私の赤い炎はクロスステッチに照準を定めた
「外出自粛! いのち大事に!」のゆるっと戒厳令下、ポケモンのガーディのピクセルアートをプチプチと作っておりましたが、私の中でなにかの炎がムラムラと立ち上がり、「ピクセルアートってクロスステッチと相性いいじゃないですか!」「なにかっこのっかわいいっものでアレしたりこれしたりしたいーー!!」と気がついたら新宿岡田屋5階刺繍糸売り場にいたわたくし。初心者用ということでまずはこちらと上の図のガーディの色糸を購入してきました。
かわいいっ!! そして買ったあとにいろいろ気が付きました。
クロスステッチの素材を買ってから知ったこと
布
・クロスステッチの台紙となる布の目の数に種類がある
・目の数で仕上がりが異なってくるし、糸取りはその目の数にあわせて決める
・最初、キットで買った1cm 約3.5目のでは目が大きすぎて、刺繍したい対象の頭しか作れないことがわかり、あわてて布を買い直しにいった次第。
刺繍糸
・刺繍糸はDMCという会社が有名で、世の刺繍図案のほとんどはDMCの色にあわせて作られている
・そのためDMC以外の会社の糸を買った場合、DMCでいうとどの色番号になるか調べる必要が出てくる。しかし便利なもので、かような「メーカーが出す独特の色コード」を「他のメーカーでいうとこの色ですよ?」と変換してくれるサイトがある。たとえばアメリカのペンキメーカーA社のペンキ色1番は、イギリスの糸メーカーB社の刺繍糸A-123番になる、といった感じに広範囲で、というかワールドワイドに調べることができる。素晴らしい。
刺繍図案
・刺繍図案は、世の中の手作りサイトなどでダウンロード販売されているものがある。
・刺繍図案作成ソフトというものもこの世にある。「KG-Chart for Cross Stitch」は個人の方が作成された有償ソフトですが大変に素晴らしい出来で感動しました。自分の写真から図案を起こすことも可能だし、起こした図案をもとにコツコツ補正していくことも可能。素晴らしい。そのファイルの拡張子が「sth」というものです。
・しかしわたくしは Photoshop 大好きマダム。「こうね、Photoshop で4色で起こした図案をそのまま刺繍にしたいんですよ、GIF からそのまま刺繍図案にしたいんですよ、したいんですよ、ぼかぁ!! 」と悪戦苦闘し様々な試行錯誤の上、結局Photoshopで作っちゃいました。Photoshopで初めて「ニアレストネイバー法」で画像を拡大しましたよ。Photoshop使って25年、この機能の存在を初めて知りました。
ポケモンの検索
クラフト大国のアメリカのみなさんはどんな刺繍をしているのかしらと調べたとき、ポケモンの名前が日本とは違うことも知りました。「そうか、こいぬポケモンのガーディは Growlithe というの」「邪悪なイーブイことブラッキーはUmbreonというのか」。どんな発音をするのかは、google 翻訳で確認できます。すごい時代だ!!!
実際にステッチしはじめてみて
今回はブラッキーという黒色の邪悪なポケモンを刺繍しているのですが、糸がバンバン減っていく。思ったよりも早くバンバン減っていく! クロスするステッチということくらいなので表と裏に糸が縦横しているわけで、ただいま顔半分をステッチし終わったところで糸のかせがかなり細くなっていることに気付き、改めてオカダヤに買い求めに行った次第。
もともとピクセルアートとクロスステッチが近いと思って初めてみましたが、少し検索すればすぐ情報にたどり着けたのには助かりました。市井の人々がインターネットを楽しく使うようになって早25年、手芸畑の一生会うこともない先輩たちがいろいろな地平を大きなローラーでゴリゴリ均していてくれたのです。私はその整備が終わった野原でキャッキャウフフとほしい情報だけをつまんでいけばよいのです。先輩たちありがとう。素晴らしい時代!!!
というわけで、平日夜はチクチククロスステッチしてるのです。糸を持ち出すと猫が「なにそれなにそれ! わたくしのおもちゃですよね!?」と飛んできてベロンベロンざりんざりんと糸を舐めたり遊んだりします。ガスヒーターは静かな音を立て、テレビで放送されている海外のドキュメント番組を耳で聞いたりしています。
なんだろう・・この穏やかな時間・・・というか・・・おばあちゃんみたいな時間・・・
いや、いいんです、いいんですよ? 穏やかな時間、大切にしましょうよ、おばあちゃんになったら目が悪くなって細かいことできないかもしれないですし!!! でもちょっと枯れるの早くないですか、私!?