木枯らしや人の心は変わりゃしねぇ/吉村昭「関東大震災」


こんなちいちゃなワンちゃんでさえ山頂まで登ってくるというのに。
吉村昭「関東大震災」読了。
地震発生→圧死多数→大火で十数万人死亡→朝鮮人が毒を流したとデマ(一部の調べでは六千人が殺されたとも)→社会主義者も片付けちまおうぜと大杉栄事件→人心の荒廃、し尿処理システムの崩壊により伝染病発生、精神病患者も多数→とはいえ、やがて復興へ。
ぐぬぬぬー。これを読んで思ったけど、人の心はそう簡単には変わらないだろうなー。これと同じような人々の心の乱れが、そのときもまた起きるんだろうなー。と、自らを戒めておくに越したことはないですな、というのが結論です。
震災帰宅マップもいいけど、こういう本も読んでおいたほうがいいと思うわ。

2 COMMENTS

まいまい

はじめまして。震災後に私も読みましたが、大八車を現代の車両に置き換えて読んで想像すると気分わるくなりましたよーー。
荷物が少なくたって、車が次々に燃えたら・・・どこに逃げたらいいの・・・
読後、ホラー小説なんか目じゃない恐怖感から手元に置いておけず・・。
あ、カルタ楽しみにしてます。

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スガ

そういう想像力がないまま極限状態に放り込まれるとたいへんなことになると思うのですじゃ。お互い備えましょう。

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