これに収録されている「米軍兵士が通訳を伴って山村にやってきてどうにかこうにかなっちゃう」な話が読み返したくてKindle購入。初めて読んだのは随分昔のことで、タイトルも忘れていたけど、書き出しを覚えていたのですぐその作品「不意の唖」に出会えました。おぉーそうだそうだ、こうなってああなって、うんうん、そうやって、うん、うん。この短篇集に書かれているのは、弱いものの話なんだね。
この表紙イラストが子供心に怖くってのぅ。大人になってから出会った諸星大二郎作品のカオカオ様でトラウマが蘇ってしまうことを、当時の私はまだ知らなかったんじゃ。
小学生の時に読んで、また大学生になって読んで、
「死者の奢り」には打ちのめされましたよ。
この才能、なんなんだ、これを書ける才能って…。
「私は小説家にはなれない、そこまでの才能じゃない」と
ハッキリガツンと思い知らされました…。