問題なのは胴裏の色でした

※キモノ好きな人だけに。
青山ゑり華さんは今日までお着物お手入れ推奨ウィーク。どうにもこうにもなんとも気になる着物を2枚持っていった。ゑり華さん以外の着物も見てもらえるから大変ありがたい。
ひとつは数年前に新宿で購入したお召しの着物。お召しは大変光沢の美しい着物なのですが、私が選んだのはピンクにブルーグレー、クールでヒーハーな感じだぜ!と思ったのですが、どうもなんだか野暮ったい。それは私自身が野暮ったいからかもしれませんが、着ていてなんとなくウキウキしない。仕立上がりまで時間がかかったとか、そのときのアレな対応がアレだったとか、自分の手元に届くまでのあれこれがマイナス気分にしているのかもしれません。
もうひとつは、米沢紬。白に縞のすっきり着物でとても好きなんですが、どうもこっちもアレレな感じ。自身がそれほど繊細でないということは理解しているのですが、どうも着るとき腰まわりがもたつくような気がする。そしてこれも羽織るときにどうもワクワクしない。
今日は、この2枚のその「着ていてなんだか落ち着かない」原因を調べてもらいました。サイズに余裕を持たせて仕立てられているのではないかと推測して持参したのです。仕立てに問題があれば、思い切って洗い張りして、仕立て直す、それについて多少出費を考えないといけないが、それもいたし方なかろう、と軽く覚悟して。
そんで店頭で調べてもらった結果、お召しは寸法通りに仕立てられている、米沢紬は足元が自然にすぼむようないわゆる「スマート仕立て」になっている。もし着にくいことがあるとしたら、原因はその「スマート仕立て」ではないかと、という結論に。
 うむぅ。
 いや、しかし、それだけではないような気がする。
その後、着物の採寸をしてくれたH沢さんが、それを畳みながら「うーん、この胴裏、随分と渋い・・・色ですね」としみじみと。
 「!?」
そうなのです、お召しの胴裏も、米沢紬の胴裏も、なぜか同じような薄緑色だったんです。ちょっと若さがなくて、渋いといえばいいけど、はっきりとしない色味で、建築現場の人たちの作業着で採用されそうな微妙な色、そていうか、うちの父ちゃんの作業着と同じ色・・・・。
 微妙ってこういうときのために使うんじゃね。。
身八つ口からその微妙な色が出るのが、私は我慢できなかったのか! 着物を羽織るとき、そのパッとしない色を目にしていて、無意識にしょんぼり気分になっていたのかも!
 H沢さん、すげぇ洞察力だぜ!!!
胴裏って自動的に白が採用されるイメージがありましたが、白色でないものが使われることもあるんですね。
お召しに関しては、その着物屋さんがコーディネートしてくれたのかもしれません。しかし、なんかこー着物の生地や光沢、柄の粋さに反して、若さとかキャピキャピ感が少ない。この色の組み合わせってイケてるって思ったのかなー? 
米沢紬のほうは、胴裏が八掛の生地じゃないかな、って気もします・・・なんとなくですが、過去のいろいろないきさつを思い起こすと、そんなことが起きても仕方ないかも、とも。
とりあえずこの2枚は「ぼろぼろになるまで着る、洗い張りするときに、白の胴裏に変える、だからそれまではがんがん着る」という結論を得ました。
これから着物を作るとき、「胴裏は白でね」と必ず念を押すようにしたいと思います。オーダーしっぱなしの客にも原因がないわけじゃないだろうし。いや、でもあの色は・・・・おじさまが結城でつくる羽織の羽裏になら似合うと思うんだけどな・・・むむぅ。

2 COMMENTS

ようこ

へえー、白くない胴裏というのもあるんですね。
私も着物着始め期に良く考えないで買ったお召しの胴裏が、白ではあるんですが化繊で、どうも着心地がよくなく気になってます。見えないところも大事ですねえ。

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お香

久々のコメントです。
えー胴裏に色つきってあるんですか!?とびっくり。紬の着物だからでしょうか?
裾回しの色選びにこそ、その呉服店のセンスの良しあしが一番伺えると思いますYO。

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