新千歳札幌留萌旭川/特急ましけ号でゆく夕暮れの日本海オロロンラインの巻

沿岸バスの別苅雄冬線が廃線になるというニュースを見て、雄冬ってどこ?と調べたら、札幌からの特急ましけ号(バス)で通過することがわかり、廃線には乗れないけど雰囲気だけでも味わおうと行ってきた。

今月で米寿になる猫がいるので午前便で出発し午後便で帰る滞在時間短めのショートトリップ。日本の上半分を安定した高気圧が覆っていた二日間でフライトも安定していたし、素晴らしい天気が続きました。ほんとうに素晴らしかった。

今回のルートはこちらです。札幌から始まり旭川から帰る道。

エアバスで行く快適な空の旅


働く車がみんな整列していてかわいい。


新千歳はエアバスで行くんだー、輸送人員が多いからか。ほへー。


ちょっと・・座席のモニタで映画が見られるの? 違国日記を半分見た。

機体が大きいからかまったく揺れず、気がついたらふわっと新千歳空港に着陸していた。機体が大きいとこんなに!!

札幌高速観光


快速エアポートで行ったほうが断然札幌への到着が早いではないか!とバスの座席の中で気がついた。ぎゃふん! でもいいの、大通り公園で降りることができたから。秋晴れの週末の大通り公園は穏やかで、昔こういう光景をノルウェーの港町で見たことがある。


大通り公園の近くにゴールデンカムイに登場した教会があるという情報を得ていたのでそちらに向かって歩きはじめると、ピカピカのビルの中空に黄色いものが埋め込まれているのを見る。onちゃん、おまえonちゃんじゃないかい!! 


日本基督教団札幌教会。27巻でアシリパさんとソフィアが鶴見中尉に拉致された教会。「いわば…ゴールデンカムイか」のタイトル回収の聖地でございます。


その後時計台を見てHTB建物内に。こちらは水曜どうでしょうの聖地でした。エントランスにタリーズが併設されていて、onちゃんグッズや水どうグッズが販売されている。お友だちへのおみやげに「アラスカトランプ」を購入しようかと考えたが、実用的なものが他にもあったのでそちらを購入する。


その後植物園に足を伸ばし、江渡貝弥作くんの家のモデルになった開拓時代の屋敷を見学。リスにも会えた。

特急ましけ号

札幌を出発した後、石狩平野を北西に進み、日本海にでたらそのまま海岸沿いを進む特急ましけ号。トイレのある大きめボディのバスで快適。


沿岸バスはキャッシュレス決済が進んでいる。そしてその答えを翌日の留萌停留所で知ることになるのだが、そのとき、僕はまだ、そんなことが起きるとは知らなくて・・・


地図で見るとわかるように石狩平野はほんとうに平坦で広大で、進むバスの車窓からしばらくの間、札幌の町並みが見えたりもした。吉村昭の「赤い人」では、明治政府の役人が集治監の候補地を探すくだりがあり、彼らは石狩平野の樺戸を見つけた。樺戸集治監の初代典獄・月形潔の名前を町名に残している。地図で見ると月形町って随分滝川寄りで奥地に見えますけれども。

石狩川は広くてゆったりしている。翌日、神居古潭の近くを通ったとき、ここの川は石狩川なんだーとgoogle map で確認した、確認しつつ、え、なんでこれが石狩川なの?と疑問にも思った。石狩川は、旭川の東・上川郡上川町と河東郡上士幌町との境界にある大雪山系石狩岳に源を発し、滝川市・砂川市・月形町・江別町を経て石狩市から日本海へ流れてゆく。とても長い。利根川・信濃川に続く日本で三番目の長さを誇る。知らなかった。勉強になった。石狩川、長大なり。


雄冬のあたりで日没に。海岸線沿いの小さな集落がポツポツ続くのだが、夕方なのに灯りがついていない家が多いように見えた。セイコーマートもぐっと姿を減らしている。130kmの距離に、石狩市市街では5軒ほどあるようだ。美しい海岸線の美しい夕日を眺めることができたが、とてもさみしい気持ちになってくる。


札幌を出て2時間20分。留萌の町に到着。謎のデッドスペースが部屋を大きく占有する謎に狭い部屋に投宿。フロントで観光客でも怖気つかなくて済む鮨屋を教えてもらい、ウニなどつまむ。うまーい、ウニ漁は8月末日で終了のはずなんだけど、どこのウニなんだろう、などとあまり背景を深く考えずに満足して部屋に戻る。

超高速留萌観光


ホテルに呼んでもらったタクシーの運転手さんに、一時間貸し切るので眺めのいいところに連れていってくださいとお願いする。ここは黄金岬。キャンプができる。


素晴らしい天気で、焼尻島と天売島が見えた。天売島って、この前読んだ松前藩黎明期物語「蝦夷国まぼろし」で藩士が蝦夷国の地図を作るために船でまわったときに立ち寄った島です。ほへー。こんなところに。星空とかすごそうだよねぇ。低緯度オーロラの日なんて大変な夜空が見えそう。いつか行ってみたい。


鰊御殿の番屋が残っていた。運転手さんが「ほんとうにこの海が鰊で真っ白になったそうなんですよ」と。運転手さんは古希前後の年齢に見えましたが、そうかその人にしてみてももう歴史の出来事だったのだと。


見えているのが雄冬や積丹半島など(多分)(違っていたらごめん)。
「自分が高校生の頃は、留萌から船で雄冬まで行ってキャンプしたんですよ、当時はあそこへは船でしか行けなかったので」
「ここから先は、冬になると閉鎖しちゃうんです。波が高くなりすぎて通行できなくなるので」
こんなおだやかな秋の海なのに。


千望台という展望台に。あの海岸線をまっすぐいくと稚内に着くのですよね、よく道を作りましたよね。
「天売島が見えますでしょう? 若い頃、仕事であの島に泊りがけで行ってましたよ」
「羽幌からフェリーで行けて、夏休みは賑わうんですよ」


通信環境は潤沢でした。

留萌から旭川へ


留萌停留所の萌っ娘バス停が撮影できた。バスの待合所には、一昨年来たときにはいた販売員さんがいなくなっていた。キャッシュレス化の余波がこんなところに。。


沿岸バスの運行地図。沿岸バス、がんばれえ!!


2023年春に廃駅となった留萌駅。一昨年きたとき、駅の立ち食いそばをハフハフ食べたけれど、まさかその頃は廃線・廃駅になるなんて知らなかったんだよ。


しかしですね、北海道はもう立派な米どころ。広々とした空に雲の高さが揃って見えるこういう風景に、北海道らしさを感じます。空気がきれいで、土地が広いからこう見えるのだね。


米どころ~!


神居古潭を左に見るルートに。晴れていてよかったー。美しいよ!!


昔はここまで鮭ものぼってきたんだよねぇ。あーあ。

旭川で超高速観光


かわいい。


旭川市博物館をものすごい速度で見てまわってきた。「アイヌの歴史と文化に出会う」をテーマにした立派な博物館で展示内容も凝っている。その後、旭川駅併設の巨大イケイケイオンの裏口からイオンに入り、六花亭で買い物をし、空港に行くバスに乗りましたとさ。


帰りはボーイング。えぇーボーイング、あのエアバスに乗っちゃったあとだとちょっと物足りないぃぃ。あーいま津軽半島の上ですよねってところでゴトゴト揺れたのを除けば、こちらもまあ快適な空の旅。

天気に恵まれたコンパクトでよい旅でした。なんで私、こんなに北海道に定期的に観光に行ってるんでしょね、しかし。

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