剣術使いみみっち参上!-よろずや平四郎活人剣

よろずや平四郎活人剣〈上〉 (文春文庫) よろずや平四郎活人剣〈下〉 (文春文庫) 
藤沢周平のよろずや平四郎活人剣上下巻をにまにましながら読みふける。これはこれはたいそう愉快な時代小説、映像化してないものかと思い調べてみた。ら、NHKとテレビ東京でドラマ化されておりました。
旗本・神名家の次男、平四郎は剣の達人、居心地悪い実家を飛び出て裏店に移り住み、九州出身のうさんくさい明石(年長者)と、北国出身のしっかりものの北見(平四郎より少し年上)と三人で剣術道場でもはじめるかというところから話ははじまる。のっけから明石が軍資金を集めてトンズラし、その後日々のたつきに窮した平四郎は「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板をかかげ、商いをはじめていくのだが・・・という短編連作もの。
キャラたちまくりでにやにやしっぱなし。主人公の平四郎は、剣の達人ながらたいそうみみっちく、武士とはととても思えない、しかもどんな案件も見積もり甘くてアシが出る。そして、気持ちのいい男だけど、美男子では決してない。明石は見た目は立派で押し出しも強いが、友人らから預かった十五両を懐に入れてしまった負い目はあるが、かといって返す気はさらさらない。北見は、寺子屋の先生で生活を立て口数少なく分別多くまじめでしかも美人の妻女もち。
平四郎は若い頃の佐藤浩市がいいな、明石は谷原章介じゃろう、北見はうーん松重豊かなーと、それぞれのキャストを俳優の実年齢は一切考慮せずに脳内で楽しみながら読みふけりました。
ドラマではどうだったかというと
NHK
 神名平四郎:高嶋政伸  (えぇー、うーん、まぁいいか)
 明石半太夫:村田雄浩  (あぁ、これも捨てがたい)
 北見十蔵:松重豊  (あたった!)
テレビ東京
 神名平四郎:中村俊介 (ちょっと男前すぎる)
 明石半太夫:益岡徹 (あーこの人か、わかるわかる)
 北見十蔵:山田純大  (まぁまぁいいのか)
ふーむー。かろやかな市井の暮らしと、武張った武家の暮らしを飄々と行き来する主人公が大変魅力的な小編集でした。見積もりの甘いところなんかもうあんた共感しまくり。鬼平が好きな人だったら楽しめることでしょう。
※小羊文庫
新 腕におぼえあり よろずや平四郎活人剣
新 腕におぼえあり よろずや平四郎活人剣
しかしDVDボックス高えーなー。
ウカが邪魔で仕事ができないよぅー(にやにやしながら)。

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