・ラベンダー色の綿薩摩
・般若の帯
週刊モーニング誌によるイベント「へうげもの Oh! 茶湯」に行ってきました(カサヤン感謝!)。『へうげもの』という漫画は、山田芳裕という作家の桃山文化百花繚乱戦国物欲絵巻で、おそらく彼の生涯を代表する作品になる名作です。茶室「玄鳥庵」でお茶をいただいた後、千利休直筆の「お正月だからさー鷹鍋やるんだけど来ない?」という招待状を拝見したり、古田織部の茶杓やらお椀を拝見させていただきましたよ。丁度私たちが見ている間、武者小路千家官休庵・千宗屋氏(15代目だそうです)、茶道芳心会・木村宗慎氏(本会のプロデューサー)が居合わせて、お椀に対する生の感想を間近で聞けて得した気分。イベントトークも内容が濃く、いろいろな世代のお客さんがいて盛況でした。しかしみなさんよく読み込まれていて、同時にあの漫画に魅せられているのだと感じました。現在、東京国立博物館の大徳川展で名物新田・初花が展示されているのだそうですが、まぁ一度見ておきましょうか。
家元が玄鳥庵(サントリーだから鳥?)で器を見ているとき、家元がご自分の地の言葉の関西弁で話されていたのだけど、会の後半のイベントトークでは東京の言葉で話されていたのにとても好感が持てました。好感を持ったと同時に、東京で関西弁を話す一般人が実は苦手だったんじゃね、とも気がつきました。ややー。なんでだろうなー。東京のど真ん中で英語でしか我を通そうとしない外国人を見て「日本にきたら日本語覚えろ!」と思うのに近いのかもしれません。
山田芳裕さんは、デビュー当時からすごく好きだったので、会の終了後、ちょこっとだけお話もできて、はにゃぁとなりました。話し方がサンボマスターの山口さんに似ているのはどうしてでしょうか・・・ご本人は背が高くて細い方でしたことよ。(この漫画に対するワタクシの感想文はこちら。)
その後、BIOMBO / 屏風 日本の美という展示も見させてもらいまして、おなかいっぱい。麝香猫(ジャコウネコ)を描いたものに見せられましたが(なぜって毛並がウカさまにそっくりだったので)、現物はこんなんだそうです。ウカさまというよりは、ヒグマ殿、というよりコグマ系。
一晩過ぎて思ったのは、こうやって東京ミッドタウンや六本木ヒルズの中にある美術館ってものすごく行きやすい。そういう時代になって私は嬉しいのだけど、シネコンで見る映画のような何かの物足りなさはあるのかもしれません。シネコンは採算の取れる映画しかやってくれないから、だから最近は普段行きなれない映画館に足を運ぶことに。世界中のさまざまな文化や社会慣習や経済格差のある国々が、おんなじ映画を、おんなじように見るのって、実はすごく不自然なことじゃないかと思うけど。
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本日の名物
掛物
利休 筆 鷹汁の文 加賀 前田家伝来・松岡家旧蔵
織部 筆 露地の文
釜 霰 鍋釜 初代 寒雅 造
風炉 唐胴鬼面風炉 五郎左衛門 造
水差 志野 織部
茶杓 織部作 覚々斎 筒書
茶碗 織部 凧の絵
茶碗 志野 呼継
雑 織部 馬上杯 2種
展示で面白かった屏風
松下麝香猫図屏風 狩野雅楽助之信筆 六曲一隻 ボストン美術館
樹下麝香猫図屏風 狩野雅楽助之信筆 六曲一隻 サントリー美術館蔵
二十八都市・万国絵図屏風 八曲一双 宮内庁三の丸尚蔵館
週末は田舎かと思って連絡しなかったー。
私は弥生美術館で高畠華宵と竹久夢二を見てきたよ。
企画展でなぜか{『少年倶楽部』から『りぼん』まで
ふろくのミリョク☆展}ってのをやっていて、ものすごく懐かしくて笑っちゃいました。
田舎は基本的に一週おきなので(天候によって変更)、またなにかありましたら声かけてくださいまし。ふろくの魅力、楽しそうだなー。
はじめまして、へうげもの茶会参加した一人です。どうもどうも。
スガさんの後姿(般若の帯)が気になってました。
「スゲーあんな帯売ってるんだ」と強烈に印象に残ってます。
楽しかったですねー茶会。また参加したいです
やや! こんなところでご同好の士が!
あの般若の帯は、昭和五十年代頃のものだそうで、アンティークというほど古くは無いのですが新品ではございません。なかなかいい絵で気に入っています。ただ時代が古く、帯が短かったので、中に布を足し自分サイズにいたしました。
いろいろとお話をしてみたくなるお客様が多い面白い会でしたね。次にお会いしたら声をかけてくださいませ。