火曜日は句会


合席の婦人の白の手巾(てきん)かな
手巾(ハンカチ)は夏の季語。
なおハンカチーフのお求めは、ハンカチーフギャラリーでぜひ!
南風よヒグマの恋ようまくいけ
ヒグマの名が通じるステキな句会。
夏場所や津軽力士の悔し顔
各界のロボコップ
芍薬は約束の花今朝届く
はい、届きました。
虹の立つ青山墓地の宝地図
先日見事な虹が出たそうです。
犬も尾を巻いて見送る神田祭
友人宅の犬が、神田ばやしにおびえておなか壊したそうです。
神田ばやしを中七に持ってきてみたけど全然ダメで上に。
白ばらの鉢を並べて二人店
さるうどん屋の軒先にむせ返るような立派な白ばらが。
万太郎の一句、本体は白の表紙がとってもステキなの。これ、写真がちょっと悪いわープンスカプーン!
久保田万太郎の俳句366句をよりあつめた傑作選。小澤實著。久保田万太郎ってすっげーんですぞよ。あの五七五の中に紛れもなく彼がいます。五月の俳句から好きなものを以下に並べます。
パンにバタたっぷりつけて春惜しむ 昭和十七年
らんぎりのうてる間まつや若楓 昭和二~七年
神田川祭りの中をながれけり 大正十四年
夏場所やひかへぶとんの水あさぎ 昭和二十九年
久保田万太郎は1889年(明治22年)生まれ、没年は1963年5月6日(昭和38年)。この人の生まれるちょっと前までチョンマゲの人がうろうろしてて、この人が亡くなった数年後に私の姉が生まれていることを考えると、なんつーかすんごい時代軸の中を生きた人だったのね。もちろん同時代の人って他にもたくさんいましたし、私の両親だってこの時代の後半からこの世に登場していますが、こうやって俳句を並べてからその年月を思うとなんかすごい。
万太郎さーん、夏場所の控え座布団は今だって水浅葱色のがありましたよー、神田祭だって今も昔のまんまですよー。若い娘っこは、夏になれば半裸同然になりますが、思えば東京オリンピックの前までは裸で仕事してた人が結構たくさんいたんですってねー(澤地久枝『家計簿の中の昭和』より)、それを思えばあんまり世間は変わってないのかもしれませんよー、ちょっと地球が狭くなったくらいで・・・なんてことを、花瓶の芍薬を眺めながら思ったのでした。
芍薬の一ト夜のつぼみほぐれけり 久保田万太郎
関係ありませんが、この本、ジャケ買い狙ってますよね → 。
それぞれの韓国そして朝鮮-姜尚中対談集
澤地久枝さんの対談が収録されているようです。
もっと関係ないんですが、テレビ朝日火曜深夜の「草野キッド」、最近は「人気者の自分史バラエティ」と銘打って放映されているのですが、昨夜のU字工事さんのはよかったよ。おろろーん。この番組、見られるときは正座してみるようにしています。
あぁっ、このDVD『U字工事 北関東ナンバーワン!』、見たいような!

2 COMMENTS

カヲル

U字工事はよかったね。
下積み時代の経験が役に立っていて
尚且つどうすればネタがよくなるのかを
ちゃんと考えているあたりもよかった。
あと迎合するよりもマニアックに
栃木を語った方が受けるというのが眼福でした。

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スガ

草野キッドは、いつから「自分史バラエティ」になったんでしょうか? どんどんお金のかからない、だけど、面白い番組になってきてますよね。
U字工事の模型屋さんのアルバイトの話、すごく面白かった。その世界でも大成したかもしれませんねー。
普遍的な田舎の話がつまんないってのは、ピントがボケちゃうからですかね。田舎の人は田舎の人なりに、「一緒にすんな!」的思いがないわけじゃないと思うのです、私も田舎出身なので、そこらへんはよくわかるのです。

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