アルプスの少女ハイジの長い旅/「信濃の国」ドイツバージョン/学研「10歳までに読みたい世界名作9 アルプスの少女ハイジ」

アルプスの少女ハイジ (10歳までに読みたい世界名作)

2月の後半はずっと、ノルディック選手権を見ていた。小林陵侑、渡部暁斗、高梨沙羅、伊藤有希選手らが出ている大会。特にウインタースポーツが好きというわけではないけど、競技会場の景色がよかったのでずっと見ていた。国別メダル獲得数は、上から順に、ノルウェー、ドイツ、スエーデン、会場ご当地のオーストリアは6位、日本は9位。いやぁドイツが強かった。ジャンプの会場は、中世の香り残る町を見下ろす丘に設置されていたようで、高梨沙羅ちゃんが町の中に突っ込んじゃうぅぅーひぃぃーと見送ったもんでした。

google Map で開催地のオーストリアやドイツのあたりを見ていると、ドイツと接している国の数の多さに目が留まる。長野県民なら必ず歌える「信濃の国」という県歌は、「信濃の国は十州に 境連ぬる国にして 聳(そび)ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し」で始まりますが、ライン川の流れがゆったりしたものとはいえ、ドイツってなんか長野県みたい。いや正しくはそこは「スイスでしょー」というべきなんでしょうけど、ドイツは国ひとつまたいだ北側に海に出るからそういうところも長野県っぽい。接してる国境の数も多い。あぁーそうかードイツは欧州の長野ということで理解してもいいかなー。いややっぱりスイスかなー、ここはスイスが生んだ児童文学「アルプスの少女ハイジ」を読んで確かめようと思い至ったのです。文庫版を持っていましたが、触りを読むだけなので子供向けのハイジで。

みなさんも知っていらっしゃると思いますがあらすじをざくっと。
みなしごのハイジはデーデおばさんに育てられていたが、彼女の転職に伴い、チューリヒから電車で二時間のマイエンフェルトの山奥で暮らす実家のじいじ・アルムおんじに預けられることに。突然の孫の襲来に戸惑うアルムおんじだったけど、ハイジの明るさとけなげさに段々心が打ち解けていく。ハイジはマイエンフェルトで友達もでき、二人の慎ましいながらも豊かな暮らしが永遠に続くと誰もが思っていたんじゃ。
そこにまたやってきたデーデおばさん。転職して少々羽振りがよくなったのかずいぶんと派手な格好でやってくる。「フランクフルトにいい稼ぎ口があるから、ハイジ連れて行くわよ。父さんももう面倒見るの大変でしょ?」と連れて行ってしまう。フランクフルトに連れて行かれたハイジは、病弱なクララお嬢様の話し相手として務めることになるのだが・・・

こういう話、現代にもありそうですよねぇ・・・。アルプスの少女ハイジを、ハイジ・姪っ子、デーデおばさん・私、アルムおんじ・私の父でなぞらえて姉に解説したら「生々しいからやめて!」と叱られましたし。

それにしてもハイジ! 今でもフランクフルトとマイエンフェルトの間は鉄道で6時間も離れているわけですよ! 日本でいうたら東京と博多ですよ! 物語が夜に出たのが1880年、日本ではまだまだ鉄道が普及しているとはいえない時代です。なんて長い距離の移動をハイジは強いられたのでしょう。フランクフルトからはハイジの好きな山なんて見えない。あぁハイジの絶望よ! 絶望に打ちひしがれながらも、目の悪いペーターのおばあさんのために白いパンを集めるハイジの優しさよ!!!

しかしこのときのスイスは国際的にはどんなプレゼンサスを持っていた国だったんでしょー。クララがいる街がフランクフルトでなく、チューリヒやバーゼルやジュネーブでもよかったのでは。当時はスイスの主要都市を束ねてもかなわないほどフランクフルトがべらぼうに栄えていたの? いや、ここはやはり国境をまたぐという過酷さを伝えたかったのか? もともとゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』と『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』に着想を得て描かれた宗教的側面の多い成長小説なんだそうです。アニメはGYAOで見られるそうなので、ちょっと追っかけていきたいと思います。 特におちはないです。

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