特番で三谷大河を予習せり／2004年大河の「新選組！」を見返してみた話／中公新書「北条義時」／アニメ「平家物語」

鎌倉殿の１３人

「鎌倉殿の１３人」おもしろいですよね。頼朝と亀ちゃんの寝所に、ホテルのボウイみたいにお酒とおつまみを持ってやってきた八重ちゃん、あんたいったいなにやってんの！の頼朝の驚愕の表情、いままでの大河で見たことのない頼朝像ですてき！

さて、その北条氏。私の頭の中では、源頼朝が鎌倉幕府を作った、うんわかる、そのあとふわふわした状況が続き、ときは戦国、秀吉が高嶋政伸演じる北条氏政を包囲し、北条政伸が汁かけ飯を黙々と食べる。うん、わかる。関東最大の国北条氏、うんわかる、北条政子がルーツなのもわかる。でも政子の時代から北条氏政の時代までの３００年がなんだったのかさっぱりわからない。私にとっては突然登場してきた「北条氏」、一体なんなのだ君は。

そんな北条氏のことを知りたくて、中公新書のご本を読んでみた。大河ドラマも３ヶ月進んできたので、登場人物と演者が一致している、その上で読んでいくので、「ほほぅ、中川大志さんが畠山重忠をやるのはほんとうにそのものずばりのキャスティングなのか」とか「弥十郎さんの時政最高～」「秀衡優秀！息子たちはどうかしらー」などといちいち楽しく読んでおります、歴史の人物に生き生きとした顔がつくのって大事～。

武田信義を八嶋智人さんがやってるんだけど、そういえば、同じ三谷大河の「新選組！」で八嶋さんは武田観柳斎やってたよね、同じ武田つながりでキャスティングしたのかしらプププなどと気が付き、今年のお正月に放映されていた「新選組！」の総集編を見返してみることにした。

新選組！

第一部冒頭で姿を現す香取慎吾を見て「わかいーーー」と叫び、山本耕史を見て「肌つるつるー」と驚き、田中邦衛を見て「お元気でいらっしゃるぅ」と声を上げ、堺雅人を見て「イケメン」、オダジョーを見て「腰が細い！」、藤原竜也「まだ少年じゃん」と画面に登場するひとたちに都度都度反応してしまう。

そしてみんな死ぬ。みんな死ぬだよ、三谷大河は！！！　
みんな最後に死ぬんだよ！　だから見ていて辛いんだよ！

総集編ではありますが、芹沢鴨の側近新見錦（相島一之）さんの切腹をとても丁寧に描いてます（約５分）。そして「この法度で、おまえらが切腹しないとも限らないからな。バーカ！（意訳）」といいながら果てます。そのセリフ、今週の日曜日に大庭景親（國村隼）も言ってました、歴史は繰り返す！！

次に丁寧にその死が描かれたのは、堺雅人の山南敬介（約１０分）、甲本雅裕演じる松原忠司（２秒）、鳥羽・伏見の戦いの井上源三郎（１分）も、あんないいひとが、あんないい人が。もちろん近藤勇の最後は時間を割いて放送時のまま総集編に組み込まれておりました（約１５分）。みんな死ぬんだよなぁ。

薬売り時代の若き土方歳三が、自分の腕に刀を切りつけその傷を治す膏薬を塗ってみせる物売りをしているシーンがありましたが、そ、それゴールデンカムイで杉元佐一もやってました。さすが時空を越えた似た者同士！（大変な本誌のネタバレ）

キャストを見ていると「あーーあのひと出てたの？」という方がちらほらいて（堀部圭亮さんとか矢部太郎さんとか三宅弘城さんとか）、また甲本さんの切なすぎる死を今一度見てみたく、ＤＶＤのレンタルをしようと思っているところです。古田新太が若くてツヤツヤしていてみなさん驚いちゃいますよ！！

現在放映中のアニメの平家物語も、美しく切ないです。どのくらい美しく切ないかといいますと、大泉頼朝の「なんで八重ちゃんここにいるのーーー！？」が同じ時代に起きていたとはちょっと思えないくらいに美しく切ないのです。Amazon Prime Videoでも見られます。