歌舞伎座で鎌倉殿を総ざらえ!/『壽 初春大歌舞伎』第二部

なぜか甥っ子と行ってきた。「ほら、甥っ子、あれが昨年の鎌倉殿で『本物の貴公子じゃぁ』と日本中が沸き立った木曽義高を演じた市川染五郎ですよ!(超小声)」「スヤァ」って感じでしたけど、とてもよかった。

鑑賞後、隣の文明堂カフェで休憩。
「平家物語と吾妻鏡を読んでおけば、歌舞伎や能楽のどんな舞台を見に行っても『あぁあれのことか』ってわかるようになるから!」
「おばさんはいつそういうふうになれたの?」
「先週・・・・」

吉村昭の平家物語 (講談社文庫) 吾妻鏡(上)―マンガ日本の古典〈14〉 (中公文庫)

 

『壽恵方曽我(ことぶきえほうそが)』

工藤祐経 松本白鸚
犬房丸  市川染五郎
曽我十郎 市川猿之助
曽我五郎 松本幸四郎

小林朝比奈 中村鴈治郎
梶原景高  大谷廣太郎
傾城の大磯の虎 中村魁春
化粧坂少将 中村雀右衛門

高麗屋三代がひとつの舞台に! 染五郎のところだけ真っ白な光に包まれているようだった。市川染五郎という歌舞伎界の若きプリンスのために、猿之助も幸四郎も舞台上のすべてのひとが刺し身のツマとなったような華やかで若々しい見事な舞の舞台でした。美しかった。

「人間万事金世中 強欲勢左衛門始末」 作:河竹黙阿弥

辺見勢左衛門:坂東彌十郎
勢左衛門妻おらん:中村扇雀
恵府林之助:中村錦之助
倉田娘おくら:片岡孝太郎
毛織五郎右衛門:中村芝翫
寿無田宇津蔵:中村鴈治郎

イギリスの戯曲「MONEY」を翻案した散切物。強欲な弥十郎が渋々面倒を見ている甥っ子の錦之助に膨大な遺産が転がり込んできたからさぁ大変! 自分の娘を錦之助に嫁に差し出したり、あの手この手で彼の資産を手にしようとするが・・・・。

その強欲旦那の弥十郎さんですが、彼が一年間北条時政を演じ続けそれを見守り続けてきたからか、まったく憎めない。こんな親戚がいたら骨の髄までしゃぶり尽くされかねないと警戒しなくてはならないのに、まったく憎めない。時政の功績! 
また孝太郎がいじらしい控えめな娘役を演じているのにもぐっときた。あんまり女性らしくない面持ちなのにとてもかわいらしい娘さんだった。

 

鎌倉殿ファンの方たちには楽しい配役と思われます。
機会がありましたらぜひ。今月27日まで!

 

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