「なんかこう・・・他人に最低限の気遣いをされてない・・・?」という冴えない事案が続き、なんでこんなに続くのじゃろうか・・・思えば、実家の墓参りから帰ってきてからそんな出来事が続いているような気がするんじゃがどうじゃろうか・・・・と自宅への坂道をてくてくと登っているところで、ガガーリンと気がついた。
実家から持ってきた謎の大黒様やお稲荷様を、新聞紙にくるんだまんま紙袋に入れて放置しているからだ! 「なによっ!自然豊かなのんびりした家から、都会?の?こんな?狭い?うちに?、えなにまんしょんっていうの? 生意気な名前だね、鉄骨長屋で十分よ! その長屋に連れて来られたと思ったら、なんだい一番北側の寒い部屋の冷たい床の上に放置して。一体どういうことだい? そんな孫に育てて覚えはありません!」と怒ってるのだ、それだぁーー!
なんでまた実家から謎の大黒様やお稲荷様を持ってくることになったかというと、お墓参りに行ったとき、家を借りてるご一家のみなさんが「あのぅ明日は左義長でございまして、神棚の上のものを燃やしていいかどうか相談したかったんですよ」と声をかけてきた。「御札なんかはどんどん燃やしてもらって大丈夫ですよ」とささっとお答えした、すると「よっしゃこの好機を逃さないわよ」とキラリと目が光り「あー助かりますぅー。これなんかはどうでしょうか?」と神棚の上の大黒様などを下ろして目の前にもってきてくれた。あ、はい、了解です・・・そうですよね、こんな北欧暮らしの道具店みたいな素敵なカントリーハウスに、真っ黒な大黒さまは似合わないですよねぇー。その人形は〆て十体ほど、それらを新聞紙でわしわしくるみ、おしゃれな紙袋に入れて実家を出た。
某サービスエリアで姉の車の中で新宿行きの高速バスを待っている間、「これ、一旦は姉ちゃん家に持ってもらってっていい? ちょっと(市田柿で)荷物が多いしさー」とちらっと見ると、すっと目線をそらされた。姉ちゃん!! 背中には市田柿、左手には謎の神様たち、ずしり。帰宅して早速、市田柿はすべて野菜庫に移動させたのに、神様たちは仏壇の脇にそのまま置いておいた。それがいけなかったのだ!!
人に「ちょっと聞いてよー冴えないことが続いてさぁ」とLINEすれば「うん、本当に冴えないねぇ」と同情され、おうこれはやはり冴えない状況! 新聞紙を広げて、謎の黒ずくめの像を埃とったり拭いたり磨いたりした。そしたら奥様、子供の頃から、黒い木彫りのお稲荷様だと思っていたのは、つるつるの陶器のお狐さまだったんですよー、びっくりー!! 「ゴーン、おまえは白かったのか!」と声をかけてしまいました。
これをこうしてこうじゃ!!
本当はこういうお狐さまだったのね!
磨いてみていろいろが判明しました。どこの国の神様かもわからない神様が一体(中国の神様? 関羽?)、大黒様で六体(どこかで相談して数を絞らせてもらいたいと思います)、神棚の中に入っていた鏡、アイヌの人形、お狐さま一対。これからシンプルな神棚買ってきて、もう少しきちんと祀ろうと思います。いまはモダン神棚なんてものがたくさんあって、いい時代よねえ。
しかし実家から離れれば離れるほど、時間が経てば経つほど、実家らしくいろいろ整っていってしまうのが不思議。ほんとうに不思議。
多分、これを買うことになると思う。
何故に大黒様は6柱も集合なさってるのか⁈