大谷の大谷による大谷のためのＷＢＣ／今週の本と映画と吝嗇家

心を無にしてベロンベロン！

平日は集中してがっつりと仕事を、土曜日に寒暖差が激しいな－と思っていたらその夜から熱が出てあっさり風邪を引き、日曜日は寝込む。明けて月曜、年度末の納品があるんじゃぁと自らを奮い立たせ、やるべき作業だけしてまたパタリ。コロナ禍以来初めての「普通の風邪」に「風邪ってこんなにしんどいものだったのか」と。みなさまもご自愛あれ。

World Baseball Classic

ワールド・ベースボール・クラシックって、今までとは全然違うものだったような気がしましたの。過去にこれほど熱く見守ったことはなかったです。

2006年第一回大会、監督は王貞治、海の物とも山の物ともつかぬ初大会で優勝。イチローの「先輩を敬え」発言にほっこり。
2009年第二回大会、監督は原辰徳、ダルビッシュが日ハムの選手として登板、ダルビッシュもキャリア長いですな。
2013年第三回大会、山本浩二監督、そんなに野球を論理的に合理的にやってなさそうなコーチ布陣、結果はベスト４。
2017年第四回大会、監督は小久保、いま見返すとチーム編成に華がない、いやなに失礼、結果はベスト４。

そして2023年第五回大会、監督もコーチもぐっと若返り、現役メジャーリーガーが何人も出場し、ヤクザめいた粗野な印象の野球選手が絶滅し、素行が悪い選手もおらず、遠征先でやんちゃして物議を醸すような選手もおらず、全体的にチームの印象が清らかに。いえいえ、監督氏が昔々は女子アナとテニス選手の間で揺れる色男だったとか、高校卒業直後なのに素行悪いところ見つかっちゃった元北海道の球団の投手とか過去にはいろいろござる人たちもいましたが、とりあえず、いま、いまだけを見つめれば本当に清らかなチーム。

ただでさえ眩しい野球聖人大谷翔平の後光さすなか、佐々木朗希の魂の清らかさと彼と宮城選手とのワチャワチャっぷりが別の光を放つものだから何度も目が潰れた。また大谷を見つめる高校球児みたいなキラキラお目目の日本のプロ野球選手たち、アメリカから突然呼ばれたのにスムースにチームに打ち解けることができたヌートバーの穏やかな佇まい、彼らを静かに見守り導いていくダルビッシュは、いままでみたことのない優しいまなざしをたたえている。、一体どうしたのでしょう、ダルビッシュの慈愛に満ちたあの眼差しは。「You、パドレスに骨埋めちゃいなヨ！」という破格の契約が決まった後の余裕からだったのでしょうか。それだけではない、精神的支柱にならねばと自らの責務を強く感じ、それを全うしようとした男の姿をわたしはマウンドに見たのでした。

これってほとんど全部、大谷翔平の後光のなせる技だと思うのですが、違いますでしょうかどうでしょうか。私がこの春に見たのは野球というゲームなのか、あるいは世界中の野球ファンを巻き込んだ大谷翔平劇場という新しいスポーツだったのか。ともあれえらいものを見てしまいました。あと佐々木朗希選手からはいいエピソードしか出てこないので早く実写化してほしいです。

アマチュアの選手たちだけで編成されたチェコの選手たちにはほっこりさせられましたが、ビッグマック指数でいうとチェコ共和国は円換算で548円で、日本は400円ですからね。ね、ほんとうに、ね。もうね、うん、ね・・・。

カーリング世界選手権

スェーデンで開催されていたカーリング世界選手権。まずは女子から。日本からはロコ・ソラーレが出場。初日に連敗して、あいやーと思って見ていたら二日目は連勝、ホッとしたらまた勝ったり負けたりで藤澤五月さんも終盤には声がガラガラに。調子悪そうに見えたけど、なんとか決勝進出。でも決定打が出せず決勝リーグの初戦で敗退。残念。また来季楽しみにしています！

マイ・プライベート・アイダホ

キアヌ・リーブスの新作がそろそろ公開されるらしいので、キアヌ作品を見てみるかと。1991年作品。1993年に薬物中毒で急逝しちゃうリバー・フェニックスが出ている。キアヌさん、キアヌさんのキアヌさんを惜しみなくされている。変な映画だなーと見終わってから、この監督作品を調べてみた。あぁ、「ミルク」や「追憶の森」の人なんだ。そうかー。まだ見たことのない作品がたくさんあるからこれから見てみますよ。

よふかしのうた

なずなちゃんがかわいくてかわいくて。気がつけばすっかり虜に。

手塚治虫「火の鳥」

キンドルアンリミに出ていたブッダ１巻を読んでいたら全話通しで改めて読みたくなり、たまたま某電書屋さんで50％ポイント還元中をやっていたので、そちらで全巻購入して読む。ブッダそのものの話って案外短くて、その周囲の人たちのほうがよほどページを割かれていたように思う。

山岸凉子「日出処の天子」

全巻紙の本で持っていたのに、どこかで手放してしまったこの漫画。大人になってからいつか読み返したいと思っていたけれど、えーいブッダ全巻購入の勢いでこっちも勝ってしまえーと読み始める。刀自古、かわいそうだよ刀自古。
1980年から1984年の連載作品。その頃の山岸先生は30代前半、勢いも野心も自信も画力も旺盛な時期の作品だったのだと思う。大画面で、完全版として読み返すことができてほんとうによかった。
完全版というのは連載時の各話の表紙やカラー原稿を再掲載したもので、原稿が紛失してしまったものはコピーなどをもとに改めて彩色し復元したそうです。本当に本当の完全版です、ありがとうございました。

「絶縁」

アジアの作家さんたちで「絶縁」をテーマに編んだアンソロジー。各国の政治背景や暮らしぶりが手にとるようにわかり、90分くらいの短編映画をまとめてみているような気持ちに。日本からは村田沙耶香さん。中国からは折りたたみ北京の郝景芳さんなど（女性だと初めて知った！）。どの国も揺れている、とても揺れている。

今週の節約情報

今年のはじめ、「うちの電気代って●●円くらいです」と人に話したら、「それって高くないですか？　冷蔵庫が壁にくっつきすぎてるとか、待機電力大きめのなにかが動いてるんじゃないですか？」と指摘された。まっさかーと思いながらも、指摘されたその日のうちに冷蔵庫を壁からさらに5cmほど離し、寒いから冬の間は使わない部屋の電力を、コードから抜くとか集合タップのスイッチを切るなどして全てオフにしてみた。

さてそれから一ヶ月。電気代の請求がきたので確認したら、前年同時期より3000円安くなった。は？　いまのほうが断然電気代が高いというのに？　なにかの間違いでは、ともう一ヶ月過ごしてみたら、やはり同じ金額に。うっそーん。ていうことはわたし、この部屋の配置にしてからの６年間（冷蔵庫は12年間）、3000円✕4ヶ月ほどずっと無駄にしてきたってことでは？　積み重ねると10万弱？　うそーーーーん！！！　大変に青ざめましたでございます。えぇまったく青ざめましたことでございます。

みなさまもお気をつけ遊ばせ・・・・そして教えてくれた方、ありがとうございます。ダメ、待機電力、です！