冬の日や津軽平野の広さかな(八郎潟もね)/五能線で行く津軽鉄道・秋田内陸縦貫鉄道 北東北西側半周乗りつぶしの旅!その2 写真編


「途中もしかしたら引き返すかも」というアナウンスとともに離陸したJAL機。無事着陸できたけど、秋田は大荒れ。空港から駅に移動する間に天気が急変。雷が鳴ってた。いやーん、幸先不安☆


北上すると八郎潟へ。えっえっえっ、秋田県ってこんなに平らで広いの!? 玉川温泉とか田沢湖とか乳頭温泉しか知らなかったので山がちな県かと思っていたら、どこまでも平らではないですか! さすがの米どころ!


東能代を過ぎ奥羽本線に入ると天気もよくなってきました。富根のあたり。


ただ奥羽本線を乗り潰すためだけに鷹巣駅へ。秋田内陸縦貫鉄道の駅舎が渋いぜ!


「君の名は」に出てくる駅があるんだそうですじゃ。


こちらはJR東日本旅客鉄道株式会社の鷹巣駅。


東能代へ戻り五能線各駅停車で北上。日本海ー。


紅葉もまずまず。


あきた白神駅ハタハタ館。ごはんが食べれて温泉に入れる素敵施設。


お風呂入ってビール飲んで機嫌よくなったところでまた北上。


黄金崎不老ふ死温泉。隣のウェスパ椿山駅から無料送迎バスが出ているので安心です。夜は星が綺麗でしたよ。


これが黄金崎不老ふ死温泉の海岸温泉・・・えぇあの掘っ立て小屋みたいな囲いの中がそれなんです・・。男風呂は広く混浴、バスタオル巻いていけば入れますっていうけれど、ねぇーあなたー、だからといって入れるかといいますと、ねぇー。女風呂は狭くて芋洗い状態。確かに夕日を眺めながら温泉に入れたんですけど、湯船からあがると風ですぐ体が乾くというのもよかったんですけれどもですけれども。ほほぅ、これが、これがあの黄金崎不老ふ死温泉かとしみじみと。
五能線は夏にまた改めてゆっくり来てもよさそうですね、うふふふ。さすがのリゾートしらかみ号! だって日本海きれいですもの。荒れていても尚自然そのままで美しいんですもの。

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朝の日本海を長めながら五能線各駅停車で北上。


わさおの国鰺ヶ沢で30分時間調整のため停車。駅を出たら思い切ったデザインのわさお看板が。わさおちゃん、いま9歳なんだって。長生きしてね。その駅から100mのところにローソンがあったのでコーヒーとシュークリームでおやつにする。コンビニってだけで都会の息吹を感じます。このフラットさがありがたいような、なんというか。


JR五所川原駅に到着し、津軽鉄道の駅へ移動。なんじゃぁこの立て看板は! こっ、これが文豪ストレイドッグス・・・。そしてこの金髪はフィッツジェラルドだと・・・


こっこの純朴そうな麦わらの王子が宮沢賢治ですって・・・・一体どうなっているの、津軽鉄道は・・・。


ていうか、自分が乗る電車が「人間失格号」だった・・・なんたること・・・。一両編成の人間失格号に乗っちゃった・・。


津軽平野も平らでとても広いの・・・。高村薫の「新リア王」ってこの辺が舞台だったんだよなと思い返しながら電車は北へ。


文豪ストレイ車内・・・


文豪ストレイ広告エリア・・・・


終点の津軽中里駅についたら太宰治ねぶたが。まさか自分の死後、自分がアニメキャラになるなんて思ってもいなかっただろうな・・・太宰・・・そして津軽の町おこしや観光資源としてこんなに自分が貢献するなんて想像もしてなかっただろうな・・・人間失格してないよ、してないよ、太宰!


津軽中里駅の車止めから振り返る。あぁ民鉄の終着駅だわ。


早速駅前タクシーで金木の斜陽館まで移動。運転手さんにいろいろ話を聞いてみると「津軽いまべつ駅ができたから、東京近くなった」「いまべつ駅までは車で40分」「昔は津軽鉄道はもっと便数が多かったんだけど」「なんていうの、いま、町おこしで?アニメと?コラボ?とか?してて、みんながんばってるよ」「今度は夏来なさいよ」、イエッサー。てな話をしている間に10分ほどで斜陽館へ。金木というところは落ち着いた美しい街ですたい。青森で四番目の豪邸と言われた津島家のお屋敷を見学。しかし青森で四番目の富豪の家の息子が時代を代表する小説家になるとか、あぁ、なんて小説みたいな話なんでしょうか。


五所川原へ帰りましょう。金木駅ホームで。岩木山が美しいです。


五所川原駅前は再開発がなされており電線は地下へ、道は広く、歩道も広く、そしてそびえる立佞武多の館。この右側のガラス部分がばこーっと開いてそこから立佞武多が登場してくるんですのよ。町おこしにかける予算が半端ないっす。


四階まで吹き抜けの建物の中に立佞武多が。これは最新作出雲の阿国。この立佞武多の歴史をひもときますと、1800年代前半頃まで五所川原では隆盛を誇っていたそうなんですが、その後電気がやってきて電線が張り巡らせるようになると横型に広がるねぶたが主流となり、それと同時に彼の地では佞武多そのものが廃れてしまい、近隣から贖うようになってしまったそうな。そんな昭和の終わりにある住民が「じいちゃんの遺品から立佞武多の設計図が出てきたんだけど」と1枚の和紙を持ってきて、五所川原の物語が動き出すのです・・・!
その一枚の設計図から駅前を再開発し立佞武多の館を建設しちゃうまでのストーリーが豪快すぎる。さすが五所川原、津軽一の商業の街! ていうかこの事案のプロデューサーは誰!? 小山薫堂みたいな立案者がいたっちゅーことでしょ。この豪勢な予算の使い方、只者ではないですね!


そしてそこに文豪ストレイ立佞武多・・・かわいい・・・。


しかし私はなぜ、ねぶたを見ると胸が騒ぐのか・・・。どんなカメラで撮っても美しく撮れるっていうのがありがたいわよね。そんな情報量の多い津軽を経て、弘前へ。そして弘前から秋田へ。

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弘前から大館を過ぎたあたりでひこばえの田んぼを見ていたら、白くて丸い鳥が戯れている姿を見つける。??? アヒル? 違う違う、あれ白鳥に見えたけど、はぐれ鳥なのかしら・・・・なにか美味しいものが落ちているのかしら・・・。田んぼに白鳥がいるのを初めて見たのでかなり驚きました。この項続く。


大館で乗り換え。秋田大館曲げわっぱ! 街の有名どころのコンテンツは曲げわっぱと秋田犬! というわけでホームで秋田犬三連発繰り出してました。まず木彫りの秋田犬。


秋田犬の顔はめ立て看板。


JRハチ公神社。大館は秋田犬の街! みなさんも覚えてね!


二日前にやってきた鷹巣駅へ到着。
今度は秋田内陸縦貫鉄道へ。かわいい一両編成の車両です。


こっこれは・・・この紅葉はっ一週間遅かったかっ!でも満足☆


阿仁マタギ駅へ到着。ここで一度下車。谷垣ニシパの土地だよ!

 

きれいなところじゃのぅ。


くまくま園というくま牧場へくま詣でに。園内になんらかの仕事をしている佐竹知事の写真があって、猫ちゃんにメロメロなだけの知事じゃないのかと安心する。そして暴れ熊。


たそがれ熊。


おねだり熊。


くまくま園でくまを愛でた後、打当温泉マタギの湯へ移動。温泉貸切。玉川温泉へあと27kmと出ていた。そうか、ここのお湯は玉川温泉のお湯に近いのかもしれないですな。私が知ってる秋田ってこういうところばかりだったから、八郎潟の広さ平らかには心底驚きましたのよ。


それで「やーん、こぐまかわいいー」などと叫んだあとで熊鍋を食べたわけですが。昔、八幡平で食べた熊の煮込みってすごくおいしかったんだと思い返しながら・・・、あ、いえ、別にこの熊鍋が・・あのそのあのその・・・。


駅に戻り秋田内陸縦貫鉄道で一路角館へ。角館で下車し、武家屋敷を散歩。天気はいまいちだったけど紅葉はまずまず。まんぞく!


今年は京都に行く理由がなくなったわね、と満足!


帰ったら時代小説をなにか読もうという気分に。


超高速武家屋敷したあと、駅へ戻り角館から大曲まで各駅停車で。田んぼを眺めていたらやっぱり白鳥がいる。そうか・・・このあたりでは「田んぼに白鳥」が普通の風景なんだと思い知る。あの白くて優雅な北からやってくる鳥は、水辺にいるものだとばかり思っていたのでなかなか真実を認めることが出来なくて・・・


大曲からあきたこまちに乗り換え、ふかふかなシートに体を沈めて「新幹線・・・それは文明・・・」などとわけのわからないことを供述しながら秋田駅へ。


バスのりばがオシャレですてきよね。秋田杉よね。さすが杉の国ね!


空港に着くとここでもハチ公のお出迎え。ええんやで、おまえももうゆっくり休んでええんやで。


ちっくしょうーこの子犬ポスターめ・・・やることがにくいね!


振り返ると秋田二大ゆるキャラのなまはげ先生とスギッチ先生が。
なまはげ先生、キャラの歴史が長いからなー。
いつまでも元気でいてほしいものです。

秋田県ってば秋田犬とかなまはげとかハチ公とかスギッチとか秋田美人とか稲庭うどんとかいぶりがっことかきりたんぽとか日本酒とかムーコちゃんとかコマツさんとかコンテンツ満載じゃないですか! 阿仁マタギ駅がどんな秘境かと思ってたら、長野の母親の実家のがよっぽど秘境だったわよ! 秋田いいとこ一度は行って、米にまみれて太るがいい! (※母親の実家はバリのウブドみたいなところです、すごく褒めて表現すると)

 
津軽も秋田も豊かで平らで温泉がある土地でうらやましいですたい。さらに、北前船っつーのは金になったんだろうねぇー、巨額の富がばっさばっさと動いてたんだろうねぇ。そんな豊かさも、田中角栄と高村薫の「新リア王」に出てくるみたいな人たちでみんな変化させて行っちゃったんだけれども。

酸ヶ湯温泉と八甲田ホテルの青森県、乳頭温泉と田沢湖の秋田県と思っていたわたくしにとって、今回の旅は認識が大きく変わった旅でございました。収穫多い乗りつぶしの旅でした。次は青森乗りつぶしを来年夏くらいに。

新リア王 上・下巻セット

2 COMMENTS

asoyoko

夫の実家の菅原家は、もとは秋田の出身らしいです。そして夫は、その昔、義父の仕事で、大舘で暮らしておりました。
日本海側の秋田~青森、ひろいよねー…来夏、青森に行かれたら、竜飛岬訪問の感想を聞きたいです。

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ukasuga

そうなんですねぇ。大館で。日本海側があれほど平坦で広大な土地だとはまったく知らず。だいたい長野県には「平野」がないんですもの、「盆地」しかないんですもの。山がち県の「平野」ってこういうことをいうのかとよく理解できました。
竜飛岬は来年の課題です。そちらも楽しみ。今は新幹線でするっといけちゃうんですねー。なにか物足りない気もしないでもないですがっ!

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