鞄を買う*

あたしは、新宿伊勢丹メンズ館が、ニッポン男くささ建物選手権の中で神宮球場の次に好きなんですけど、まぁ、昨日、仕事がらみで行く用事があったのでいってきた。紳士小物売り場を入念に見てまわり、さて、次は銀座で仕事だわ、と丸の内線に乗ろうと地下の連絡通路をわたろうとした。そこは紳士物鞄売り場。この日は吉田鞄のぺらぺら薄いトートバッグの中に、
 ノートパソコン
 AC電源
 EOS KISS デジタル
 EOS のマクロレンズ
 100枚前後の紙がわさわさ入ったファイル 2冊
を入れておりました。重い。めっさ重い。トートバッグの紐が細くて肩に食い込む。しかし、この程度の装備は10日に1度くらいするもんです。ちなみに上でだいたい6kgくらい。かつて身長178cmくらいの殿方に、「今日は5kg超装備で重かったっす」と話したところ、「働いているとそういうことはよくあるよ」としれっといいやがる。あたしゃそんとき腹の中で叫んだもんです、「あんた、男じゃろがーっ!」と。
今、持っている仕事鞄のひとつは幅45cmと大きいのだけどマチの余裕がないのでEOSとパソコンの共存ができない。もひとつはマチもたっぷりあるのだけど、縫製がしっかりしすぎてて鞄自体がたいへん重いので、隅田川の近くで「やーっ!」って投げ出したくなる(高かったから絶対やらないけど)。
で、エディターズバッグみたいなのがほしいなぁと思っていたのです。でもね、エディターズバッグって、全身バリバリオシャレにしてないと、なんだか鞄がかわいそうなんです。私は割りとコンサバな格好が多いので、ああいうオシャレ鞄はあんまり似合わないのです。だいたいあれは見た目ほど容量がないし、ひらひらじゃらじゃらついてるし。
ひらひらじゃらじゃらとか、ポケットがたくさんありすぎるとか、小分けできて便利とか、鞄本体がくたっとしちゃうとか、妙に丸いとか、体格ににつかわしくないサイズとか、そういう形状のものが苦手なんです。そこらへんについてはシリアル・ママみたいになっちゃうんです。
で、伊勢丹メンズ館に話が戻るのだけど、吉田鞄やらなにやらあるなかで、「私の男がそれを持っていたら、ウカ様のパワーを借りて『なに、あんたそんな鞄持ってんのよ、オシャレしてるんじゃないわよ、バーカバーカバーカ!』と罵倒したくなる」ようなかわいい鞄を見つけたのです。なぜ罵倒したくなるかというと、その鞄はバーキン様デザインの男子仕様版。男の人が持つ鞄じゃないよぅ、そのデザインは・・・。
しかし、その鞄は私の心を射抜きました。
持ち手の部分が肩にかけられるほど長いくて、わー、助かる。マチは20cmでパソコンとデカ・デジカメ共存可能。こげ茶色に白いステッチが入っててぎゅっとかわいい。オリーブグリーンの裏地がこげ茶と相性がよくてかわいい。鞄自体は大変軽い。傷つけても、転んでも、擦っても、株失っても、始末書書いても、愛着持てそうな素材。あぁ、かわいい! というわけで、店員さんに「この鞄に荷物移していきたいんで」とお買い上げ。鞄病には伊勢丹カードがよく効きます。
しかし、あの鞄、本当にあたしの男が持とうとしたら殴るね、うん、「誰寝のゴロちゃんはそんな鞄持たないわよーっ!」といって、グーで殴るね。本当に男子って大変、オシャレしたらしたでウカ様に罵倒されるし、しなかったらしなかったでまたウカ様に罵倒されるし。難儀な生き物じゃのぅ。右の写真は全身で人類を罵倒している市川ウカ様。ウカには「バーカバーカバーカ」という台詞がよく似合う。

お父さん、最近おなかがでてきたんじゃありません?
母さんこそ、なんだか全身赤いけど大丈夫かい?
・・・・・・・はっ! 夫婦鞄?
その後、銀座で撮影大会して、終了後、そこの社員さんとカフェェでお茶して三原橋の交差点で別れて、新富町に移動して、打ち合わせして、そこの社員さんが「ほほほほ、今夜は鴨鍋よ」と会議机の上にガスコンロ出してきてくれて、わー、あぁっ、こんなことなら甘いものじゃなくてお酒のお土産もってくりゃよかったなーと思いながら、わふわふたべて、ごぶごぶ飲んで、帰ってきた。おひしかった・・・本当に・・・・。鴨のつみれがまた。いい一日でした。えぇ。

4 COMMENTS

MI子

エディターに近いところに生息してますが、
エディターズバッグを知りませんでした。
なんてもの知らずな…。
おかげさまで恥をかかずに済みました。
ありがとうございます。
エディターズバッグときいて、まず、
黒くてスポーツバッグよりでっかい
ビニールみたいなバッグかと思いましたが、
ありゃ~、スタイリストさんが持ってる
商品ピック用のバッグでしたね。
大間違いだ…。

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ニィ

お邪魔します。
>お父さん~
夫婦鞄のやり取りを、脳内で柳家花禄氏がアテレコしてしまい
お腹抱えて笑ってしまいました。
バーキン様家の人々、、、○HK教育の某番組より

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エディターズバッグは、もし、現在もニューヨークの独身女性生活を描く「なんたらアンドザシティ」が放映されていたら、主人公のキャリーが絶対持っていたでしょうね。

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