この大嘘付っ!

多分、ここを読んでいる方たちは男女半々くらいだと思うので。。。
キモノ着ない人にはなんのこっちゃわからしまへんでしょうが、「ちどり」さんで扱ってる「大嘘付」というのは、襦袢をもっと簡単に着ようよぅ、もっといろんな袖つけようよぅ、清潔にさばさばとさっぱりと着ようよぅ、でもってもっと着物たくさん着ようよぅ、というものです。
長襦袢というのは、上から足元までざーっと長い、キモノ用の下着です。下着とはいえ、風がふいて裾がひらっとしたときに、殿方をはじめとする世間一般の皆様に見られても全然オッケーな代物で、「むしろ見ろ、目を見張れ! ルックアットミー!」とばかりに襦袢地に凝る方もいらっしゃいます。
まぁ、殿方が一番凝るのは羽裏(はうら)というやつで、羽織の中、背中一面のエリアですね。人気のあるイラストレーターさんともなりますと親しい人のために羽裏を描いたり・・なんてぇこともあるようです。ま、黒猫の帯とかもですね。脱いだときに、チラッと見えて、ぎょっとしたりさせたり、さらにそのぎょっとした人の羽裏にぎょっとしたりされたりな展開になったり、日本の洒落男児は見えないところに金と神経を遣うのですよ。「モテるとかモテないとか、重要なのはそんなことじゃない、いかに凝り、いかに無駄に金を遣っているかなんだっ! へうげもーん!」とばかりに。
話がそれました。
で、その長襦袢、「自分の彼女が正絹の襦袢姿でいるってーだけで3杯ゴハン食べられるね!」という日本男児は世に多くいるかと存じますが、大嘘付は「あぁっ、なんかオレの彼女ってば『けなげちゃん』だよなぁ」と抱きしめたくなるよなけなげな襦袢もどきなのです(※今年の自分流行語大賞はけなげちゃんです)。
なにが襦袢もどきかと申しますと、胴の部分はさらしで、そこだけ見れば袖の短いカシュクールみたいなもの。その袖の部分に、キモノの袂(あそこにはみょうれいじょせいのフェロモンが入っているんですよ)の中におさまるべく袖地をスナップボタンでとりつけるのです。キモノにあわせて袖地だけとりかえるという大変愉快な着物生活を過ごすことができます。
で、じゃぁ腰から下はどうなるのかと申しますと、同じ生地で裾除けをつくっちゃいます。裾よけってのは、2m近い巻きスカートですな。これを腰に巻いて、下穿きのない時代、ぺろんと見えたりしないようにしたわけですな。
で、この大嘘付、男性版ももちろんあります(需要はそんなにないと思うけれど)。まー、ツクリは一緒ですから。
ただ、同じ柄で、大嘘付作って袖作って裾よけ作ってとなると、だったら長襦袢を作ったほうがいい、という展開になりますんで、そこはほれ冷静に。
そんでもって、紫織庵の襦袢地をちょんぎってネットで売ってるのは、多分、ちどりさんちとこだけだと思うので、一度見たってくださいよ。
週末は着物が着たいなぁ。
週末とはいえ、一日一個ずつ割と大き目の締め切りがあるんだけど。

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