サンドラ・ブロックのまっすぐさ!/映画「しあわせの隠れ場所(原題 The Blind Side)」

 
2009年、この作品で、サンドラ・ブロックがアカデミー主演女優賞。
あらすじはWikipediaから。
家族と共に車で帰路に着く途中、リー・アン(サンドラ・ブロック)は、一人で雨に濡れながら夜道を歩くマイケル・オアー(クィントン・アーロン)に目を留める。彼を放っておけなかったリー・アンは自宅に連れ帰りマイケルの境遇を知ると、一家に迎え入れることにした。リー・アンがアメリカン・フットボールでのマイケルの持つ才能を見い出したことから、彼は一気にスター選手へと開花していく。
感謝祭の夜、Tシャツとジャージ姿でとぼとぼと街を歩くマイケルを、車中から見つけたリー・アンは、彼を一晩泊めてあげる。リー・アンの旦那さんは85もの店や法人をもつ地元の実業家、なので出てくるおうちが「こっこれが、アメリカの健全な金持ちの家なのかっ!!!」という邸宅っぷり! ハリウッド俳優の馬鹿馬鹿しいほどの派手さもなく、デスパレートな妻たちの「ローンがあるけど頑張ってる自称中流階級」でもないクラスは、そうかー、こんな内装なのかー。ガクガクブルブル・・・。
そのリー・アンはバリバリの共和党支持者で全米ライフル協会の会員だったりするけれど、それはま脇においておいて、彼女のティーンエイジャーの娘も、すんなりとマイケルを受け入れ(えぇー、それは良い子すぎる気もしないでもないが)、小学校1年生くらいの息子SJもマイケルとすっかり仲良く! 
黒人のマイケルは、ヤク中の母親から引き離され、何人かの里親に面倒を見てもらっていたけれど、リーアンが引き取った時点ではホームレス。父親の名前も知らない。ボールを持たせれば抜群のスポーツセンスがあるマイケルは、普段は温厚でまるでスペインの童話「はなのすきなうし」。そんな「はなのすきなうし」がアメフトの選手として花開き、その数年後、ドラフト一巡目でプロのフットボーラーとしてデビューするのです。。。
サンドラ・ブロック演じるリー・アン家の家族がみんないい人すぎるとか、落ちこぼれてしまった黒人の暮らしの悲惨さをもっと掘り下げてくれれば、とかいろいろ思うところはあるけれど、「アメリカのなにかを肯定したい気分」を満足させるのは十分なのかも。「あの子を養子にしようと思うの」「マジで?白人だということに罪悪感を持ってるの?」という共和党セレブマダムのランチタイムでのやりとりが、すべてかな、と。
邦題はほんとうにひどい。原題「The Blind Side」に比べると本当にひどい。ゆるふわ邦題もここに極まれりなひどさ。「The Blind Side」は、アメフト用語で、マイケルの成長に欠かせない重要なキーワードなのに、んっもー!!! ゆるふわ邦題撲滅したいのぅ。
「しあわせの隠れ場所」って、しあわせが隠れとったらいかんでしょー! みんなにしあわせが落ちてるんだから、隠れ場所から拾ってみろっちゅうんかい? マイケルの幸運さはちょっと普通の人間にはないレベルの強運っぷりよ? ふんがー!
とはいえ、全般、家族や恋人同士で安心して見られるよい映画よ。
さっぱり美人のサンドラ・ブロックを眺めるだけでも!

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