玉葱や涙が涙が止まりません/ペコロスの母に会いに行く

社団法人全国有料老人ホーム協会,ポプラ社編集部
ポプラ社

¥ 1,000

(2012-09-13)

 
ちょっと前に話題になった作品なのでご存じの方もいらっしゃるかと思うのですが。
介護エッセイマンガ。1950年生まれの作者・岡野雄一さんこと「ペコロス」さんが、介護施設で暮らす母親に「会いに行く」日々を描いた作品。岡野さんは現在つるつるのスキンヘッド、まるでタマネギのようなので、ご自身を小型のタマネギの名前「ペコロス」と呼んでます。
最初は、いわゆる「介護あるある」的なゆるっとした漫画かと思っていたのですが、そうでもなかった。ボケてしまった母親が、突然若い頃の記憶を思い出す。造船所で働く酒癖の悪い夫に悩まされる、子供たちの手をとりながら長崎の坂の町を登る、我慢できず故郷の天草に帰る、その天草での母親の子供時代・・・母親の記憶を遡り続けるシーンで、涙が止まらなくなった。女の人生っていったいなんなの、いったいなんなのよのさー!!!! 
長崎にゆかりのある方はぜひご一読を。
これを読んで戸田誠二さんの1ページマンガを思い出した。
(主人公の独白)変な夢をみた
「これがあなたの人生です」
主人公「……玉ネギみたいですね」
「皮一枚が歳一歳です」
(バリバリ、玉ネギの皮を剥く主人公)
主人公「本体がないんですけど」
「そういうものです」
主人公「しかも」「涙が止まりません」
「そういうものです」
「ペコロスに・・」を読んだあと、シルバー川柳読むと無駄に陽気になれるから、人っておかしなものなんだけど。

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