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プロ野球2018 キモノの国のエクソダス

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冬の鳥おらといっしょにぱらいそへ/映画「沈黙 サイレンス」

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沈黙 -サイレンス-(字幕版)

日本に、イッセー尾形と浅野忠信と窪塚洋介がいてほんとうによかった、ほんとうによかった。

あらすじと作品概要はeiga.comから。
遠藤周作の小説「沈黙」を、「ディパーテッド」「タクシードライバー」の巨匠マーティン・スコセッシが映画化したヒューマンドラマ。キリシタンの弾圧が行われていた江戸初期の日本に渡ってきたポルトガル人宣教師の目を通し、人間にとって大切なものか、人間の弱さとは何かを描き出した。

17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。スコセッシが1988年に原作を読んで以来、28年をかけて映画化にこぎつけた念願の企画。

 

ロドリゴは「ハクソー・リッジ」で主人公も演じていたアンドリュー・ガーフィールド。彼はこの期間、宗教に立ち向かう役どころが続きました。この作品のほうが彼の幼さが残る顔立ちをよく活かせていたと思います。

ロドリゴと一緒に海を渡り日本にやってきたガルペ役を演じたアダム・ドライバーは私にとっては「パターソン」の顔の長い人。すごいキリストっぽいお顔立ちの方。

海で遭難し台湾に流れ着いて日本に帰れぬままでいる、どこか怪しげな日本人キチジローを窪塚洋介、二人の宣教師が潜伏した隠れキリシタンの村の長老らを笈田ヨシ・塚本晋也、島の純朴なキリシタンを小松菜奈・加瀬亮が演じる。加瀬亮は思い切り殺されるのですがなんとなくアウトレイジのバッティングセンターの場面を思い出されたり、不憫なり、加瀬亮! 奉行所側では、牢の番人に現島津様の青木崇高、英語に堪能過ぎる通訳に浅野忠信、隠れキリシタンを厳しく弾圧するお奉行をイッセー尾形が。二人の宣教師が探しにきた師の役をリーアム・ニーソン。リーアム・ニーソンって娘を誘拐されてガッデムってなるだけの人じゃなかったのか!!! 渋い。

ロケ地は予算の関係から台湾が選ばれたようですが、そこに再現された村の様子は、いまの日本映画界がつくる十七世紀の日本よりよっぽど日本ではありませんか! 外国人監督が作ったとは思えない、おかしな日本の描写が本当に少ない! マーティン・スコセッシ監督、すごい。株で悪さして「ヒャッホウ!」ってなる映画を作るだけの人じゃなかったのか! 大変失礼いたしました!

 

この物語の核はキチジロー。ロドリゴを奉行所に売ったり、「お前もキリシタンだろう?」と言われればホイホイ踏み絵をしたりするくせに、ロドリゴのもとに「告解を聞いてくれ」と泣きながらやってきたりする。なんだこいつ、さっぱりわからん。ロドリゴも観客もそう思うのだが、誰もがキチジローから目が離せない。あの聖性は一体なんだ、なのにあの俗っぽさ、抜け目のなさ、要領の良さ、信仰心のかけらのなさは一体どういうことだ。キチジローに翻弄されているうちに物語は終わる。

・・・・終わるんですが、作品を見ていて、窪塚洋介がある漫画の登場人物に重なって見えてしかたありませんでした。諸星大二郎の稗田礼次郎シリーズ「妖怪ハンター」の「生命の木」編の善次なんでしょう。「おらといっしょにぱらいそさいくだ」の彼です。あの神性。窪塚洋介、すごくいい。

日本に、イッセー尾形と浅野忠信と窪塚洋介と、加瀬亮と塚本晋也とパンタと青木崇高と出演したしたすべての俳優・女優がいて本当によかった、特に片桐はいりのするっとスクリーンに馴染んでる感じ、最高でした、見事な作品でありました。感服いたしました。

 

そのあと、手塚治虫生誕90年まつりで無料開放されていた「ブッダ」と「きりひと讃歌」を全巻読んで、「手塚治虫、天の才・・・」と天を仰いでから、最後にお口直しとして、21世紀の立川でバカンスを楽しむブッダとキリストの同居生活を描いたコメディ作品「聖☆おにいさん」を読んだら、いろいろよくできてるなぁとしみじみ思いいたったというわけです。えぇ、手塚治虫、天の才・・・。

聖☆おにいさん(1) (モーニングコミックス)

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