒール、ホニャティエのでっかい魔除けみたいな指輪などのフル装備マダーム。オシャレで綺麗な人だなーと見ていたら、古着の買い取りだけで大卒初任給数カ月分の値がついてた(男性店員さん、もうちょっと声を潜めて!)。

 古着の!

 買い取りで!!!

 初任給数カ月分!!!

おぉ・・・元値は一体いくらだったのでしょう・・・・ガクガクブルブル・・・・。そしてそれらはコメ兵の店頭でいくらで売られることなのでしょう。

フル装備マダムと私は同じタイミングで査定が終わり、買い取りブースを出てみたらその方のご主人が待っていらした。一体どんな富豪おじさんなのかしらとちらっと見たら、楊柳みたいな半袖の昭和なシャツとグレーのおズボンをお召になった株主優待の桐谷さんみたいな質素な人がそこにいた。

その瞬間、このご夫婦は一体どういう人生を過ごしてこられたのだろうと考えた。奥様はご自身でファッション系のお仕事をしてる、旦那様はそれに理解示しつつサラリーマン人生を謳歌、「今日は伊勢丹でウナギでも食べましょうか」「あら、いいわね。でもその前に型が古くなった洋服売ってきてもいいかしら? 伊勢丹の前にコメ兵ってお店があるの」「いいともいいとも、先に行き給え、あとでそのなんとやらで合流しようか」てな流れか。あるいは、旦那様はたいそうな資産家だけど身なりにはノー興味、奥様はファッションが好きでオシャレも好きで「あぁた、これも買っていい?」「いいともいいとも」を連綿と蓄積した結果、今日はこの買い取り金額になったのか。

若い男女を見ていると、彼女はすごくオシャレにしてきているのに、彼氏はチェックのシャツみたいなそういうギャップとも違うあのお二人のズレ。しかし並んでみると「この二人は夫婦以外の何者もでもないな」という落ち着き。世の中にはいろいろな夫婦があるものですなぁ。

ファッション仕事してるお友達と飲んでたとき、「洋服はどこに買い取り出すのがいい?」という話になったことがある。「ブランド物のわかりやすいタグがついてる場合だったらコメ兵が一番高く買い取ってくれると思うよ、あそこはいろいろが合理的だし」と答えたら、

「コメ兵に入ってるところ見られたら、わたし、死ぬ!!!!」

と絶叫されました。「どうどうどう、マダーム、洋服売るくらいならいいじゃないですかー」「いやぁぁ、絶対無理無理無理! そんなところで買ってると思われるだけでも終わりよ! 李下に冠を正さずよ」とまで。ファッションのお仕事してらしたら、そうなってしまっても致し方無いわよね。そうよねえ。

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