「東京・ミュージアム ぐるっとパス2022」というものを買った、2500円、初めて使った日から最大8週間ほど、都内・関東の美術館博物館に無料や割引価格で入場できるというもの。長谷川町子美術館とかアクセサリーミュージアムとかそのくらいの規模の小さい美術館はだいたい入場無料。大きな美術館の企画展はだいたい対象外。入場無料の美術展などは毎月記事としてアップされるので、これを参考に予定を組むと良さそうです。東京都美術館の「フィン・ユールとデンマークの椅子」もこれで見ました。
パナソニック汐留美術館「キース・ヴァン・ドンゲン展 」
1968年に没したオランダ生まれフランス暮らしの作家。若い頃は「それ、ロートレックそのものですよね?」な作品を描いていたりしましたが、その後独自角作風を確立し、社交界で肖像画を描くことにより、裕福に暮らしましたとさ。消費社会がすでに始まっていたことをしっかりと伝えている戦前の欧州の避暑地やレストランのリッチな風景。そのままエルメスのスカーフにしちゃえばよさそうなファッショナブルな絵柄、こういうひとがいたんだなーとゆっくり見て回る。
東京オペラシティ アートギャラリー「ライアン・ガンダー われらの時代のサイン」
配布されていた図録もとてもよいデザインで、その空間も含めて完成度の高い素晴らしい展示でした、あと頓知が効いてて面白かったです、うふふふ。
ウェイティングスカルプチャー
黒い立方体にバックライト付きのLEDのプログレスバーが内蔵されていて、それがさまざまな時間を表現している作品。たとえば「個人がインスタグラムに費やす一日あたりの時間」とか「世界の人口が100人増加するのに要した時間」とか。
僕は大阪に戻らないだろう
展示室の壁に開けられた穴に突っ込まれた五千円札。そのお札はカサカサと動き、穴の奥にいるネズミの存在を示しています。
僕たちはここでは沢山のドルを持っていなかった
新たに考案された25米ドル。インフレが進んだであろう2032年のアメリカからやってきたものとして展示されています。
2000年来のコラボレーション(予言者)
機械仕掛けのネズミが壁の穴から登場して9分間独白します。
ばらばらになった自然のしるし(大多数は立ちすくんで気もそぞろに月を見つめる中、少数派は怒りに駆られてしるしを描く)
黒い面は日本製のデニム。白いものは月。コロナ禍で身動きが取れない時期に作者が取り組んだ作品。
ライアン・ガンダーの所蔵作品の展示も見応えありました。とにかくすべての演出の完成度が高かったです。
晴れたり突然雨が振ったり、台風の空の下をかいくぐりながら最終日に。