孤島

新田次郎の短編「孤島」を読む。
短編集「強力伝・孤島」に収録されています。打ち合わせに行く往復の車内で読み終えるような短いお話ですが、内容は壮絶。誰も死んだりはしないのですが、精神的に追いやられます。男16人が絶海の孤島「鳥島」に、気象観測のために、外部との連絡を絶って1年間の任務をつとめるという物語。新田次郎氏のリアリティあふれる筆致が生み出す、ドキュメントといってもいい緊迫した小説でした。
今年の夏、猛烈な台風のために、南鳥島の人たちが全員他島に避難するというニュースがありました。この南鳥島に暮らす人々も、「孤島」に出てくる人たちのような気持ちなんでしょうか。
はなのはね-南鳥島ガイド
鳥島(wiki)
鳥島地図
アホウドリ(wiki)
そうか、この物語の舞台となった気象観測所は、今は閉鎖されているのね。

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