「タラレバばかり言ってたら こんな歳になってしまった」そんなにイケていないはずじゃないのに気づいたらアラサーになっていた倫子。6年後の東京オリンピックまでには結婚したいと思うけど…。東村アキコの女子に対する鋭い視点と笑いがさく裂する最新作!!
東村先生・・・こわい・・・こわいよぅ・・・・これはホラー漫画だよぅ・・・・。
仕事もできて貯金もできて表参道に事務所も構えて「これからだー!!」と思っていた主人公の倫子ちゃん、しかし振り返ってみたら、「どっかにいい男いないっすかねー」と毎晩女友達と酒飲んでばかりで、気がついたら独身、気がついたら仕事は崖っぷち、気がついたらやっと手にした男は多分激しい地雷の予感・・・。
「私には貯金があるもんね!」と箱根の旅館でいきなり豪遊する倫子ちゃん、でも、多分、その貯金の金額って大したことないと思うよ・・・そりゃー同世代の子に比べれば多いかもしれないけど、もうちょっと年齢重ねると自分ののりしろがわかってきてそんな豪遊もできなくなっちゃうかもよ。
突然振ってわいてきた仕事、自分の今までの仕事とは方向性が違うためなかなか着手できないでいる。「私はこのピンチをチャンスに変えてみせる」と啖呵を切るが、「あんたの世代じゃ、チャンスはピンチだ」と年下男に諭される、「あんたの世代じゃそのくらいできて当然なんだよ、失敗なんて許されないんだよ、失敗したらこの仕事の戦犯はあんたになるだけだよ(意訳)」。このシーンは、私も頭をゴンゴーンと殴られている気分に。
いや、まぁ、ほんと、仲良しと酒飲んでるばっかじゃダメなんだな、うん(そういう三十代を過ごしてきた自分)。「気にそまない相手でも折り合いをつけて結婚生活を築いていくってのも、大人の教養ってもんですよ」というセリフをどこかで聞いたことがあるけど、人生って素晴らしいけれども、マンガや映画ほど劇的ではないし、それは個々人が持つ壺をそれぞれ満たすくらいでいいんじゃないかしら。
「やってくるこの毎日が人生と知っていたら」、あぁ、スウェーデンの諺が胸にしみるぜ! いつだって俺は本気出さなきゃいけないし、たられば言ってる場合じゃないのよね。
……ひいいいいい~。
チャンスはピンチっすか、そうっすか……。
いや! チャンスはチャンスよ、掴んでみせる!
前髪ガンガン掴んでいこうよ、ね、ね~。
「まだイケてる!」と思ってた主人公が、もう若くはないんですよといろいろな角度から叩きつけられるホラー漫画です。「いま40代の私になにができるっちゅうねん」と私も一緒に叩きつけられております・・・
ひー。なんですか、その妙なリアリティ…
読みたい(←怖いもの見たさ)
これね、読んだほうがいいですよ・・・・。逆に私達「アガリ」でラッキーだったのかも・・・とひしひしと感じられます・・・・