立ち上がれ、生きろ!/映画「人生ここにあり」


1983年、活気溢れるミラノの労働組合員ネッロ(クラウディオ・ビジオ)は正義感が強く、労働の近代化や市場に対して情熱を傾けていた。しかし労働組合のために出した本が型破りだとされ、所属していた組合から異動を命じられる。ネッロが行き着いたのは、精神病院の患者たちを地域に戻し、一般の社会で暮らせるようにするというバザリア法によって閉鎖された病院の元患者たちによる協同組合だった。しかし彼らは病院を出て自由な社会生活を送るどころか、毎日を無気力に過ごしていた。持ち前の熱血ぶりを発揮せずにいられないネッロは彼らに、施しではなく、自ら働いてお金を稼ぐことを持ち掛ける。みんなを集めて会議を開くが、個性豊かなメンバーたちはバラバラで、会議はなかなかまとまらない。しかし何とか床貼りの仕事をすることが決まる。ネッロは彼らとともにこの無謀な挑戦を始めるが、元患者たちに自分の家の床を触らせようとする人はなかなかいない。そのうえ数少ない現場でも、組合員たちは次々に失敗する。そんなある日、仕事現場でのアクシデントをきっかけに、彼らの人生が180度変わるようなチャンスが訪れる。
本日もダバダバと泣いてきました。イタリアでのポスターはこちら。

原題のSi può fare」はよくわかりませんが、「やればできるさ!」という意味かな? この映画のテーマでもあります。
日本のポスターはこちら。
 
で、邦題が「人生、ここにあり」なんですが、なんというかきもーち、若干の、ゆるふわ邦題っぷりが感じられるのはなんなんだろう。ここでいう「ゆるふわ邦題」とは、うっかりほっこりしかねない、3単語以上の組み合わせでできたタイトルのことです。うーん、うまく定義できないんだけど、邦題をつけるときにもっと「引き算」してもよいのではないかと。
映画の感想ですが、就労支援ってやっぱり大事だわ。仕事して、自分でお金稼いで、好きなもの着て、好きな人を恋して、ちゃんと愛し合って、生きてけるって、本当にすごっい奇跡なんだわ。ふんばろうさんのお仕事ミシンプロジェクトとか重機プロジェクトってやっぱりすごいわねー。引き続き応援していきたい。
出演者の鼻が全員すごく高い。主役のネッロを演じるクラウディオ・ビジオさんがとてもよい。誰かに似てるなーと思ってみていたんだけど、誰だろう? 映画は涙あり笑いあり、やっぱり涙あり、というかその展開、悲しすぎるからやめてー、やめてよー、最後は「よっしゃー来年も働くぞー」と爽やかに映画館を出られる作品。ギンレイホールで23日まで。

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