すずらんやおさびし山の上にあり/松屋銀座トーベ・ヤンソン生誕100周年記念 MOOMIN!ムーミン展

おばちゃんただいま営業活動中ですねん。お手伝いできることありましたら声かけてください、がんばります。さて、そんな営業活動終了後、M屋さんと待ち合わせて松屋銀座のトーベ・ヤンソン展に駆け込んできた。はうっ! 人生の大事なことは長谷川町子と山室静からだいたい教わったと言っても過言ではないわたくし、どのような展示か前情報を一切入れずに飛び込んできました!

松屋公式サイトはこちら。

トーベ・ヤンソンさんの原画200点が展示されており、まさに圧巻! 本で見るのと同じサイズで描かれたイラストが額装されているのですが、その小さな領域につめ込まれた世界の美しさよ。光り輝く森のなかを歩くムーミンパパの姿、大きな月に照らされたフィヨルドの海で孤独な航海を続ける船、雪の積もった森のなかを何かを探し求めて歩くホムサ、そんな世界を、黒いインクひとつで描き上げているのです。彼女は才能あふれる童話作家であり、素晴らしい漫画家さんでもあったのですね。

「背景をみっちり描いた上でキャラクターをシンプルに描くのって、水木しげるの手法と似ているね」とM屋さんがさらりと指摘したのですが、あぁそうか、米子(というか境港)の妖怪とフィンランドの元祖クリエイター女子の間にそんな共通点があったとは!! そして二人が愛してやまなかった妖怪の世界。トーベ・ヤンソンさんの誕生が1914年、水木しげるさんが1922年なので、ほぼ世代は一緒なのよね。戦争の影色濃い時代に青春を過ごした二人です、なるほどなるほど。のんのんばぁとムーミン、なのねえ。

トーベ・ヤンソンさんが島で愉快に暮らしている映像なんかも上映されているのですが、それはそれはでっかいふてぶてしそうな黒猫を飼ってまして、そりゃぁもうニヤニヤが止まりません。フィンランド・ヒグマ☆ 

デビューした頃のムーミンは、鼻も長く妖怪じみているのですが、それが繊細でつぶらな瞳のムーミンになり、時を経てアニメのムーミンの形になるのですが、サザエさんと一緒で、終了間際一世代前が一番愛らしい造形に感じられました。サザエさんも昭和30年代後半のが一番しっくりくる造形なのよー、ゴルゴは1980年代後半のキャラクターデザインが最高に素敵よ、異論は認めないわ。

普段はこういう展示会に行っても図録はほとんど買わないのですが、今回ばかりは我慢できずに購入。一枚一枚のイラストの見事な構図、省略の美なんかを毎日一枚ずつ堪能していきたい! こんなきれいな装丁の本を買ったのはひさしぶりかも。松屋銀座を皮切りに、米子・札幌・広島・米沢・大阪・宮崎・岡山・名古屋などでも開催される予定です(ほら、やっぱり妖怪の土地に・・・)。みなさまもぜひー。ぐりとぐら展の最終日3日前に立ち寄ったら、松屋銀座の一階から行列ができてたわよー。松屋銀座展は5月6日まで!

ムーミン公式サイト情報

この物語が一番好き。Kindle版で全部買っておこうかな。
新装版 ムーミン谷の夏まつり (講談社文庫)

※なおすずらんは、フィンランドの国花。

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