森永卓郎の「年収300万円時代を生き抜く経済学」みたいな本かと思って読み始めたら、中村淳彦の「ルポ 中年童貞」のような本だった。東京で年収100万円で生活しているひとの声を集めたルポルタージュで、SPAで連載していたものをまとめたもので、WEBで話題になった記事も入ってました。
レンタル倉庫で暮らす、ネットカフェを渡り歩く、深夜営業のマクドナルドでコーヒー一杯で粘る、車で暮らす、貧困ビジネスの食い物にされているとわかっていながらベニヤ板一枚で仕切られたシェアハウスからなかなか抜け出すことができない・・・そういったルポが続く。
住所というものは一度手放してしまうと、そのあととても手に入れにくいということと、二十代を無為に(というか安易に)過ごすとその反動が長引きすぎて怖いというふたつの教訓を得ました。「よくわかりました、で、私達にできることはなにがあるのでしょう?」、そういう導きがあれば新書としての完成度が更にあがったと思います。生意気いってすみません。
話題のDMMの70%オフクーポンで買ったのはこちら。「陳建一さんで中華はなんとなくわかった、次は和食だ!」「山歩き再開しようかな」「何度か紙の本で読んだ諸星大二郎のマッドメン、紙の本は人に貸したら帰ってこなくて、改めて買うのもなんだなぁと思ってたんだけど、この機会に」なラインナップでございます。