今週の本と映画と最終回/パーフェクト・ケア、素数たちの孤独、らんまん など

概況

9/25-10/2 朝ドラ「らんまん」の最終週をしみじみと見送る。なにがこんなによかったのだろう。人の情報が集まる安易な設定のカフェがなかったからだと思う。朝ドラにおける安易な設定のカフェのアンチです(主人公が経営してる場合は別)。

毎晩猫が「あおーんあおーん、この孤独は、この孤独に名前はないのか。詩人だったらこの夜を詩にせねば、絵描きだったら絵にしなくてはならないほどのこの孤独、この孤独に名前はないのか」と鳴くのでよしよしと抱き寄せ、背中だっこして寝ている。その様子を俳句にして持っていったら、みなさんの「いいね!」ももらえてめでたしめでたし。

素数たちの孤独

素数たちの孤独 (ハヤカワepi文庫)

最初のふたつの物語を読みおわったとき、こんな物悲しく悲惨な暗い短編集だったとは知らなかった、長編小説だと思って読み始めたんだけど・・・と戸惑ったが、ちゃんと長編小説でした。ドキドキした! 
物語の舞台はトリノ。孤独だった。孤独だったけど素晴らしい小説だった。美しくもある。孤独な素数だったのは、主人公の二人だけではないのだ。映画になってないのかな。主人公の青年は、私の中ではバリー・コーガンで再生されていましたよ、イギリス人だけど。

パーフェクト・ケア

パーフェクト・ケア(字幕版)

ゴーン・ガールでおっかねえお姉ちゃんを演じたロザムンド・パイク主演のクライム・コメディ。コメディなんだけど、笑えないくらい主人公が悪役。老人介護と後見人制度の暗部を照らす社会派ドラマかと思って見始めたら、とんだ悪漢映画だった。「ロザムンドちゃん、主人公だけどきちんと法で裁かれなさいよ!」と真顔でツッコミを入れたくなるくらいの悪漢。物語は幸せの総量規制でジエンド。ここまで突き抜けたワルの映画って日本であまり見ない気がします。ロザムンドさんの体張った演技にも注目!

ミセス・ハリス パリへ行く

ミセス・ハリス、パリへ行く (字幕版)

第95回アカデミー賞「衣装デザイン賞」ノミネート作品。1957年、ロンドンの家政婦ミセス・ハリスはディオールのドレスに憧れ、パリへ行くが。。

ディオールのファッションショーが素晴らしく、これは確かに衣装デザイン賞を差し上げたくなる。また当時のフランスの街の汚さの表現がリアル。でもこの時代に、日本から留学してモンマルトルで絵を学んだりしたひとたちもいたんでしょう? 「わーパリーー、パリの二面性たるやーーー」と思っていたのかしらどうかしら。

チャーミングで見目麗しいヤングカップルや、インカラマッちゃんみたいな優しい市井のジェントルマン、富豪の伯爵など階層豊かに織り交ぜられたかわいらしい物語でした。

「名探偵ポワロ ベネチアの亡霊」

Hallowe’en Party: Filmed as A Haunting in Venice (Poirot) (Hercule Poirot Series Book 36) (English Edition)

エルキュール・ポアロの「ハロウィーン・パーティ」の映画化作品。「ポワロにベネチアが舞台の作品なんてあったっけ?」と疑問に思いながら劇場で見た。見終わったあと帰宅して録画しておいたデヴィッド・シューセのテレビドラマ版ポワロの該当回を見てみた。

りんごゲームとハロウィンしかあってない!!!

なんてこったい。その後、アマプラ配信中の「オリエント急行の殺人」とテレビ版を見比べてみた。映画化の際、かなり翻案してることがよくわかりました。でもシリーズ化していくといいね。がんばれ! 90分作品。

「アステロイド・シティ」

Asteroid City (DVD)

有名な俳優がたくさんでてる・・・すやぁ・・・はっ、いけないいけない・・・すやぁ・・・。という感じで爆睡してしまった。エドワード・ノートンのおでこの面積が広くなっていて、時の移ろいを感じた。ウィレム・デフォーが出ていてよかった、あの人、どんな映画に出ても野犬みたいで大変にチャーミング★ 
みんなこの監督の作品に出たいんだなぁというのはよくわかりました。でも座った席が悪かったのか、その直前の句会での楽しい飲酒が影響したのかわかりかねますが、爆睡してしまったのですよ。

インボイス制度開始

ほかに税金を搾り取れる相手はいると思うのですが(特に大企業の法人税)、もっと簡略化した納税処理もできると思うんですが。「事務作業が発生し、●●●●億円の経済効果が!」とのことですが、それは幸せな経済効果なのかしら。なにかとっても新しい産業を起こすとか投資するとか、そういうお金の使い方したほうがいいんじゃないかしらどうかしら。

選択と集中を見誤った日本の末路を予言したこちらの本を読んで、はぁぁーーーと天を仰ぎました。読んで!

イノベーションはなぜ途絶えたか ──科学立国日本の危機 (ちくま新書)

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