今週の本と映画と長野行き/栂池高原・戸隠飯綱・諏訪東御市

概況

長野で暮らす二人の姉の家に行き、姉たちにいろいろ連れていってもらいました。

バナナと日本人 フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書) 鶴見 良行 (著)

バナナと日本人 フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)

戦前の日本とフィリピンの関係をあまり知らなかったのだが、本書でよく知ることができた。麻栽培の入植者が多く、戦争を挟み、あるものは帰国し、あるものは残り、バナナ栽培を始める。アメリカの企業も乗り込み、騙しとしかいえない手法で土地を接収し、バナナ農園を開拓していく。バナナを出荷するまで何段階もの工程を重ねるのだが、そこに従事するひとたちは低賃金で、会社に金を借り食いつなぎ、給料でまた天引きされ、会社に重ねて借金をする・・という悪循環から抜け出せない。抜け出さないというよりかは抜け出すことを許さない状況に追いこまれている。1980年代に出版された本だが、改善されていることを願う。バナナを気楽に食べる気持ちにはなれなくなること請け合い。良書。

栂池高原の栂池自然園

南小谷村の長い長いリフトに乗って到着するのは栂池自然園。あいにく天気は悪く、白馬は見えなかったけれど、午後になるにつれ晴れ間も出てきて、なかなかよかった。自然公園は有料の公園で、5.5kmの遊歩道、なんのかんので4時間ほど滞在してしまった。秋の紅葉はピークが終わっていたけれど、年に何度でも足を運ばなくてはいけないと思わせる美しい静かな高原の公園でした。

戸隠村の秋リフト

蕎麦を食べに行こうと連れていってもらった戸隠村。村(村といいましたが、いまでは長野市戸隠という地名になったのですね)では秋の一週間だけスキーリフトを営業し、山頂まで運んでくれる。なんとものどかな山頂公園ではベンチが用意され、小さい珈琲屋も営業していて、戸隠山を見ながらちょっと休憩。

天照大神が天の岩屋に身を隠したとき、無双の神力を誇る天手力雄命がその岩戸を投げ飛ばし、岩戸は信州の山深く達して、その地を「戸隠」と呼ぶようになったと「古事記」に記されています。(戸隠築住民自治協議会ウェブサイトより)

ギザギザの険しい尾根、あれがあの痩せ尾根かと見ながら、しかし麓は紅葉が色づき始め、空は青く、なんと美しい秋の日かと。

諏訪湖の秋花火

夏の花火大会で有名な諏訪湖では秋の土曜の夜に10分間だけの小さな花火大会を開催しているというので、見に行った。奇跡の写真が2枚だけ撮れたので見てみて。

東御市 芸術村と「わざわざ」

東御市に初めて行った。東部町と北御牧村が合併してできた市上田や佐久からは一段高い台地の上に存在する。豊かな稲田が広がり、諏訪側には広大な果樹園が広がっているそうな。「これは・・・お金持ち自治体の匂いがするぜ、ぺろり・・」とのどかな農村地帯を進んでいけば、小さな湖を前景にした瀟洒な美術館がある。隣接する施設では、伝説のネットショップ「わざわざ」さんの出店もあった。新幹線の停まる佐久平駅まで車で30分、上田駅まで25分、土地は広くて安く、気候はおだやか、若い人が集まるよいエリアというこなのでしょう。

長野に行くたびに思うけれど、生まれ育った土地のはずなのに、
まだまだ行ったことのない地域がたくさんあるだよ!
長野県はほんとうに広いだよ!!

山の上のパン屋に人が集まるわけ(サイボウズ式ブックス)

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