店長と平社員かくも違ひきけり/ちょっと不運に見舞われたけど結局これでよかったのかしらという賃貸物件のお話

いま、住んでる賃貸物件、駅からちょっと距離はあるけれど、猫ちゃんの直線10m走路が確保できたりしてる昔ながらの大雑把なつくりで、築30年オーバーの物件で壁紙を張り替えただけの洗面所・浴槽・トイレにはちょっと不満が残るけど、それを補ってあまりあるほどの気に入った土地で、広くて静かで周囲に緑があり、低層ながら日当たりも素晴らしく、広々とした庭を持つ向かいの謎の古民家にはオナガやメジロ、ちょっとうるさいひよどりなどがやってきて目にも美しく、都心四区にもこんな土地があるんじゃのぅとうふふと楽しく暮らしておりました、が!!!

6月、階上の物件から退去される方を見かけ、「あの部屋、準備が整ったら引っ越したいので連絡してね、必ず連絡してね!」と賃貸契約時の不動産屋さんに出向いてお願いいたしました。

7月、連絡がこないなーと思っていたらある朝洗面所の天井から水漏れが。物件のオーナーと不動産屋さんが虎屋の羊羹を提げてしゅわっとやってきて平身低頭に謝られる。
「うちは被害が全然ないので構わないのですけれども、6月にお願いした件はどうなりましたの?」「?」「5階の空室の件です」「あ、予約が入ってますよ!」「それは私の名前になっていますでしょうか?」「・・・・」
はい、違う人が入居してました。ガッデーム!!!!!!! 不動産屋さん何してますのん!?

8月、とか思っていたら向かいの民家が解体工事を始める。ざわつく胸、嫌な予感!

9月、建築計画書が貼りだされ鉄筋アパートが建つことが発覚! ぎゃー! 日当たりが奪われてゆく!

10月、向かいの土地に工事開始、ちょっと笑っちゃうくらい早いスピードで建物が出来上がっていく。

11月、建物外壁完成、あ、でも思ったよりも圧迫感がないといっていいのかな、どうかな。でも前のオナガの森のが全然よかったよねぇー。ウカちゃんもそう思うよねぇ。

12月、ある朝仕事をしていると割りと切迫した感じで玄関のチャイムが鳴る。はいはいなんざんしょと出向きますと、水道局の青年が「今月すっごい水道料金になってますけど、なにかされましたか?」、見ると通常の2.5倍の水道料金になっている。ひとつ心当たりがあるとすると、トイレのコックがおかしくなっていて水が出しっぱなしになってしまうこと。「これ、大家さんや管理会社が面倒みることだから早く連絡したほうがいいですよ」と不動産屋さんに提出する書類を置いて颯爽と水道青年は立ち去りました。

そしてくだんの不動産屋に電話して、あいにく該当店舗は定休日で本社窓口とかいうおよそ客のことなど他人ごとの部署に電話がつながってしまい「カクカクシカジカ水道料金が跳ね上がっちゃってまして、不動産屋さんが直すべき案件ですよーと教えていただいたのですけれども」と電話口の若い女性社員にお伝えしました、らば、

「お客さんの使い方が悪いんじゃないんですかぁ?」

「あぁん? なんつったこの小娘?」というオーラだけ発して「担当の人に明日○○時頃に電話するように連絡してくださいね」と電話を切りました。


ちょっと話がそれるんですが、先日ソフトバンクのガラケーの請求書を眺めていたら2002年の女子高生かっつーくらいの通話料金に跳ね上がっていて、ネットでわかる範囲で調べてみたらあきらかに記憶に無い通話の履歴がある。ソフトバンクのショップに「これはどういうことですのん? なにが起きたのかどう調べればいいの?」と相談しに行ったら、窓口男性の第一声がこちらです。

「お客さん、誰かに携帯盗まれたか貸したんじゃないですか? それで履歴を消されたと」

「あぁん、小僧なんつった!?」、1995年の携帯事情じゃあるまいし、わざわざ他人の携帯で長電話するヤツなんていらっしゃるのかしら!? 「うちではこれ以上わかんないから帰った帰った」と追い返され、ソフトバンクのサポセンに電話して(ここにつながるまでもかなり紆余曲折があったのだけど)ようやく通話料金明細を取り寄せる依頼ができた次第。なにかしら、末端の平社員は「ひとまず客は追い返せ」という教育を受けているのかしら?

その翌日、該当店舗の店長からぴったりの時刻に電話があり「夏に階上に引っ越したいとおっしゃっていたのに当社の連絡行き違いで他の方が入居することになってしまい、大変ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。水道はすぐに直させていただきます!」と第一声、おやおやー、階上引っ越しできなかった問題は店長も把握されていましたか。「他に不具合ありませんか?」と心配してくれるので、網戸が破れた、窓ガラスが熱で割れてる、窓のゴムが壊れて開かなくなってると現状の不具合を伝える。「他には?」と重ねて心配してくれるので、「実は浴槽があまり清潔に見えなくて、入居5年間、一度も湯船を使っておりません、銭湯に行ってました」とさらりと訴える。店長5秒黙ったのち、オーナーと相談しまして早急にご連絡差し上げます」と結び電話は切られました。

そしてこの週末、店長が我が家にやってきまして今後の展開についてお打ち合わせを。まだ若いけれども「優秀でいろんな人に信頼されてるんだろうなー」と見える店長さん、ウカちゃまの愉快な洗礼を浴びつつ、この界隈の土地事情(坪380万の土地が一年で480万になったとか - あぁ、これでわたしはもうこの界隈で不動産物件を買うことは本当にできなくなったな - )とかマンション事情とか(某社のホニャララはホニャララで、おおっとこれ以上は言えないですが)などで滑らかに会話を滑りだしたのち、神妙な面持ちで「すみません、別のところへ引っ越してください!」とぎゃふんな提案!!!! ウカヌマ家の明日はどっちだ!!!

閑話休題、にょーん。

閑話休題その2、にゃーん。

「というのも、オーナーと相談しましたところ、今年は配管トラブルもあり水回りのトラブルを建物内ですべて見直したいという考えで、通常ですと次に別の方が入居されるときに全リフォームを予定していたのですが、今回、お住まいのままでリフォーム工事を行わせていただけませんか? 幸い、同じフロアの別の部屋がただいま空いていますので、一時的にそちらに転居していただくかたちで・・・・」

おぉー、こんなクレーマーはもう住まなくていいよ、というお話かと身構えてしまいましたよ。わーい、建物内引っ越しだーと思ってワクワクしたんだが、寒い時期なので暖房器具も運び込まなきゃだし、テレビやネットはどうなるんじゃい、作業机の移転となると面倒だなー、だいたい猫ちゃんはどうしますのん?、別の方の入居前に猫ちゃん連れ込むわけにはいかんじゃろうて、などと心配事が山ほどと。

打ち合わせの結果、基本的には今の部屋で暮らし、現在の空室には洗濯機を移設しトイレとお風呂機能だけ借りるという展開に。店長さん出張ってきてくれてありがとう、さくさくさくっとお話進んでありがたいですよ。いやー嬉しい、ニュー浴槽嬉しいー、次の契約更新までに退去しようかと思ってたけどお風呂が新しくなるならもう一回延長してもよくってよー。

それにしても店長の話を聞いて、カン・チュンド先生に「賃貸と購入、どちらが得なんでしょうか!」とコンサル受けに行きたくなった。お金があれば買えばいいし、無理して買わなきゃいけない人は賃貸で済ましとけって自分の中では結論出てるんだけどねぇ。そして私は、無理して買わなきゃいけない派なんだな、残念なことに。

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2 COMMENTS

のの吉

我が家も春からリフォーム予定です。
工期1ヶ月半の予定で住みながらです。
が、土曜も工事されるのが辛く、そこんとこでくじけそうです。

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ukasuga

うぅ、のの吉さん、長いリフォームになりますねぇ。寒い時期だからまたいろいろ気がかりですよね。風邪など召されぬようどうぞご無事に乗り切ってくださいませ。

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