少女漫画 (クイーンズコミックス) 松田 奈緒子
「ベルサイユのばら」「ガラスの仮面」「パタリロ!」「あさきゆめみし」「おしゃべり階段」・・・少女マンガ好きなら(あるいは、漫画好きなら)一度は読んだことのある作品のエッセンスを切り口にして現代のドラマを描き、最後は「少女漫画家たち」として少女漫画家たちのそのもののさまざまなドラマと成長を見せてくれる、そんな短編集です。ドラマを演じる人たちの職業もそれぞれ異なりますが、彼女たちの共通点がひとつあります。それは、その少女漫画を一度は読んだことがあるということ。
狂言回しは、デビュー5年目でなかなか芽の出ない、だけどちょっと思い上がりのはげしい少女漫画家。彼女は飲み会の席で、男性漫画家(アニメ周りの人?)「少女漫画なんてくっついたり離れたりを書いてるだけだから楽じゃん」と云われ、「ふざけんな! 男漫画なんて、心理描写がぜんぜんなくて、あらすじだけ読ませてるだけじゃん!(※うろ覚えです。こんな要旨の発言です)」と啖呵を切ります。この作品のクライマックスはここか!、と私は背中に電流が走りましたが、えぇ、このあとに本物のクライマックスがやってきます。
これから出版社系の謝恩会を控えている方、ぜひこれを読んでから出かけてください。最終話のラストシーンに登場する彼女の思いをぜひ汲んでください。登場人物たちが少しずつリンクしているところも、まとまった短編集としての面白さ話を演出しています。しかし「あさきゆめみし」の回、しみるなぁ。一番印象的だったのは、やっぱり最後の「少女漫画家たち」です。主人公の成長の瞬間がまぶしいです。
久しぶりに女性向けの「少女漫画」を読みましたが、たとえば「課長島耕作」とか「スラムダンク」をエッセンスにしてこの作品とおんなじ手法で漫画が描けるのかしら。こうやって考えると、同じ漫画を題材にした『金魚屋古書店』って結構男寄り視点の作品かもしれませんね。金魚屋の場合は、題材というより素材といったほうがしっくりくるかもしれませんが。
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今日のおまけ。
いいなぁ、この犬つき公園・・・。
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今日のいやげもの。
私が、ウカ様の写真でこれを作ってカサヤンに贈ったら、
さぞかし嫌われることじゃろうなぁ。
少女漫画って最近は割りとブームになっているけど
実際にはキビシイ状況なんだろうなと思います。
古本なんかでも少女漫画は買い取るのを
嫌がったりしますからね。。
最近新人の漫画家の人たちと知り合いになりましたが
みんな半端なく苦労してますね。。
ちょっとこの公園教えて下さいよ!。マジ行くから!。ホント行っちゃうからー!。
たっ田中様、落ち着いて!
詳しくはこちらをご覧下さい。
http://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-576.html
カヲルちゃん、少女漫画界はいろいろ大変じゃと思うよ、青年漫画界だって大変なんじゃもの・・・およよ。
うん、すごいいらない。>いやげもの
秋田県フォルダ、たまらん!!
この犬、へたすると人食い殺すんだよね?
ベンチの上でほかの犬と並んでいる写真が、かの犬の大きさをよく表していると思います。ムクもかわいい(はぁと)。
あと、ちょっとグレーの、目つきの鋭い秋田犬とか最高だよね!
秋田犬は、昔、実家で飼っていました。隣家の鶏を殺した犯人にされました。真犯人は、我が家で飼っていたヒグマサイズの猫でしたが。